- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087474909
感想・レビュー・書評
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ようやく最寄り図書館が22日まで休館になり、ようやく積読に到達したわけで。休みの日に積読整理してみると、この本が2冊あるではないか。よほど気になっていたらしい。(笑)
少し前から初読みの作家さんが続く。今邑彩さんも初読み。「黄泉比良坂(よもつひらさか)」これはホラーで怪しげな物語に違いない。実際ホラーでファンタジーな12の短編集。いわゆる世にも奇妙な物語的なやつ。
面白かった。最近芥川賞寄りの作品ばかりだったのでつくづく自分は物語を楽しむタイプなのだなと実感。スーッとサーッと水が流れるが如く読み進められた。見えそうで見えない、ちょうどいい絶妙なホラー感。良作だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゾッとする話しが多いが、そこがまた良かった。
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短くて読みやすい上にゾクゾクできる
秀逸なホラー短編。
表題作が怖かったのと好みの終わり方だったので
お気に入りの小説になった。
と言うかこの表題作、
今まで読んだ作品の中でベスト3には入る。 -
全12編の短編集。1話20~30Pほどなのでサクッと読めます。
今邑さんの「ルームメイト」途中まで読んでいて止まってますが、こちらが図書館本のため先に読み終えてしまいました(¯―¯٥)
「見知らぬあなた」「ささやく鏡」「茉莉花」「時を重ねて」
「ハーフ・アンド・ハーフ」「双頭の影」「家につくまで」
「夢の中へ…」「穴二つ」「遠い窓」「生まれ変わり」「よもつひらさか」
今邑さん自身があとがきでも仰っているように、ホラー・ミステリー・ロマンティックファンタジー(!?)と盛り沢山な内容。
途中からじわりじわりとオチが予想されるけど、「くるかくるか…?キター!(ぞわ~)」
みたいな、ある意味爽快感があって気持ちいい。
回りくどくない癖のない文章がスッと物語に入り込みやすかった。
どの作品も普段本を読まない人でも純粋に面白かったと思えそう。
癖のない書き方の作家さんっていそうでなかなかいない気がします。
(この方の作品自体あまり読んでいないので偏った意見です。違ったらごめんなさい)
単行本を借りてきたのですが、帯が宮部みゆきさんだったのですね。
古い作品なので物語の設定も古いけど、それがまたよかった。
ドラマ「世にも奇妙な物語」をよく見ていた世代なので。
でもやっぱり当時に読んでいたらもっと衝撃的だっただろうなぁ。
好きな作品は「ささやく鏡」「家に着くまで」「穴二つ」「よもつひらさか」 -
短編集
覚えてない -
今邑彩さんの短編集を読むのは「時鐘館の殺人」に続いて2冊目。
ホラーのような世にも奇妙な物語のような独特の味わい。
ささやく鏡、結末が見えているのに怖い。
黄泉比良坂(よもつひらさか)、坂道をひとりで歩くのが怖くなる。 -
20年近く前の作品たちであり、今現在読んでしまうと展開としては目新しさはないでしょう。しかし、ただ静かに淡々と時が進んでいくような感覚を持たされる作品たちだと思います。驚きを求めるような作品ではなく、白紙に徐々に墨が滲んでいくような作品たちで、とても良かったです。
茉莉花の登場人物の心を思うととても辛く悲しみを覚えます。ただ一つの幸せだった思い出に縋っていたのにそれすら破壊されてしまった辛さには涙が出ます。
穴二つ、遠い窓は似たような展開ではありましたが、これまたどちらも心に残る良い作品でした。人間の思い込み、すれ違いに依る悲劇から得るやるせなさには言葉が出ません。 -
全12編の短編集、どの作品も面白かったです。どれも不思議な奇妙さが不穏を醸し出しホラーの雰囲気もあります。ブラックな捻りが効いていて、結末の余韻が楽しかったです。
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短編12編。
ひやりと怖い。