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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087486100
感想・レビュー・書評
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中国の歴史に詳しい作者が導入部から詳細な描写を延々と続ける。国名(時代)と人名が複雑に錯綜し、最初からこの物語に入っていくのに相当の我慢が必要である。しかし、流石は陳舜臣であり、打ち寄せるさざ波のように静かに立ち上がり、いつの間にか引き込まれている。
女真族の金帝国に仕えていた契丹族の耶律楚材がモンゴル族チンギス・ハーンの世界征服の野望達成にあたって、信頼され相談をされるようになるまでの顛末である。金征服(跋金)の前に西のカスピ海・黒海に至るイスラム圏諸国の征服(西征)である。屠城「彼らは来た、破壊した、焼いた、殺した、奪った、そして去った。」・虐殺と収奪の恐怖の侵略政策のチンギスに対して仏教徒である楚材は仲間とともにその政策を矯正すべく懐に飛び込む。時を同じくして道教の教主長春真人にも同じ意図を告げられる。
チンギスは死に臨んで、次の世代には楚材を重用することを遺言する。 下に続く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1997年5月24日購入
1997年6月9日初読
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モンゴル帝国宰相・耶律楚材