小説フランス革命 5 議会の迷走 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467833

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  • ミラボー無双のお話し

  • 第68回毎日出版文化賞特別賞
    著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家)
    解説:井家上隆幸(1934-、岡山県、文芸評論家)

  • ラ・ファイアットの天下来た!と思いきやそうでもなく、驕れるラファイアット久しからず。をほのめかしつつもその時はまだ来ず。ミラボーとタレイランも、なかなか主導権を握るには至らず・・・そして、サンジェストとフーシェがちらっと出てきたり!でも、ミラボーの残り時間が少ない事も示唆されてきた・・・

  • どこかの国の今の議会に通じるものがある。と考えるとますます面白い。

  • 議会って仕組みは結局いつの時代もゴタゴタなのかよう・・・と読んでても閉塞感でいっぱいになった。

  • この巻も興味深かった。
    聖職者民事基本法の問題とナンシー事件を中心に丁寧に物語が進んで行く。ベルサイユ行進やヴァレンヌ逃亡などには大きな紙面を割いても、これらのテーマは概要のみ記されていることが多く、しかもそれがつまらない。しかし、佐藤賢一はこの退屈になりかねない題材を面白く読ませてくれた。次巻にも期待!

  • 前の巻からしばらくあいてしまったので正直話は忘れがち・・・。だがしかし。
    5巻は議会の分裂を描かれていて、どことなく日本の国会と重なるなあと思ってしまった。もっともこの時代の方が、高い理念を実現するために分裂するのだけども。
    主にデムーランが主人公で、彼の視点から描かれていることが多く、ロベスピエールは控えめ。はたして彼がどこで恐怖政治に傾いていくのかは期待大。
    ミラボーが最後の力を振り絞りつつ(彼は認めていないだろうけど)、議会を思い通りに動かそうとするさまはなかなか圧巻。タレイランの絡み方もこぎみよい。
    ただ、教会分裂については勉強になるなあと思う。

  • 戦争における王の権限、聖職者基本法の制定、ナンシー事件…。それらを巡り、議会は右派と左派が衝突を繰り返し、多数を占める平原派は黙して己の利を見極める。傍聴席の民衆は怒り狂っていたかと思いきや、議場の発言であっさりその怒りを引っ込める。

    何もうまく行かない中で、物事を推し進めていくミラボーはすごいと思うし、つい引き込まれる。たとえそれが目くらまし的な演説だとしても。

    迷走し続ける議会は、さてどう進んでいくのか。

  • 1790年のパリ。フランス国民議会内の権力闘争が激化。
    そして、教会改革をめぐつ議会と聖職者の対立、
    さらに議会に圧力かける軍とパリの民衆、
    ミラボーとロベスピエールの対立と、いたるところに対立があり、
    議論を戦わせるながら、背後では多数派工作し、迷走し、決断が遅れる。
    なんだか現在の日本も似た状況にある様に思える。
    この混迷を打開するのだれか?

  • この本を読んでいると、言葉が、演説が、如何に力を持っていて、人を動かすかというのがよく分かる。まさしく、歴史の大きな転換期に主役たちの言葉がどういう役割を演じるのか、興奮しながら読んでいる。

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著者プロフィール

佐藤賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を、14年『小説フランス革命』(集英社/全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を、2020年『ナポレオン』(集英社/全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『カエサルを撃て』『剣闘士スパルタクス』『ハンニバル戦争』のローマ三部作、モハメド・アリの生涯を描いた『ファイト』(以上、中央公論新社)、『傭兵ピエール』『カルチェ・ラタン』(集英社)、『二人のガスコン』『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『黒王妃』(講談社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』『象牙色の賢者』『ラ・ミッション』(文藝春秋)、『カポネ』『ペリー』(角川書店)、『女信長』(新潮社)、『かの名はポンパドール』(世界文化社)などがある。

「2023年 『チャンバラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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