- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087717044
感想・レビュー・書評
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伊坂幸太郎作品、とても久しぶりでした。前回読んだのは記憶がないくらい前です。あまり手に取らないのは少し苦手意識があるからなのですが、今回もそれは克服できませんでした。
内容は全体を通して共感が多く、非常に読みやすくてよかったのですが、ひとつひとつの出来事やひとりの登場人物をもっと深く掘ってくれる方が個人的には好みでした。短編集だったことも要因のひとつと思いますが。。
とても理解しやすく読みやすいので読書が習慣ではない人にオススメしたい本です!
ちなみに、非オプティマスが1番好きです。
感想は人それぞれ。
この本がめちゃくちゃ面白かったという人もたくさんいると思います。
そのような方たちはぜひこの言葉をー。
「僕は、そうは、思わない」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初読みの作家さんの作品で小学生たちが主人公のお話しが5つの短編集です。
確かに興味ある話しが続くのですが私にはキャパオーバーで掴めませんでした。と言うのも人の顔とか名前を覚えるの昔から不得手なので4人以上出てくる話しは長編ならともかく短編となると把握できないうちに物語が終わってしまうので馴染む前においていかれちゃいました。
この作品読んでて子供が部活していた頃のこと思いだしたりでした。
部活の遠征で子供たちを乗せて試合会場まで送迎するのを各親が交代でしてたのですが、私はBチーム(補欠の子たち)を乗せていましたが、ガソリンスタンドに入り店員にレギュラーですかって聞かれて、いえ補欠ですって答えたりで卑屈だった感じ。レギュラーの子達の親は応援も熱が入ってて熱心にサポートするし発言権も強いのです。補欠の子の親ともなると積極的には協力しない人が多くて、そうなると断り下手なところに回ってくるし親にも暗黙の序列が出来上がってなんとも空気読むのが大変でした。
私はそうは思わないってなかなか言える雰囲気じゃないから凹んでました。
「ドン・コルレオーネ、レギュラーの子達がまた勝ってしまいました。」
「うむ、次は全国だな」
「消えたいです」-
ハイ、いつも…月末の週あたりから月始めちょっと…。そうなんです…。ありがとうございます…
それにしても、優勝候補チームってやっぱり凄いわ〰...ハイ、いつも…月末の週あたりから月始めちょっと…。そうなんです…。ありがとうございます…
それにしても、優勝候補チームってやっぱり凄いわ〰️(✪▽✪)
決勝戦は惜しかったですけれど、勝ち負けの世界、地元声援は半端ないですからね…辛い状況でしたねぇ…。
でも、それにしても、準優勝だって凄過ぎですからね(笑)
息子さんだけでなくしじみさんもお疲れ様でした♡
あっ、そういえばしじみさん、腰すっかりよくなったんですよね…⁉2023/10/30 -
やっぱりっw、試合とか発表会ですかね。柿の木切り倒すパワーがあるからなんでもできそう(*≧∀≦*)
私は密かにフムフムのレビューいつ上がる...やっぱりっw、試合とか発表会ですかね。柿の木切り倒すパワーがあるからなんでもできそう(*≧∀≦*)
私は密かにフムフムのレビューいつ上がるのかなって楽しみにしてるんですけど仕方ないですねっw
もう随分昔の話ですよ。腰の方は徐々に良くなって先週ぐらいから徐々にお山にも登ってますよ。ご心配ありがとうございました。2023/10/30 -
登山されてるんですね。腰良くなって、本当に良かった〜!!
あ、フムフム、先程上げましたよ、お待たせしました〜
それで、いちばん怪しげな仕事、...登山されてるんですね。腰良くなって、本当に良かった〜!!
