耶律楚材 上 草原の夢 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.52
  • (14)
  • (28)
  • (45)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 294
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087486100

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 中国の歴史に詳しい作者が導入部から詳細な描写を延々と続ける。国名(時代)と人名が複雑に錯綜し、最初からこの物語に入っていくのに相当の我慢が必要である。しかし、流石は陳舜臣であり、打ち寄せるさざ波のように静かに立ち上がり、いつの間にか引き込まれている。
    女真族の金帝国に仕えていた契丹族の耶律楚材がモンゴル族チンギス・ハーンの世界征服の野望達成にあたって、信頼され相談をされるようになるまでの顛末である。金征服(跋金)の前に西のカスピ海・黒海に至るイスラム圏諸国の征服(西征)である。屠城「彼らは来た、破壊した、焼いた、殺した、奪った、そして去った。」・虐殺と収奪の恐怖の侵略政策のチンギスに対して仏教徒である楚材は仲間とともにその政策を矯正すべく懐に飛び込む。時を同じくして道教の教主長春真人にも同じ意図を告げられる。
    チンギスは死に臨んで、次の世代には楚材を重用することを遺言する。 下に続く。 

  •  1997年5月24日購入

     1997年6月9日初読

    削除

  • モンゴル帝国宰相・耶律楚材

著者プロフィール

1924年-2015年。神戸市生まれ。大阪外国語大学印度語部を卒業し、終戦まで同校西南亜細亜語研究所助手を務める。61年、『枯草の根』によって江戸川乱歩賞を受賞し、作家活動に入る。その後、93年、朝日賞、95年には日本芸術院賞を受賞する。主な著書に『青玉獅子香炉』(直木賞)、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』(日本推理作家協会賞)、『実録アヘン戦争』(毎日出版文化賞)、『敦煌の旅』(大佛次郎賞)、『茶事遍路』(読売文学賞)、『諸葛孔明』(吉川英治文学賞)、『中国の歴史』(全15巻)などがある。

「2018年 『方壺園 ミステリ短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

陳舜臣の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×