おばちゃまはアルペン・スパイ ミセス・ポリファックス・シリーズ (ミセス・ポリファックス・シリーズ) (集英社文庫)
- 集英社 (1989年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087601732
感想・レビュー・書評
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ただのおばちゃまであるミセス・ポリファックスはひょんなことからCIAのスパイになってしまった。アメリカとイギリスでプルトニウムが盗まれたことから、スイスの病院に患者として潜入することになった。
原題:A palm for Mrs.Pollifax
(1973年)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この手のジャンルの新しい本ってないのかなと思いつつ、昔読んだ本を読み返しています。ライトなスパイもの。
主人公のミセス・ポリファックスも好きなのですが、CIAサイドのカーステアーズとビショップの2人組がめちゃめちゃ好きなのです。凄腕スパイマスターと有能秘書が、おばちゃまスパイに振り回される展開バンザイ。
盗まれたプルトニウムを追って、スイスの療養所に侵入です。プルトニウムの描写が細かいなあと思っていたんですが、成程伏線だったのね。このオチは笑いました。
まだ4作目ってこともあり、シリーズ独特の疾走感と、全体のとぼけたテイストと、題材の容赦なさには、手垢がついていないフレッシュさがあります。まだマンネリ感のない、いい時期の作品だなぁと感じます。
相方ポジの青年と、頑張り屋の子供もしっかりいますし。ロビンまたどっかで出ないかな。
あと、ミセス・ポリファックスの空手スキルの高さがすごかった。まあ、このくらい戦闘力ないと、事態は打開できないよねえ……。 -
アルペン・スパイというタイトルなので雪山で何かするのかと思ったら、今回のおばちゃまの任務は、スイスの高級療養所に患者を装って行くこと。任務はなんと盗まれたプルトニウムの捜索。
療養所には明らかにバカンス目的の人やら、おかしな子供やらが入っていて、事態はだんだんおかしな方向に。
おばちゃまが大人の常識と責任感で事件の核心に近づいていくのは、小気味よい。
周囲のキャラクターも魅力的で大活躍してくれた。周囲の人に信頼されて手伝ってもらえるのもおばちゃまの魅力とか仁徳なのだろう。気持ちよく読める一冊。 -
今回はスイスで優雅に保養のはずが、
いつも通り、さらわれたり、閉じ込められたり。
でも、とうとう銃で撃たれてしまったのにはびっくり。
どうぞお大事に。
それにしても、
火かき棒で悪者の頭を殴りつける別のおばあさんもいて、
かなりワイルド。 -
このシリーズが素敵なのは毎回旅先(スパイ先)で出会う人がおばちゃまによって善い方向へと歩きはじめる事だと思う。今回はプルトニウム盗難であわや世界の危機、というなんだか本格スパイもののような事件だったけどもその根底が変わらないのでいつもの素敵なおばちゃまのお話になってた。
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盗まれたプルトニウムを追って、スイスのセレブ保養施設に潜入したおばちゃま。
シリーズ4作目ではあるが、原作とは異なった順番で刊行しており、3作目で出てきたサイルスはこちらではまだ知らない存在。
正しい順番に直さなくっちゃ。
【蔵書・再読・3/12読了】 -
おばちゃま、今回はスイスの高級クリニックに潜入。中東の小さな国の政変にからんで各国からプルトニウムが盗まれ…。でもほとんど暴力的なシーンがないのがGOOD!!私のおばちゃまは…「小森のおばちゃま」が一番近いかな。大屋政子や平野レミはどうか?無邪気さの部分が私のおばちゃまに近い感じだけど、少々田舎くさいけど品のある感じ…がない。やっぱり小森のおばちゃまに軍配かな。ちなみに私の本の表紙は麦わら帽子みたいなのをかぶり、小さな柄の入った七分袖の厳しい顔つきのおばちゃまです。
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ネタバレあります
○感想
プルトニウムは、手術用手袋をはめてたって触っちゃいけない気がするというか、正しい取り扱いを知らないのが悔しくなる一冊。
ロビンとの出会いが素敵 -
(メモ:高等部2年のときに読了。)