あ、フムフム、先程上げましたよ、お待たせしました〜
それで、いちばん怪しげな仕事、私もはじめそのままにして上げたのですが、今調べてみたらやっぱり…私は〇〇師って伏せ字にしましたよ…ヨロシクです〜(笑)2023/10/30
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インスタでオススメされていたので、気になり、拝読。
五つの短編で、全て小学生のお話です。
小学生や中学生の頃に誰もが見たり、聞いたりした、いじめや嫌がらせを舞台とし、それらに対する伊坂さんの「教え」がありました。
物語は小学生ですが、大人の私の心に深く突き刺さる言葉が多く、もっと早く出会いたかったと思いました。
「最終的には、真面目で約束を守る人間が勝つんだよ」
の一文が一番刺さりました。
学生時代もそうだと思いますが、特に社会人になると、一見簡単に思える「約束を守る」という事が難しい事があると思います。
面倒くさかったり、忘れてしまったり、色々な事が原因で、約束を守れない事があると思います。
一度でも約束を破ると、信用を回復する事はほぼ無理です。
そして、社会に出て今まで私が尊敬してきた人、また周囲から尊敬される人は「約束を守る人」でした。
約束を守るって簡単な様で、凄く凄く難しいです。
とても勉強になりました。 -
図書館の順番待ちがようやく来て、読むことができた。
この小説が2021年の本屋大賞ノミネート作品で最後になってしまった。
もう2022年のノミネート作品も発表されたこのタイミングで読んだことを後悔した。
もっと早く予約入れとけよー、とか、この本は買うべきだったでしょー、と自分を責めた。
伊坂さんの作品は「水戸黄門」に代わる新しい勧善懲悪の物語だ、と常々思う。
現代の錯綜した価値観を統合して、最新かつ普遍的な倫理を導き出した上での勧善懲悪の物語。
しかも、水戸黄門みたく「お上」から与えられるものでなく、自分の頭でしっかり考えた上の善と悪が得られる物語。
この短編集は、そんな伊坂さんの作品の最も良いところが凝集されていると思った。
堅苦しくなくユーモアを交えつつ、しかし本質的なところを抉り出す。
とにかく素晴らしい。
まだ読んでいない人は、何も言わず読め、と言いたい。
ところで「真面目で約束を守る人間が勝つ」というのは、最近とても実感している真実だ。
そういった人間になるのは、すごく大変なことだけど。努力して少しでも近づきたいな。-
黒澤は「ラッシュライフ」と「重量ピエロ」に出ているんですかね?その2冊は読みました。
「ラッシュライフ」の黒澤のセリフ
「人生については誰...黒澤は「ラッシュライフ」と「重量ピエロ」に出ているんですかね?その2冊は読みました。
「ラッシュライフ」の黒澤のセリフ
「人生については誰もがアマチュアなんだよ」にとても感銘を受けた、と僕の感想文に書いてありました笑
タイプなんですねー。
「脳内でタイプ」ってなんかいいですね。そういうの大切だと思います!2022/01/31 -
黒澤、確かラッシュライフから出てきたと思います!
その後もたくさん出てきます!
ちなみに、死神の千葉も好みなんですよ…!基本的に黒ずくめな感...黒澤、確かラッシュライフから出てきたと思います!
その後もたくさん出てきます!
ちなみに、死神の千葉も好みなんですよ…!基本的に黒ずくめな感じ笑
久々に彼らに会いたくなりました笑2022/02/01 -
死神の千葉、いいですね。
ミュージックが大好きなんですよね。
彼らと再会できる時間が作れるといいですね!死神の千葉、いいですね。
ミュージックが大好きなんですよね。
彼らと再会できる時間が作れるといいですね!2022/02/01
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この5作品のメインの登場人物は、全て小学生。5つのこれら作品は、一章が短編で独立しているのだが、今回も井坂幸太郎作初心者の私はまるでパズルのごとく、伏線探しに熱中し時空を超えた繋がりを感じた。また、小学生だからといって、なんでも先生の言うことが正しいと言うのではなく、登場した小学生は、それぞれに先入観や偏見という言葉を学び成長していく様が伺える。
また、余談ではあるが表紙が可愛くて、小学生の子供たちがランドセルを下げてペガサスに乗っている。真ん中の女の子は、さんか?などと想像しながら、そしてペガサスの向かう先には、子供たちの未来が描かれているような気持ちになる。
逆ソクラテス
大人になった加賀(僕)が小学生の時のことを思い出す。
転校生・安斎が加賀、クラスのマドンナ・佐久間と一緒に教師・久留米の草壁に対する先入観を崩そうと作戦を練る。
タイトルの「逆ソクラテス」つまり、ソクラテスの「自分は知らないということを知っている」の逆。何でも知っていると思い込んでいる教師に対する風刺タイトルとなっている。
本作は、教師・久留米先生に対する痛烈な批判で勝手な決めつけや、先入観で物事や人の優劣を決めつけ、さらには周りの人にも影響を及ぼすとして批判している。
