- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087604092
作品紹介・あらすじ
テレビを見ないという何気ない行為がどんなに新鮮な現実感覚を与えてくれることか。異郷の地ベルリンでひと夏を過ごす古文書学者の「ぼく」は妻子がヴァカンスで不在の期間、無為とも多忙ともつかぬ宙吊りの時を愉しんでいる。「ぼく」に起きる出来事の数々は、時にありそうもない外見をつくろうが、テレビの「現実」の嘘と比べ遙かに現実的だ。著者独自のユーモアが読者を魅了する傑作長編。
感想・レビュー・書評
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ブックオフ
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こういうの好き。
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初トゥーサン。肩の力の抜けたゆる~い語り口と、ときどきスパイスのようにぶっこまれるシニカルなジョークが、とても好みだった。ひとんちのテレビを破壊するシーンは最高にスカッとした!心の中で、もっとやれー!ってにやにやしてました。
読了後、ご本人の講演も聞きに行って(当然フランス語なのでちんぷんかんぷんだった)、サインまで頂いてしまった、思い入れのある本です。 -
"テクストはそうした幾つもの断面を切り出しつつ、ひとり夏を過ごす主人公のさまよいの感覚がすべてをゆるやかに統合する"
野崎歓氏、解説より -
初めてのトゥーサンはこの本
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ハンス・ハインリヒ・メヘリウスに散歩道で鉢合わせする場面と、「かつてミュッセが!」のくだりでやたら笑った。元気がもらえる。
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あるときからテレビを観ることを意図的にやめた主人公の本。軽快で、エッセイみたいな本。随所に出てくるメディア(テレビ)に関する考察が面白い。
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もしかすると大発見かもしれない作家、ジャン‐フィリップ トゥーサン。ある日、テレビを見ないと決めた僕のその後。ベルギーの人。デビュー作は「浴室」。
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トゥーサンなのに。私はこれあまり良いと思わなかった。倦怠感が増すばかり。
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皮肉ユーモア大爆発といった様相を呈しています。