岳物語 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087494907

感想・レビュー・書評

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  • 父親になったらこんな事考えながら子どもに関わっていくのかなぁと思いながら読んだ本。もし結婚して、子どもが生まれたら、いろんな経験ができるようサポートしてあげたいな。いろんな考えがあることを知ってほしい。

  • 椎名誠さんと愛息・岳くんの物語です。
    20数年ぶりに再読。当時は、海外や国内の旅に忙しいシーナさんが、ときどき息子と釣りに行って旨いもんを食べる話くらいにしか読み込めていませんでした。今回は、岳くんの成長を悲喜しながら見守るシーナさんの深い愛情を感じました。特にシベリアからの電話で、息子から『海に落ちた』と伝えられたとき。電話に出ているのだから元気で無事なのは分かっているはずなのに、今まさに息子が海に落ちたような錯覚に陥り、その時の状況を知ろうとする姿。シーナさんに愛されている岳くんが羨ましく思えました。

  • 男の子供ができたら岳少年のような逞しい子になってもらいたいものだ。

    子育てに戸惑う椎名さんの様子が他の本にはない姿で新鮮で面白かった。

    椎名さんも親やってんだなぁ。

  • ずっと山登りの小説だと思ってたので予想外の内容に驚きました。でも、素敵な親子の姿を見れた気がします。後半が釣りの話ばかりで私にはちょっと読みにくかったです。

  • 椎名誠氏の息子さんの成長記。椎名さんの人間性が出ており、読んでいてほのぼのする。

  • 小学生のころ読書感想文用に購入。

    「おとう」こと椎名誠と、その息子「岳」の何気ない、そしてかけがえのない日々を綴った物語。
    そう、これは「物語」であって、決して「エッセイ」などではない。

    きっとこれを読んだ子供をもつ父親母親は「こんなふうに育てたいなぁ」と少なからず思うだろうし、これを読んだ思春期手前の少年少女は「こんなふうな親父がほしかったなぁ」と少なからず思うだろう。
    でもこれはきっと虚実取り混ぜた「物語」であって、本当にこういう“理想のチチとムスコ”がいるわけではないのだろう。

    家族小説でもあり青春小説でもある本作にどうしてもこういう穿った、斜に構えた見方をしてしまうのは、岳少年の姉(翻訳家・エッセイストの渡辺葉)が「本人の希望により」登場しないとは言え、存在さえないように一家が描写されている、そういうフィクション性による。

    ただこれを初めて読んだときには「なんだかすごい親子がいるもんだ」とワクワクしていたので、小中学生くらいに読んでもらう本としては、けっこういいと思う。

  • 私はひねてて大人の顔色を伺うような子供だったから自由で素直で好きなことにまっすぐな岳少年に憧れるなー。

  • 親子の物語でした。
    岳の成長とそれに伴うお父さんの心理がわかりやすくかかれてました。いつか自分も子供を持って成長するとこんな感じなのかな、と思って見てました。
    岳はこのあとどう成長するよか、お父さんはどう思うのか楽しみです。
    続きがあるらしいので、ぜひ見たいですを。

  • すばらしい距離感。
    椎名誠を読むのは初

  • 17年ぶりの再読。
    こんな風に子供を育てたほうが良かったのだろうか。
    普通の育て方しかさせなかったけど、この本再読してまた子育てしてもたぶんこんな風にはできないよなぁ。

  • ユーモア漂う文章で気楽に読める。父子の関係がいいね。

  • 父と息子。ほのぼのとしているけれど、男同士にしかわからないフクザツな感情があるのだろうなー。私には全く理解できない世界です。しかし微笑ましい。

  • 初めて読む椎名誠作品。

    椎名さんとその息子、岳くんの話。

    岳は父を「おとう」と呼ぶ。
    岳は父にバリカンで坊主頭に刈られている。
    岳は父と一緒に風呂に入る。
    岳はちっとも起きないけど、釣りに行く時には別。

    理想的な男の子の子育てだな~と思う。
    父の背中を見ているからこそなのだろうと思う。

    一冊読み通して、時間の流れ、子どもの成長を感じた。
    岳が保育園に通うころはまだ椎名さんは仕事も忙しくなく、子どものお迎えやら、おやつ作りなどしているが、後半になると一緒に釣りにいく時間をとるのもままならない。
    岳は釣りという楽しみをみつけ、それを突破口にして自分の探求心のままにつきすすむ。
    そして、もう父が旅からもどっても飛びついたり、坊主頭をおしつけたりしなくなり、声変わりも始まっている。

  • こんな子育てしたいなぁ。岳と椎名さんのやりとりがあたたかい。お風呂で男同士の話、ってのがなんか憧れるな。

  • 何回読んでも、岳くんが少し羨ましい。今、こんなにはつらつとした自由な小学生はどれくらいいるんだろう?

  • 父親目線で息子の話。ほほえましい(^^)

  • 息子とのかけがえのない時間

  • 山登りが好きな両親がつけた名前、ってだけでソッコー読みたくなった本でしたが、山の話はでてこないです。笑笑

    ただ、山登りが好きなお父さんだけど、釣りにハマった息子に釣りに付き合わされるっていう構図で話は進みます。

    リアルな実体験、息子とわたしの話なのですが、読んでいて、、、息子の成長、青年期への緩やかな流れが、作者が旅小説を書く人で、年の数ヶ月海外へ行って帰ってきてることもあり、帰るたびに変化してる息子との対面。

    家にいて仕事をするため、小さなころは送り迎えはお父さんがしていたので、公園でのコミュニティやら、仲良しのお友達、ママ友などをこんなふうに思った。という冷静な視点でゆったり分析しているのが読んでて、

    あーなんかわかるなぁ。

    4歳の息子が行きと帰りに手を繋ぎながら、保育園での話、夢みたいなあったらいいなの話、かと思えば、!?っと驚くような大人の発言をしたり。

    そんな今、わたしが息子と共に感じてる色々が本を通じてなぞられていて、ホクホクと気持ちが暖かくなるようでした。

    きっと息子が大きくなってしまって読んでも、あーそうそううちの息子も!ってなってまた違ったホクホクが訪れそうな一冊でした!!!

    こんなふうに日常を過ごしたこと、思ったこと綴れたらいいのになぁ。

  • くせのある親子の話。私小説なのか。タイトルだけみて山登りの話しかと思ったけど、釣りの話しでも楽しめた。

  • 父と息子の友情?と絆のお話。
    椎名誠が自由に子育てをしているなと感じた。
    今の子育てとは、そぐわない部分もあるけれど
    男の子はこれくらい逞しい方が良いと思った。

著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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