- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087713923
作品紹介・あらすじ
仕事上のトラブルで左遷され、6年半ぶりに帰郷した善幸。一見静かな町では、親友、家族、恋人、そして勤務先のファミレスでも、一筋縄ではいかない人間関係が…。
現代をリアルにすくう青春小説。第23回小説すばる新人賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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爽やかな青春小説かと思いきや、けっこうどろどろ。
どうしようもない境遇や忘れたい過去に縛られて、どうしようもないことをうだうだ悩む人たちには、あんまり感情移入できなかったし、えーそれないわってくだりがあったりしたけど、しっくりこないなりにも割とおもしろかったかな。
最後はちょっと強引過ぎたけど、ハッピーエンドなのは悪くないです。
極端な例で恋愛や人生を語ってるけど、不変の真理が透けて見えて、自分に正直に生きることや人に優しくすることの難しさをなんてことない様にに悩むとこや、ちょっとした心の迷いがいいなぁと思いました。
ユキが何でそんなにもてるのかよく分からないけど、シンゴと吉田さんカップルがよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説すばる新人賞受賞作
人の心の機微が、するすると描かれて読みやすい作品だった。
ほとんど愛人のもとにいて、帰宅しない父親
あれ?って思う設定だが、読みゆくうちにその父親像はするっとはいってくる
どの人物設定もなかなかあり得ないが、作者の手にかかると、あらそうなのねと納得してしまう。
不思議な作家だ。
欲を言えば、粧子との距離感がなくなっていく過程を、もっと書き込んで欲しかった。
小説の最終話に近づくにつれて、時間を急ぎすぎた感が否めない。 -
すばる新人賞受賞、納得!
ファミレスが舞台で
友情も親子愛も、もちろん恋愛も
面白くて、そしてハッピーエンドで
とても良かった星5つ!
畑野智美さん
ファミレスで高校の時アルバイトしていたとのこと
ファミレスって店長の転勤激しいし
個性的な店長いるし
あと
いろいろ悩み抱えている
昼間の主婦のパートさんとか
常連の有難迷惑お客様とか
突如、本部からのお偉さんとかね…
まだまだファミレス舞台でネタがあると思うので
ぜひ続編を読みたいと思いました
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家族、友達、恋人といった日常の物語。
お父さんがなかなかアクが強い。 -
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第23回小説すばる新人賞受賞作
仕事上のトラブルで左遷され、6年半ぶりに帰郷した善幸。一見静かな町では、親友、家族、恋人、そして勤務先のファミレスでも、一筋縄ではいかない人間関係が・・・。現代をリアルにすくう青春小説。
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これが現代をリアルにすくっているとしたら、現代って一体なんなのだ、と思わなくもないが、現代に生きる人間も多様なのだから、こんな現代もあるかもしれないということで一応納得する。主人公のチェーン店のファミレス社員・佐藤善幸も、その父も、善幸の恋人の綾も、その他の登場人物たちも、ほとんどが、なにに対しても行き当たりばったりの「なんとなく」な印象なのが、ものすごくもやもやしてしまう。シンゴ(とその恋人の吉田さん)が辛うじて、総崩れになるのを食い止めているように思われる。ラスト近くになってようやく、善幸の芯にわずかな力を感じられるようになったのがせめてもである。何気ない日常が興味深く読めるのは、やはり人物ありきなのかもしれないと思わされた一冊でもある。 -
25歳。左遷で生まれ育った街へと飛ばされた青年
幼馴染や新しい恋
職場のファミレスの仲間たち
結構重い題材も含んでいるけれど
読後感は何故か爽やかという・・・・
どこにでもいそうだけど、いとおしい若者を描くのが
本当にうまいなという感想です -
図書館でブラウジング中になんとなく手に取りました。
優しいけど残酷で、でも、“やさしい”物語でした。
とある風評被害で、久々に地元(北関東)に戻ってきた主人公、
サラリーマンの悲哀さを感じさせるスタートですが、、
でもそれは、全てを上っ面の付き合いで済ませてきた自業自得でもあって、
その辺りを淡々とした筆致であらわしていて、スッと入っていけました。
青春というには少しトウが立っていますが、さらっと読了。
ん、決め手になるのは、、価値観の親和性なんですかね~、、なんて。 -
第23回小説すばる新人賞受賞作。面白かったー。主人公やとりまく人々に現代の抱える問題を絶妙に投影されてて、かつそれが小説らしく昇華された上で物語になっている。タンタンと物語が語られる中に登場人物の思いがこもってるのもよかったー。
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第23回小説すばる新人賞受賞作です。
登場人物がそれぞれに個性的で、ちょこちょこ笑っちゃいました。「男と女」について色々考えさせられます。なお個人的には店長に憧れます。 -
本当に一筋縄ではいかない人間模様。
読んでいてなんか辛いのは、煮詰まった人間関係?閉塞感?
大黒柱であるはずの父親の開き直ったふらふら感かな、最後まで心落ち着かない話でした。