自分が優秀であると思っている生徒たちを優先し、出来が悪いと思う生徒の全てを否定する。いつの時代であっても、いそうな先生だ。私の学生時代にもいた。幸にして、おそらく私は好かれていたのであろうが、子供ながらに先生に対して抗議したくなるような正義感湧いてくる(が、怖くてできなかったが 泣)。
安斎たちの作戦の意図が「草壁のための作戦ではなく、今後、久留米先生が担任となる後輩たちが同じように先入観で優劣を付けられることのブレーキになる」ためであるということに、小学生でここまで考えることができる安斎にただ関心するとともに、立派な大人に成長した姿を想像する。が、きっと本の中の世界では、極端に道を踏み外すのが定番だったりする。
また、物語の初めに出てきた守備要員で入った中堅手が、草壁であり、リビングに腰を下ろしてテレビを見ていたのは、久留米先生。なぜなら「もし、久留米先生がテレビを観ていたら驚くだろうな」、「たぶん、つらくてテレビを消しちゃうぜ」と、安斎は言った。そして、安斎は東京の繁華街でチンピラになっていた。想像通りである (苦笑)
スロウではない
司(僕)と悠太は同級生で仲がいい。司は悠太より少しだけ足が早いが、悠太の方が頭がいい。そんなふたりはいずれもぱっとしないがとても仲がよかった。そして何より司との悠太の「ドン・コルレオーネごっこ」に何でも真似るよなぁ〜子供って…と、爆笑する。
ここで、モテるの暗黙の常識を見つけて、そう、そう!と納得する。
「小学校の時はスポーツのできる子が人気で、中学校になれば、面白い子や愉快な子、高校になると、おしゃれな子が持てる。」が大人になってモテるのは足が速い男ではない。「金を持っているやつ」がモテるのだ。
この納得感に作者もきっと小学生の時に感じ、大人になって(ようは今)、感じているのかなぁ…なんて考えてみる。
本作は、当時担当であった磯憲と、社会人になった司と小学校5年生のことを思い出しながら話が展開していくのであるが、クラス女子の中心人物で運動ができる渋谷亜矢。「渋谷亜矢みたいなタイプの子はいつの時代も、毎年というわけではないけれど、いるんだよ。頭が良くて、口が達者で、リーダーになるような。」と、磯憲が言っているのだが、確かにクラスに絶対いる。でも、確かにそんな子はあまり記憶に残っていない。つまりは司や悠太は覚えているということだ(よね?)。磯憲ナイスフォローである。
夏休み明けに転校してきた高城かれんは運動ができないということでクラスの田村花と仲良くなるが、実はむちゃくちゃ俊足だった。「ピッコロがマントを脱いだ感じ」のように速かった!まるで、マンガの世界!(小説であるが)
それをここちよく感じない渋谷の態度に
「わたし、渋谷さんがどういうことをするのか分かるの。気に入らない相手にどういうことをするのか。相手の大事なものをどうやって傷つけるのか。渋谷さんに、つらい気持ちをわかって欲しくて、入れておいたの。」と言ったた高城の頭の良さが、前章の「逆ソクラテス」の安斎とかぶる。
「悠太との別れは突然、来た。その原因は僕の父の転勤で、言ってしまえば、父の会社の人事部のせいだ。日本の最南端、沖縄へ行けとは何とも乱暴な指示だが、その指示を平然と出してくる会社とは、何と恐ろしい存在なのかと僕は慄くほどだった。」
「沖縄」という言葉があとで引っかかってくるが、この時は「そうなんだ」で終わる。
そして、僕は磯憲から村田花と悠太が去年結婚したことを聞く。
非オプティマス
オプティマスとは、映画「トランスフォーマー」の司令官オプティマスのこと。
ここでは何と言っても、やる気がないと思ってた新人の久保先生のことが、とにかく印象的だった。そして、心に残る言葉がある。
「相手によって態度を変えることほど、
格好悪いことはない」
また、「評判がみんなを助けてくれる。もしくは、邪魔をしてくる。あいつはいいやつだな。面白いやつだな。怖いやつだな。この間、あんな悪いことをしたな。そういった評判が、大きくなっても関係してくる。」と話す久保先生のこの言葉も「逆ソクラテス」の先入観に近いところがある。
「相手を見て態度を変えるような人になって欲しくないんだ。だいたい、相手がどういう人なのかはすぐには分からないからね。相手を舐めていたら、実は、怖い人だったということもあるかも知れない。最初の印象とか、イメージてわ決めつけていると痛い目に遭う。だから、どんな相手だろうと、親切に、丁寧に接している人が一番いいんだよ。じゃないと、あいてが自分の思っているような人でないと分かった時、困るし、気まずくなる。」と聞いた授業のすぐ後、『世間が狭い』ことが証明される。
同級生で保井福生を馬鹿にしている騎士人の父のクライアントの客が福生の母であった。
久保先生の説いた形成逆転の瞬間であった。
ここで、福生の着ている沖縄のTシャツが父が買っていたものだと説明されている。
この沖縄が、さっきからちらついて気になるが、決定的な描写がない。福生の父は司??
