女は筋肉 男は脂肪 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087211078

作品紹介・あらすじ

日本人の体力は、二〇年前に比べて六〇歳代から七〇歳代の男女ともに右肩上がりで向上している。
しかし、かかりやすい病気や死因はもちろん、筋量、持久力、柔軟性、脂肪量など男女の間には多くの差異がある。
本書では、科学的な根拠をもとに、男女別の運動法や食事術を紹介する。
今、気にすべきは女性は“筋肉"をつけることであり、男性は“脂肪"を減らすこと。その理由とは何か。
筋肉を増やす運動・内臓脂肪を減らす運動、そして健康効果を高める栄養と食事パターンも詳細に解説する。

■主な内容
・元気なシニアとそうでないシニア
・男女に分けて考える理由─性差とは?
・女性のほうが長生きする理由
・かかりやすい病気の違い
・筋力の低下は上半身より下半身が著しい
・女性の「やせ」は、なにが問題か
・太っていることより筋肉が少ないことのほうが問題
・女性ホルモン・エストロゲンの計り知れない大きな影響
・「男性が脂肪を減らさなければいけない」、その理由
・メタボリックシンドロームはなぜ危険?
・女性が運動やトレーニングで注意すること
・高い生活の質を保つ2つの運動様式
・どの程度の強度で運動したらいいか
・転倒予防に欠かせないおしりの筋力を高める
・筋トレと有酸素運動をミックスした「サーキット・トレーニング」
・スポーツを観戦するだけでも健康に効果がある
・もっともヘルシーなのは「副菜重視型」食事パターン
・「副菜重視型」の食事パターンは男性の内臓脂肪型肥満を防ぐ
・シニア女性の体の変化と必要な栄養
・「食べるタイミング」も考える

■目次
はじめに
第1章 男女の健康問題を比べてみる
第2章 体力・運動能力の男女差はなぜ生まれるか
第3章 遺伝や環境は男女の体にどのような影響を与えるか
第4章 今、気にすべきは女性は「筋肉」をつける・男性は「脂肪」を減らすこと
第5章 筋肉を増やす運動・内臓脂肪を減らす運動
第6章 健康効果を高める栄養と食事パターン
おわりに

【著者プロフィール】
樋口満(ひぐち みつる)
一九四九年愛知県生まれ。早稲田大学スポーツ科学学術院名誉教授。
アクティヴ・エイジング研究所顧問。教育学博士。一九七一年名古屋大学理学部化学科卒業。一九七五年東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。
専攻は、健康増進に関する運動生理・生化学、スポーツ栄養学。ハンガリー体育大学名誉博士。第二〇回秩父宮記念スポーツ医・科学賞功労賞を受賞。
編著書に『体力の正体は筋肉』『からだの発達と加齢の科学』など多数。

感想・レビュー・書評

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  • 生化学の専門家による健康増進の話。女は筋肉をつけること、男は体脂肪を減らすことが、健康維持の基本であると述べている。新たな情報を基に、健康な生活を送る秘訣を述べているが、特に新しい発見はなかった。わかりやすい。

    「ジッとしていないで体をよく動かすことが大切で、それが「元気なシニアとそうでないシニア」の分かれ目になっていることは間違いない」p13
    「2017年の日本人の平均寿命は、女性が87.2歳、男性が81.1歳で、いずれも過去最高を更新しています。男女の差は6.1年と女性のほうが長く、その70年前の1947年の3.9年と比べてその差は大幅に広がっている」p18
    「日中に比べて就寝中のエネルギー消費量は少ないため、夕食後すぐに寝てしまう人は、血液中のエネルギー源が消費されにくく、それが肝臓で回収されて中性脂肪に再合成され、内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられてしまうのです。「夜、食事をしてすぐに寝ると太る。少なくとも3時間はあけなさい」という昔からの言い伝えが、今回の調査で証明されたことになります」p178
    「できれば、朝食に毎日とってほしいのが、調質なたんぱく質が多く含まれている牛乳と納豆です」p181

  • 一般に女性は美を求めるために過度な食事制限、筋トレは男性のもの、というイメージがある、とした上で、その思い込みは違っていて、女性は筋肉量を増やし、男性は脂肪を減らすことで健康的になる、という理念をデータを提示しながらまとめた本。
    わたしの感覚では今の若い人(特に20-30代)にそういうイメージはなく、誰しも適度な筋トレを何らかの形で実践していると思えますが、著者の問題意識は高齢者の筋力低下ーーフレイルにあるので、ご高齢の方々はそうなのでしょうか?と想像します。
    後半は具体的な筋トレの手法が科学的見地に基づき紹介されるコーナーとなっているので、バイブル的に使いたい人は参考にしやすいと思います。

    ※ 女は男はというタイトルは一般の人にはキャッチーなものでジェンダー論に関する人々は敏感になる言葉だと思いますが、2019年の著書とあって、はじめの方にこの本で明らかにする性差について限定する説明があるのでその上で読んでいただければよろしいと思います。

  • 具体例に乏しく、実行してみようとは考えられない。

  • 文字通り、女性には筋肉を付けることを、男性には脂肪を減らすことを説いた一冊。

    男女体格の違いがあり、非常に腑に落ちた。

  • メタボに注意です

  • 体力の正体は筋肉
    樋口満

    ◆下半身 体幹鍛える
    ボートこぎは最高
    両足伸展 屈曲
    スクワット

    ・ストレッチ
    ふともも後ろ
    立って片足ずつ

    ふくらはぎ
    立って後ろに重心

    ふともも後ろふくらはぎ
    すわって開脚

    ◆筋肉によい食事
    筋肉つくるタンパク質
    女性1日50G以上

    筋肉に重要な栄養素の働き助けるビタミン
    ビタミンB1胚芽玄米黄色野菜
    ビタミンB2 卵うなぎ納豆 乳製品緑黄色野菜
    ビタミン6 かつおまぐろさんまさばさけ にんにく大豆さつまいもごま バナナ
    ビタミンD サケかつお しらす干し いわし丸干し

    体の機能調整 ミネラル

    第六栄養素 水


    女は筋肉 男は脂肪
    樋口満

    ◆女性は筋肉つける 男性は脂肪を減らす
    ・女性は骨粗鬆症になりやすい
    筋力低下はサルコペニア、ロコモティブシンドローム招きやすい

    ・死のリスクあるサルコペニア 加齢に伴い筋肉の量の低下 75歳で急増
    意識的に強度の高い運動とタンパク質

    ・ロコモティブシンドローム 運動機能低下

    やせは認知症招きやすい

    男性の内蔵脂肪型肥満 生活習慣病のリスク

    閉経前の女性は善玉コレステロール値は高く悪玉コレステロール低くなる
    閉経後は女性ホルモン低下 悪玉コレステロール増える

    ◆筋肉増やす運動
    スクワット
    おしり 転倒予防

    筋トレと有酸素運動ミックスのサーキットトレーニング
    インターバル速歩

    ◆健康効果高める食事
    ヘルシーは副菜型食事 野菜中心
    男性の内蔵脂肪防ぐ

    シニア女性にはタンパク質 大豆イソフラボン

    葉酸 造血
    時間栄養学 朝納豆

  • タイトルが面白いですね。

    女性はダイエットで脂肪を減らしたがるし、男性は鍛えるために筋肉をつけたがる。

    でもこの本ではその逆を推奨しています。

    女性は筋肉をつけ男性は脂肪を減らす。

    読めばなるほどですが、どちらにせよ日々の運動習慣が大事どいうことですね。

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