- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087717655
作品紹介・あらすじ
ここは生と死の「狭間の世界」。
あなたと私、二人だけの。
目覚めると、世界に二人きりとなっていたサチとワタル。二人の部屋はいびつにくっつき、誰もいない街は静まり返っていた。
そして不意に現れた管理人を自称する女に、ここは生と死の「狭間の世界」だと告げられる。二人の肉体は、今まさに死を迎えようとしている、と――。
そのまま「完全なる死」を迎えるはずだった二人だが、奇跡的に現実世界へ戻るチャンスが訪れる。
残酷な選択とともに。
私は、俺は、何のために、誰のために生きるのか。
生きることを真摯に見つめるエモーショナルな長編小説。
【著者プロフィール】
行成薫(ゆきなり・かおる)
1979年生まれ。宮城県仙台市出身。東北学院大学教養学部卒業。2012年「名も無き世界のエンドロール」(「マチルダ」改題)で第25回小説すばる新人賞を受賞。本作は21年に岩田剛典と新田真剣佑の共演で映画化された。同年『本日のメニューは。』で第2回宮崎本大賞を受賞。著書に『僕らだって扉くらい開けられる』『彩無き世界のノスタルジア』『稲荷町グルメロード』『立ち上がれ、何度でも』などがある。
感想・レビュー・書評
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生と死の狭間で、人は何を選択するのか。
考えさせられる話でした。
話のオチが出来すぎ。なるほど、そうきたかと納得しました。 -
サチとワタルしかいない「狭間の世界」。後半、理由が明らかになり胸が締め付けられた。赤と黒のカードの開封シーンには感涙。優しくて寂しい2人だったからこそ、選択に後悔はなかったと思いたい。
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なんかいい
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サチがかわいい。
ワタルもサチも優しくて…ちょっと泣けた。
二人一緒の終わりが良かったなぁ。 -
2021/11/16
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生きたい気持ちと、生かしたい気持ち。サチとワタルが巡り合ったからこそ生まれてくる感情がそこにあった。「一度きりの人生」、本書に出てくる、狭間の世界は本当に存在するように感じた。
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死後の途中の世界に閉じ込められた男女の話。