アンスポーツマンライク
ここでようやく本章と次章との繋ぎがようやくはっきりとし、少しスッキリとした。
歩(僕)、駿介、剛央、匠、三津桜は、6年生のミニバスメンバー。当時のおじいちゃんコーチは、ガミガミとよく癇癪を起こし彼らのプレーと彼らを怒鳴る。そのコーチが辞めた後、コーチを引き受けてくれたのが、磯憲であった。
最後の試合、3点差、あと1分の間の彼らの必死のプレー。残り5秒、駿介が、転んだ。慌てて立ち上がる駿介と、ボールを拾う相手選手。その相手がドリブルで移動を始めた時、駿介がとっさに出した足に躓き、ひっくり返った。審判が笛を鳴らす。
ーアンスポーツマンライクファウルだ…
そして時は流れ、彼らは高校生のなる。バスケ選手になると思っていた駿介がバスケットをやめてた。この時、三津桜が強く駿介にバスケのユーチューバーを提案する。
そしてこの提案の直後、バスケットボールを磯憲のお見舞いの帰りに不審者と遭遇する。ナイフを取り出し公園で遊んでいる子供たちに突進して行こうとする不審者を取り押さえ、事件を未然に防ぎ表彰される。
この犯人に対して、「あんな異常者」と誰かが言った時の磯憲の言葉「その子だっていろいろあったかもしれない」が教師っぽい。そして、この犯人が刑期を終えて世に出てきたときに、彼は犯罪者であるからと、決めつける、先入観で物事、人を見るなということをいいたかなったのであろう。
そして、6年後、再び小学校体育館で集まった6人。剛央は、小学生のバスケットの副コーチとなり、駿介は、バスケットボールをテーマにした有名なユーチューバーとなっていた。
再開した体育館でまたもや犯人が現れる。事件は、駿介のアンスポーツライクファウルで防げる。
次の「逆ワシントン」でのキーワードとなるのが言葉がこれ。
「バスケの世界では、残りの1分を何というか知ってるか?」
「永遠」
「そうだよ、永遠。バスケの最後の1分が永遠なんだから、俺たちの人生の残りは、あんたのだって、余裕で、永遠だよ」
逆ワシントン
学校を休んでいる靖の虐待騒動に絡む倫彦と謙介、京樹(通称、教授)の話なのだが、わたしの中では、一番はやっぱり最後の謙介と母とで電気屋に行った時のことである。テレビに映る元ユーチューバーの駿介とそれを見る電気屋の定員の姿だった。
駿介の言葉(本当は磯憲の言葉)であるが、ちゃんと届いていたんだと思うと、何となく心掛けて暖かくなった。
今回は殺されたり(笑)、酷い目に遭うこともなく、また、「正義が勝つ!」の大逆転がいっぱいあって、気分的には今までの中で一番落ち着けて読めた気がする。 -
naonaonao16gさんからおすすめ頂き、Amazonでポチっとしてしまった(^^)
伊坂先生は、何故だか私は苦手意識が強く、自分から購入することはあまり無いのだが、今回おすすめ頂いたので購入してみた。
あれ?伊坂先生ってこんなタッチでしたっけ?と思うほど、自分がイメージしていた本とは違っていた。
小学生が主役の5編の短編集。
感じ方は人それぞれかも知れないが、大人になった私に、本当にその通りよ!と思える話があった。
私の息子が中学の野球部だった時、練習試合のたびに母親は父母の会で必ず出ていかなくてはならなかった。
最後の試合の後、三年生のお別れ会には、子供たちと共に母親も招待され、ホテルのレストランで父兄にはお酒有りの宴会になった。
地元に残った母親が多く、年齢も同じくらいで、中には同じ中学の先輩A、後輩Bの関係の母親もいた。
Aさんが、
「Bさんとは部活も一緒で仲良かったですよね(^-^)」
っと微笑みかけると、Bさんは、先生や他の父兄が全員見守る中で、
「私、中学の時、この人に滅茶苦茶虐められてるよました。」
と激白(笑)
