少年少女漂流記 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1010
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465440

作品紹介・あらすじ

僕はみんなと同じようにうまくやれているだろうか?このままちゃんと大人になれるのだろうか?友情、恋愛、容姿、不登校、家族…抱えきれない不安と過剰な自意識にさいなまれて、少年少女たちは非日常の別世界に迷い込む。妄想か、現実か。漂う彼らが行き着くのはどこなのか。古屋兎丸と乙一、二人の鬼才が鮮烈に描き出す揺らぐ10代の心模様。ひたむきでちょっぴり痛い青春物語の傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 群像劇一つ一つは、特に序盤はオチが弱いものが多く可もなく不可もなく…で進み、個人的に印象に残ったのが魔法のステッキの話くらい。後半になって「たいと様」の話の世界観でようやく少しおっ、と感じた、ような。

    全体的にどこかで聞いたような…な流れの話が多かったので、作者が乙一ならなおのこと捻りが欲しかった感がある。

  • 字が小さい

  • 大学時代、小説だと思って買ったら、漫画でビックリした本。当時、読んでも訳が分からなくて、買ったことすら後悔していた。
    しかし、時が経って改めて読んでみると、10代には、こういう色々な悩みがあったんだなと考えさせられた。悩んで、もがいて、苦しんでいる高校生の頭の中が、面白い表現をされていて、それが、共感できるかかな。

  • お菓子帝国「今川焼襲来」する15年後の2021年に、とんでもなくスッ飛んでるな〜と思いながら読み返したが、誰しも10代、他や外からは見えないだけで こんなだったのかもなぁ(10代は永遠……)そして、対談の結末があったかくて、これが本編。乙一さんのトラウマ作品の数々の由来にも納得できて自己消化できたかな。

    「僕たちきっと大丈夫だよね?うんきっと大丈夫だよ」
    「僕たち忘れないよ 10代の吹き荒れる大風にのみこまれたこと」

    魔女っ子サキちゃん
    タイト様を見つけたら
    モンスターエンジン


  • 未感想

  • 小説だと思って本を開いたら漫画だったw
    サラッと読めるけれど活字がいいなぁ。残念。

  • 思春期の不安定がすごく生々しかったです。
    読後の対談も素敵。

  • <The Chronicle of The Clueless Age>
      
    カバーデザイン/chutte
    本文デザイン/chutte
    フォーマットデザイン/アリヤマデザインストア

  • これは悲惨。何がって、”結末が”とかじゃなく、作品そのものの質が。漫画家の方は知らないから、あくまで乙一に対する興味で入手したもの。そもそも、彼の題材が漫画には向かない?もしくは、相手に遠慮してしまって、持ち味が十分に発揮できなかった?短編集かと思いきや、最後は一つに収斂していくんだけど、一つ一つの物語も全部いけてないし、全体としての結末も何だそれ!?って感じ。要らない。

  • 古屋兎丸先生と乙一先生の小説と漫画のコラボ
    短編で男女それぞれの物語が描かれてる。
    悩みを抱えながら、奮闘する姿はまさに青春。

    最後は本全体が一つの物語となって、登場人物の心も一つになる。
    独特の表現や、描写はもう決して戻らない青春を体感できたような気がした。

  • おもしろかったよ。ダメな奴がたくさん出てくるので何処かがきゅーっとなるシーンが多々あるけどね。

  • んー…まあ、乙一氏は小説家ですけれども、もし乙一氏が漫画を描いたならこうなるだろうな…みたいなことが如実に想像できる漫画でした(笑)

    ヽ(・ω・)/ズコー

    今作は古谷氏と乙一氏の合作ということですけれども、両氏共に自らを「中二病」と認めている様子…。そのことが内容からもよく分かってなんとなく微笑ましい気持ちになりました…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    こういった十代の男女がゴニョゴニョやきもきするみたいな漫画をまだ楽しめる僕ちんは客観的に見たら両氏にも負けないくらいに「中二病」なのやもしれません…おしまい。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 乙一と古屋兎丸のコラボ。
    まあ、二人とも似たような感じなので合わない訳がないんだけど、乙一の色的には白でも黒でもない灰色と言う感じだったかな。
    所々白く、後はぼんやりと黒いと言う感じか。
    最終的に綺麗にそれぞれの人物がそれぞれの特色を生かすのかなあとか思ってたんですけど、もっと強引に終わっちゃいましたなあ。
    まあ、エンディングはおまけみたいなものと考えればそれなりに納得です。

