- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087711240
感想・レビュー・書評
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上巻にまとめて書いています。
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信治郎の土台を築いた上巻から、開花の下巻へ。トリスやサントリー誕生の瞬間は読んでいてゾクゾクきた。時代を経て世代が変わり、角瓶やプレモルまで繋がるストーリーは壮大で読み応え十分。ノンフィクション俺イチ。
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下巻です。
ワインの後は10年の熟成が必要なウイスキー開発、そしてライバル社がほぼ専売していたビール事業・・・
自分の先見の明を信じてあえて苦難に立ち向かう姿は、やはり偉人としか言いようがありません。
ただ、下巻はトピックが多すぎるのか駆け足で出来事を羅列しているような印象を受け、上巻のような盛り上がりはありませんでした。。
じっくり上中下巻にすればよかったのに、新聞小説だったからそうもいかなかったのかな。
そうそう、サントリー という社名は、太陽と鳥井さんの名字をもじったものなんですって!知らなかった~ -
伊集院静さんの書く男の人が大好きです❤️
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15年の歳月をかけて赤玉ポートワインを生み出したと思ったら次はすぐにウイスキーの開発に取り掛かる。10年程の熟成が必要で10億円以上の初期投資が必要なウイスキーは、会社の底力がない今はできない、と皆に言われても志を曲げず、ついにウイスキーを作り上げる。鳥井信治郎の「やってみなはれ」の精神、すごいなぁ。そして、商人としての機転や決断力だけでなく、信心深く、学生に奨学金を寄付するなど「陰徳」を大切にする心を持ち合わせている。本当に魅力的。
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いい本だった。仕事とは?生きるとは?どんな苦境にもあきらめない精神、人を重んじる心、いろんなことを教わった。
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サントリー創業者とその後の話。
サントリーは鳥井さんから。
スコットランド以外での初めての製造に挑戦。
良いものをつくり、売る。人のものを転がすのではない。
良いものは高くても売れる。1番良いものだといつ誇りがある。 -
上巻の勢いはさすがに下巻まで持たなかったようでw
物語がだんだん年表の棒読みみたいになり始めて
あーこれは話し伸ばし過ぎって思ったらやっぱり失速
ローヤル、リザーブ、オールドの御三家が出て来たのにはちょっとうれしかったけど、小説としては上巻までかなー -
感銘を受けたフレーズがあった。
「善を為すに、それをあからさまにするのは己のための善であり、真の善にあらず。」
それでふと思い出したことがあった。
通勤で毎朝その前を通るのだが、とある大企業がビルの前をそろいの緑色のTシャツを着てごみ拾いをしていた。
後日、その会社のホームページにはその日見た緑色のTシャルを着た集合写真が掲載され、社会貢献をしている事がアピールされていた。
ごみ拾いは前にも後にもその一日きり。
もうすでに目的が違っているのだと思った。
鳥井忠兵衛と信治郎はどう言うだろうか。 -
伊集院静にも独特の筆癖がたぶん在る。それが自分(僕)に合うと贔屓の作家が増える事に成る。
場面展開の中で大いにトピックスとなる出来事が、例えばたった一行で語られてしまい、どうしてそうなったのかの説明が無い事がしばしばある。その場合、時間はかなり進んでいる状況が多く、まるでその疑問は時が解決してくれるのですよ、と言わんばかりである。(例えば次男敬三の姓が何故佐治なのかはどこにも書かれていない!)
日本で最初のウイスキー蒸溜所はもちろん山崎に造られたのであるが、その為に鳥井信治郎が雇ったのがなんと竹鶴政孝なのである。品質を最優先に考える竹鶴はもちろん余市に蒸溜所を造りたかったのだが、商売を第一に考えた鳥井は大阪にほど近い山崎を選んだ。そして後年どうしても余市でウヰスキーを造りたかった竹鶴は大日本果汁(後のニッカウヰスキー)を余市に興した。まあ云うたらサントリーとニッカは親戚みたいなもんなんやな。
そして最後まで読めば「琥珀」はじつわウイスキーの色ではなくて・・・。