それを見て、あーありがち、、、と全員で顔を見合わせたなんてことが現実にあった。
虐めた方は忘れていたけど、虐められてた方は一生覚えている(笑)
この5編の短編集には、小中学校時代を過ごすヒントがたくさん詰め込められているんじゃないかなぁと感じた。
伊坂先生は、この本を子供向けの本だと思われたくはなかったみたいだが、いっぱいふりがなをふって、子供たちにもたくさん読まれると良いなぁと感じた(^-^)
清々しい気持ちになる本だった。
naonaonao16gさん。ご紹介下さりありがとうございました。素敵な本でしたm(_ _)m -
ブクログのフォローしている皆さんの本棚を見て、興味を持ち読んだ小説。
"先入観をなくせば、より豊かな人生を歩める"
という著者のメッセージを作品から感じました。
『僕はそうは思わない』がテーマの小学生が主人公の短編5作による小説。
タイトルになっている『逆ソクラテス』が特にすばらしかったです。
本作で伊坂幸太郎のファンになったので、著者の他の作品を読むのが楽しみです。-
なべさん。はじめまして、ひろと申します。
たくさんのいいね!をありがとうございました。
こちらの本、とても素敵ですよね♪たくさんの学びの視点...なべさん。はじめまして、ひろと申します。
たくさんのいいね!をありがとうございました。
こちらの本、とても素敵ですよね♪たくさんの学びの視点があり、感銘を受けました。
どうぞよろしくお願いしますm(*_ _)m2022/06/12 -
ひろさん。はじめまして。なべと申します。
いいね!とコメントありがとうございます。
こんなすてきな小説を書ける伊坂幸太郎さんはすごいと思いま...ひろさん。はじめまして。なべと申します。
いいね!とコメントありがとうございます。
こんなすてきな小説を書ける伊坂幸太郎さんはすごいと思います!
こちらこそよろしくお願いします。2022/06/12
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読後感スカッと晴れやか!
小学生達の奮闘に微笑ましくなったり、勇気をもらったり。
それにしても小さな悪意って本当にうんざりする。先入観以前の問題だ。
馬鹿にする 無視する 見下す 軽んじる 皮肉る
一話目から学校の先生が生徒に対してそれをやっているのだから閉口する。
いつの時代にもいるのだ。
「犯罪じゃないし」が口癖のやつは。
なぜいじめをしてはいけないのか。
そういう奴らに対しての伊坂先生の【答え】
が各短編を通じて伝わってくる。
軽んじられていた人が意外な能力を持っていて相手をビックリさせるような話が多いけど、そんな力を持っていない人もご安心あれ。
最後は「正直者」が勝つ。
「真面目が取り柄」な人が勝つ。
馬鹿にしてた奴らを追い抜く。
損する時があっても、結果的に幸せな人生を送ると。そういう世界を望んでいる。
表題作「逆ソクラテス」が一番好き。
実は「私は、そうは思わない」って言うタイミングを探している。
あと小学生のゴッドファーザーごっこ可愛すぎた。 -
伊坂幸太郎さん自身が
「デビューしてから二十年、この仕事を続けてきた一つの成果のように感じています。」
と巻末で記された作品
『逆ソクラテス』
まさに伊坂幸太郎さんだからこそ描ける少年たちの目線に立った作品だった。
収録は以下5つの短編
「逆ソクラテス」
「スロウではない」
「非オプティマス」
「アンスポーツマンライク」
「逆ワシントン」
子供向けに描かれた作品というよりは、大人になった読者が子供目線に立ち返って、子供には大人の言動がどう写っているのか?どう接するのが子供にとって良いのか?これらを俯瞰的に考えさせられる様な構成だった。
これは大人になった読者にこそオススメしたい!