  • ごちゃごちゃで混沌とした10代の頭の中。イタい妄想に浸る日々。

    今思えば笑い話になる悩みも、当時は死活問題の如く悩みまくった。sensitiveな時期に色んな事を考えたなー…と、過去の自分を懐かしく思いながら読了。

    大丈夫だよ。嵐は通り過ぎるから。

    特にモンスターエンジンが好きです。

  • 手持ちの本。
    乙一の少しグロテスクな物語と繊細な絵が合っていたと思う。
    「お菓子帝国」には笑った。いいのこれで?
    「モンスターエンジン」が一番好き。

  • 個人的には文章が良かったかなぁ。兎丸さんは好きなんだけれど。

  • 乙一と古屋兎丸の10代の頃のもやもやや妄想を漫画にしたもの。
    少年少女の頃、誰にでも訪れる「10代の吹き荒れる大風」が面白く描かれている。
    私もどちらかというと「陰」の人間なので、二人の妄想に共感できた。
    古屋氏の「大丈夫だよ。嵐は通り過ぎるから。」の言葉通り、すがすがしい終わり方だったと思う。

  • 同年代の女子男子が主人公で、共感できる部分がたくさんあった。さすが乙一!

  • 自分の力で、生きてゆくことにしたのです

  • 小説かと思いきや
    漫画だったやーつ。

    しかし
    1冊でとても感慨深い仕上がりになっており
    すらすらというよりかは
    まじまじと1カットをじっくり見ていくような
    感じでした。
    うん。

  • 乙一の妄想と古屋兎丸の絵柄がマッチした、いいコラボ。後味の悪いままのエピソードもあるけど、それにちゃんとオチをつけるのではなく、ラストで「わかんないけど、まあきっと大丈夫だよ」という程度の救いにとどめておいているのが良い。青春時代の悩みってそういうものだもんな。すごい悩んでたはずなのに、大人になれば忘れてしまえる。
    古屋×乙一の対談のボリュームが豪華でお買い得。

  • 古屋兎丸さんの漫画も大好き。
    内容も、誰でもこんな時がある。
    学生の時ならではの葛藤が生々しく描かれてある。

  • 買ってから本を開くまで、漫画であることに気がつかなかった・・・
    乙一さんの作品は文字で読みたい。
    漫画はちょっと受け付けなかった・・・

  • 読むとつらいものがある

  • なんとなく手にとって、微妙だなって思ってるうちに全部読んでしまった。
    マジカル少女らへんから、作品に入り込んでいた模様。

    今何だかもやもやした状態だったから、
    少しだけ救われた気がする。

    中二病っていうか、
    自分が将来何をしたいか、とか
    ほんとはどんな性格の人間なんだろう、とか
    悩んできちゃってなー。
    (今更中学生のようだな)

    風太くんの話からラスト、少しウルっときた。
    誰もが誰かから愛されていると感じられる社会を、
    作っていかなければな。

  • まさかの漫画!
    厨二だなぁ…思春期だなぁ…。
    なんか年を感じてしまった作品。

    あの頃の悩みってなんであんなに小さいのに大きいんだろ。

  • 「輝かしくそして暗かった青春時代」
    青年よ、これを読め。
    きっと、救われる。

  • この作品の少年少女たちに共通するのは、彼らは決してクラスの中心にはいないこと。みんな妄想癖が激しく、時にはクラスメートに嫌悪感すら与えています。学校という限られた世界の中では周りに同調するのが難しく感じてしまうもの。そんな時にどうやったら皆と分かち合えるかを悩むのではなく、新たに自分だけの世界をつくり塞ぎこむ方を選択をした、イタくて微笑ましい10代たちの群像劇です。

  • 「すべての厨二病患者に捧ぐ」
    V.V.のPOPの煽りに惹かれて購入。
    8人の学生が学校と言う世界でもがき、苦しみ、それぞれの結末へとまっすぐに進む。
    まさしく学生ならではといった妄想と自意識に溢れた一冊。
    痛々しくて見ていられない、見たくないと思いつつも見てしまう。
    厨二病を経験した人ならおそらく誰でも感情移入してしまうであろう。

    個人的には「魔女っこサキちゃん」がお気に入り。

    巻末に収録された乙一×古屋の対談もにやにやしてしまう。

  • 生ぬるいな。

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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