琥珀の夢 下 小説 鳥井信治郎

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087711240

感想・レビュー・書評

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  • 2019年8月26日読了。

    ●大阪の薬商、中島佐一薬房が「忠勇征露丸」の売薬特許
    を取り製造販売。爆発的な大ヒット。
    “ロシアを征す”の意。

    ●比叡山延暦寺の高僧に「他人に任せる、委ねる」ことの
    大切さを諭される。

    ●阪急電鉄・宝塚歌劇団・阪急百貨店・東宝など
    阪急東宝グループの創業者・小林一三の娘が
    信治郎の長男・吉太郎の妻。

    ●東洋製かんの高碕達之助
    イカリソースの木村光次郎

    ●赤玉ポートワインのポスターは、日本初のヌードポスタ
    ーとして話題になり、後にドイツで開催された世界ポス
    ター展で第1位を獲得。

    ●一文無しから始めた創設者の会「文無会」
    江崎グリコの江崎利一
    中山製鉄所の中山悦治
    松下電器の松下幸之助
    寿工業の常田健次郎
    堀抜帽子の堀抜義太郎

    ●佐治敬三も宣伝に力を入れ、有能な人材を次々揃える。
    山崎隆夫、開高健(人間らしくやりたいナ)
    山口瞳(トリスを飲んでHawaiiへ行こう!)
    柳原良平、坂根進、酒井睦雄、杉本直也

    ●朝日麦酒の山本為三郎 “ビール王”、“ホテル王”

    ★サントリー歴代社長

    初代社長…鳥井信治郎
    2代目社長…佐治敬三(信治郎の次男)
    3代目社長…鳥井信一郎(信治郎の孫)
    4代目社長…佐治信忠(敬三の長男)
    5代目社長…新浪剛史

  • このビールが生まれるまでにこれほどまでに凄まじい苦労があったとは。激動の時代、今とは比べ物にならないほどの苦労があったはずなのに、全てを乗り越えていく、その気概に触れた気がします。今夜はプレモルをじっくり味わいたい。必読の一冊。

  • サントリーの創始者鳥井信治郎の実直な生き方が良く描かれている。
    「やってみなはれ」
    「売り手良し、買い手良し、世間良しの三方良し」

  • マッサンの影響で、
    堤さんの姿がちらちら。
    あのドラマ、好きだったんだよなぁ。

    でも、この物語もおもしろい。
    幼いころから歴史小説が好きでしたが、
    自分が仕事をするようになって、
    戦後の日本を支えた人達の人生が面白くなった。
    どの人たちも誰よりも自分が働き、誰よりも謙虚だ。
    頭が下がる。

    私も、一生懸命、働きたい。

  • サントリー創業者鳥井信治郎の人となりを、余すことなく書き綴った筆者渾身の大作。時は明治初期、起点は、13歳のころ丁稚奉公先にて、キラキラと美しき光を放つ洋酒との出会い。大阪商人魂を徹底的に叩き込まれながら、自ら立ち上げた鳥井商店にて、”ええもんには、そこ力があるんや!”という信念のもと、発泡と発酵の不思議さにとりつかれ、ひたすら洋酒作りに邁進する日々が始まる。。特徴は、人の縁を全面に押しだし、柔らかく読みやすい文章で綴っている点と、逆境を乗り切る数々の選択の経緯をページを割いて丁寧に描写している点かな。序章の松下幸之助の没後数年後の銅像の除幕式でのスピーチは、信治郎への敬愛の心情がヒタヒタと伝わり、いきなりグッときます。 ビジネス書としても秀逸な5★作品です。

  • 日本初の国産ウイスキー造りに精魂をかけた鳥井信治郎。明治・大正・昭和を駆け抜けたサントリー創業者と、その「やってみなはれ」の精神を受け継ぐ末裔を描く。

    日本のウイスキーの歴史を辿るのにサントリー創業者とニッカ創業者の出会いは不可欠で、そこにはもちろん触れてはいるけれど思ったよりはあっさりとした記述だった。それより鳥井一族の歴史(戦前からの夢だったビールの成功まで)が克明に描かれていて、ページをめくる手が止まらなかった。
    (A)

  • 2018.11.13読了
    ☆5

    図書館で借りて読んだ。
    サントリーの名前の由来や、どんな風に事業展開してきたのかなどとても興味深い内容だった。
    信治郎の従業員を家族のように大事にする姿勢、商売に対する情熱、それを受け継いでいく後継者の姿が心に残った。

  • 上巻にまとめて書いています。

  • サントリーの創業者・鳥井信治郎の生涯。初の国産ウイスキーを造るという大事業を成し遂げた商人の話。上巻の方がやや面白かった。丁稚時代の小西儀助商店で合成酒を作るあたりが一番好き。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou26301.html

  • 信治郎の土台を築いた上巻から、開花の下巻へ。トリスやサントリー誕生の瞬間は読んでいてゾクゾクきた。時代を経て世代が変わり、角瓶やプレモルまで繋がるストーリーは壮大で読み応え十分。ノンフィクション俺イチ。

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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