私もそうだが、幼い頃の記憶は断片的に強く覚えているものと、そうでないものがある。
少年少女時代の記憶で、大人になっても記憶に残るものは、出来るだけこれからの人生の糧になるものであって欲しい。忌々しい記憶や、辛くて消し去りたい記憶は、出来るだけ経験させたくないし、残したくないが、残念ながら意図せず大人達がそういった記憶を植え付けてしまうこともあるだろう。
本作には多くの素敵な大人達と、お友達が登場する。主人公の子供たちは、その関わりの中で、自我を持って身近な問題に対処していく。
大人や仲間達と関わりながら、成長していく少年たちの無垢で純粋な部分と、その一方で逞しさや強さも垣間見れて、愛おしくなるような短編集だった。
どの短編もラストは希望があり爽快な読後感だったが、特に、各章最終行の余韻が秀悦だった。
また、連作ではないものの「アンスポーツマンライク」と「逆ワシントン」の関連性に気付いた時には目頭が熱くなった。
店員さん、きっとあの人ですね。
伊坂さんからの分かりやすいヒントも有り難い。
5つの短編それぞれから、伊坂さんの人を見る目を少しだけ学ばせて頂いた気がする。そして、自分のことも省みる機会が持てた。
読後、改めてカバーデザインをみると何とも感慨深い。確かに子供達にとっての毎日って、こんな風にたくさんの発見と冒険に満ちてるんだよな。そして一人一人が誰一人として代わりのいない特別な一人なんだよな・・・
本作との相乗効果で温かな気持ちになれた。
伊坂幸太郎さんファンには特にオススメ♪
また伊坂さん作品を初めて手にされる方にもオススメしたい作品
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伊坂幸太郎さんは、もう十年以上前に読んだ作品の印象から、苦手意識があり、ずっと読まないできましたが、これは良いなと思いました。
5つの短篇全ての主人公が、子供たちということで、表紙絵がjunaidaさんなのも納得しましたが、かといって、子供だけが満足できる作品ではなく、大人は大人で、かつての自分と照らし合わせて、懐かしい思い出に浸れたり、自分自身のこれまでと今の、行いや考え方を見直すきっかけにもなると思います。
例えば、いじめっ子は、いつまでもいじめっ子のままで、今後一生、その心根が変わることはありません。これって、全ての状況でそうなの?
あるいは、大人は完璧な人間で、言うことやること全て正しいんだ。これも本当なの?
人間は決して完璧な存在ではないから、どうしても他人から見て、目に余るような光景に出会う事もあるのかもしれないが、そうした状況に於いてこそ、その人間性が試される。これはどうなのかな?
昔、いじめられた経験のある私にとって、実は上記のいじめっ子について、こんな印象を抱けたのは、正直意外でしたし、ブクログをやる前だったら、こうは思えなかったかもしれない。しかし、こう思えたということは、人間、どんな状況に置かれても、変わることができる可能性はあるのかもしれないということを、私に教えてくれた気がして、やっぱり人間って、捨てたもんじゃないなと思えたのが、とても嬉しかったです。
また、それと共に、罪を犯した加害者と、道徳的に反するような他人を傷つける子供の言動について、実は法的根拠があるかないかだけで、その概念はとても似ているのではないかと感じ、真に多様性をうたうのならば、それらの人たちと、どう関わっていくべきかという、難しい問題も提示されており、未来に向けた課題とも感じられました。
それから物語としては、短篇同士の意表を突いた、絶妙な部分の繋がりが、また人間の可能性の素晴らしさを実感させてくれて、今後の社会の理想像の一つを表しているようで、温かい希望を感じさせられました。強いて言えば、「アンスポーツマンライク」のやや非現実的な展開に、テーマがはっきり見えすぎた点が気になりましたが、それだけ訴えたいテーマの大切さが実感できたのと、バスケのシーンの白熱した臨場感に(スラムダンク読んでるみたい)、昔のクラス別スポーツ大会で、入れ込んで応援した思い出が蘇り、あまり気になりませんでした。
ポプラ並木さん、素晴らしい作品をご紹介下さり、ありがとうございます(^_^)