- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087455656
作品紹介・あらすじ
岳家軍としてあくまでも抗金を貫きたい岳飛と、彼を南宋軍に組み込みたい秦檜。対立が決定的となり、岳飛の処断が近づく中、梁山泊が救出に動き出していた。『岳飛伝』前半のクライマックス!(解説/小椰治宣)
感想・レビュー・書評
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本巻の帯に『岳飛死す』とありました。
歴史的には岳飛は秦檜に殺されます。
ネタバレ?
本当に死ぬの?
実は逃げ切るの?
岳飛やばいよー!
と思いながらページは捲られます・・・
金国のウジュと岳飛の戦は終わり、全巻で天寿を全うした呉用・・・
岳飛は自分の運命を知っているのか南宋の臨安府へ向かい、秦檜と・・・
梁山泊は呉用の遺言『岳飛を救え』のもと、浪士燕青が!褚律が!致死軍が動き出す!
そして、ウジュは一人北へ向かう・・・
南の秦容の村は少しずつ、そして確実に大きくなっていく・・・
次巻が非常に楽しみな第6巻でした!!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
呉用は死ぬ前に「岳飛を救え」と言い遺した。燕青が久しぶりに立ち、侯真、羅辰ら致死軍が久しぶりに活躍する。褚律がきちんとかっこいい処を見せる。
岳飛と秦檜が訣別し、岳飛が捕らわれて形の上では「死ぬ」前に、2人は何度も話し合う。その言葉の端々で、やっと軍閥の岳飛が南宋に合流しなかったのか、読者である私にも分かって来た。
「軍閥であり続けて、何になる、岳飛?」
「拠って立とうという国が、俺にはありません」(125p)
結局、岳飛は南宋という国が「嫌い」だったのだ。非常に知性的な人間だとは思うが、しかし最後の選択は「好きか、嫌いか」で行う。そこが著者の北方謙三と被るかもしれない。本来は梁山泊に入るべき人間が、楊令を生涯のライバルとしたために違う道を選ぶ。男というのは、マアどうしようもない生き物ではある。
岳飛は遂にチェ・ゲバラのように南の国を彷徨する。遂に本当の岳飛伝が始まるのかもしれない。
2017年5月7日読了 -
臨安府に出向いた岳飛が秦檜に捕縛される。
死罪を言い渡される岳飛を梁山泊の呉用の遺言により燕青はじめ致死軍が救出に向かう。
岳飛救出から大理への逃走劇がまたスリリングで面白かった。 -
救出作戦!
それも相手側の大将!
こんな無茶な作戦も、なんなくこなす、やっぱり強い!
さぁ、これから岳飛伝後半です。
北方水滸シリーズ完結に向けて、楽しみは続きます。 -
ついに岳飛が南宋から離れた。逃走シーンには興奮した。
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こんなに早くに岳飛が歴史から姿を消してしまうなんて!
そして、そろそろ梁山泊も姿を消しそうです。
つまり、物語は国の表舞台から、裏方の話になっていくのでしょうか。
そこに岳飛は、そして梁山泊はどうかかわっていくのか。
金国と南宋は講和を結び、それぞれに国づくりの基礎を物流で賄おうとする。
ということは、国を挙げて梁山泊に対抗してくるということ。
呉用が「岳飛を救え」と言ったのは、岳飛が梁山泊の救いになるということなのか。
ここにきて物語の先が全く読めなくなってきた。
久しぶりに読んでわくわくした。 -
金との激突を終えた岳飛は、秦檜と反目し捕縛されたものの、致死軍の働きで九死に一生を得て大理へと逃れます。これが史実での獄死なのか、それともこの先にあることなのか、虚実の中ではどう進んでいくのか、皆目わからないところに醍醐味を感じます。