スタジオジブリ物語 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087212686

作品紹介・あらすじ

「宮さんに『大事なことは、鈴木さんが覚えておいて!』と言われた記憶をたどるとしたら、今しかない!」
(「あとがき」より)

【おもな内容】
『風の谷のナウシカ』がきっかけで誕生したスタジオジブリ。
長編アニメーション作品を作り続けてきたその軌跡は、波瀾万丈の連続だった──。
試行錯誤の上に生まれる企画から、スケジュールと闘う制作現場、時代を捉えた宣伝戦略、独自の経営法まで、その過程のすべてを、最新作までの27作品ごとに余すことなく網羅した。
鈴木敏夫責任編集で、今明かされる40年の物語。

【目次】
第1章 マンガ連載から映画へ。『風の谷のナウシカ』
第2章 スタジオ設立と『天空の城ラピュタ』
第3章 前代未聞の2本立て。『となりのトトロ』と『火垂るの墓』
第4章 『魔女の宅急便』のヒットと社員化
第5章 新生ジブリと『おもひでぽろぽろ』
第6章 『紅の豚』『海がきこえる』と新スタジオ建設
第7章 『平成狸合戦ぽんぽこ』と撮影部の発足
第8章 近藤喜文初監督作『耳をすませば』とジブリ実験劇場『On Your Mark』
第9章 未曽有の大作『もののけ姫』
第10章 実験作『ホーホケキョ となりの山田くん』への挑戦
第11章 空前のヒット作『千と千尋の神隠し』
第12章 三鷹の森ジブリ美術館の建設と徳間康快の死
第13章 新人監督による2本立て。『猫の恩返し』と『ギブリーズ episode2』
第14章 時代を反映した『ハウルの動く城』とジブリの独立
第15章 新人監督宮崎吾朗の『ゲド戦記』
第16章 人間が手で描いた驚きに満ちた『崖の上のポニョ』
第17章 米林宏昌を起用した『借りぐらしのアリエッティ』
第18章 時代の変わり目の渦中に作った『コクリコ坂から』
第19章 力を尽くした『風立ちぬ』。その後の引退と再始動
第20章 8年の歳月を費やした『かぐや姫の物語』
第21章 若手監督を中心にした新制作体制の編成『思い出のマーニー』
第22章 高畑勲が支え、導いた『レッドタートル ある島の物語』
第23章 ジブリ初の3DCG作品『アーヤと魔女』
第24章 宮﨑駿82歳の新たな挑戦『君たちはどう生きるか』
あとがき

【編者略歴】
鈴木敏夫(すずき・としお)

1948年、愛知県名古屋市生まれ。スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。
徳間書店で『アニメージュ』の編集に携わるかたわら、1985年にスタジオジブリの設立に参加、1989年からスタジオジブリ専従。
以後ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。
著書に、『読書道楽』(筑摩書房)、『ジブリの文学』『仕事道楽 新版――スタジオジブリの現場』(ともに岩波書店)など多数。

感想・レビュー・書評

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  • 高畑勲と宮崎駿という2人が、いかに偉大でいかに頑固者であったかということがわかる1冊でした。またそれに付き合う鈴木敏夫という方の柔軟さも。
    改めてナウシカからの1作1作を、それこそワンカットずつしっかりと見たいなぁと思いました。
    ジブリと言う会社があった時代に生まれてきてよかったなぁと思います。

  • 情報を総集めしたモノです。ジブリの歴史を知るには良い一冊

  • ジブリスタジオにいるみたいな感覚になった。高畑さんが凄いのかな。
    映画作成には何年もかかるし大変だ。

  • 778.77||Su96

  • ジブリの全作品の制作過程がまとめられている。1作品ごとは短いがだからこその読み易さはあった。作品毎の制作の様子を知りながら、同時にスタジオの歴史も網羅できるようになっていて上手い。
    鈴木さんが監修されてるからなのもあるが、ジブリにおける彼の重要性を知ることができたのは大きかった。今まで何もしてないのにちやほやされている人のイメージがあった。すみません。
    作品を出す時に、それは時代に合っているのか、出す必然性はあるのか、伝えたいことは何か、を常に考えているスタジオなんだね。これが宮崎・高畑・鈴木のお三方には前提としてあるのがすごいと思ったし、見る側としても信用できているのは、こういうところなのだと思った。

  • 作品群ばかりに目がいっていたのを、一歩踏み込んで、背景を知りたくなって手にした書籍。人の営みをここまで背景・経緯を含めて丹念に記録がされると、これはこれで物語として楽しむことができる、という発見が確かにあった。

  • 宮さんこと宮﨑駿とで立ち上げたスタジオジブリ。
    そこから生まれた幾つもの作品どれもが凄まじく大変な製作だった。
    宣伝戦略からキャラクターの背景や理由・思いが語られているのはすごく納得感。
    節子と清太で描きたかった課題、なぜポルコは豚だったのか、「生きろ。」というキャッチコピー、ホーホケキョの真相、カオナシの存在、キムタクの起用、何度もあったように見られる引退撤回など、読んでてなるほどと思った。
    読んでてそのシーンも思い出せる自分はやはりジブリ好きなんだなぁと改めて感じた。
    295冊目読了。

  • 鈴木敏夫から見えるジブリの歴史、宮﨑駿、高畑勲、宮崎吾朗がわかり、ジブリファンには興味深い内容だった。

  • ジブリの裏話的な本は何冊も読んだ。これは、新作君たちはどう生きるか?も入っているので、さいしんの情報と思われる。が、借りた本だったので、ジブリ美術館のお話で離脱。ジブリ映画の私のピークは、ハウルの動く城で終わった気がしてる。ポニョは、苦手。なので、この本もその辺で手放すことになった。

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著者プロフィール

スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。1948年、愛知県名古屋市生まれ。
徳間書店で「アニメージュ」の編集に携わるかたわら、1985年にスタジオジブリの設立に参加、1989年からスタジオジブリ専従。以後、ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。宮﨑駿監督による最新作『君たちはどう生きるか』(23)が、米・ゴールデン・グローブ賞のアニメーション映画賞を受賞した。「仕事道楽 新版──スタジオジブリの現場」「歳月」(ともに岩波書店)、「スタジオジブリ物語」(集英社)など、著書多数。2021年、ウィンザー・マッケイ賞を受賞。

「2024年 『鈴木敏夫×押井守 対談集 されどわれらが日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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