- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087743562
感想・レビュー・書評
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音楽×青春。なんのしがらみも悩みもなく、後先考えずに好きなことを選択できてた20代前半、戻りたい。
報われない恋に溺れたり、夢に向かってひたむきだったり、挫折したり…もう今となってははじめての気持ちで経験できないことのオンパレード。なんか若いエネルギーに溢れてて、羨ましくてどんどん読んじゃった。
どちらかというとマリコさんの年に近いから、彼女の気持ちが一番わかる気がした。好きな気持ちを持ちつつ夫を選ぶ冷静なマリコさん、不倫してても好感持てる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
懐かしいなぁ~と思って再読。
不倫ではなく、恋愛。そう言ってしまう主人公「僕」の心の揺れ動く姿が描かれていて、なんとなく微笑ましく思えてくる。そして、主人公の幼馴染である「うさぎ」の大人、基い、女性へとなりきれない葛藤がありありと描かれている。
予定調和のラストなのは、「オレら(大人)がせっかく親切心で近道を教えてやっても信じやしねえ」という台詞の通りなのだろう。 -
大学生の涯は幼なじみのうさぎとセイジ、それに同じクラスの直樹とバンドを組んでいる。ライブハウスでも次第に人気が出てきて、なかなか好調だ。しかし、涯には長い付き合いの彼らにも言えない秘密があった。それは彼の恋人が大学の先生、マリコさんだということ。しかも彼女にはニューヨークに赴任中の夫がいるのだ…。
主人公が夢中になっている恋愛は、世間で言えば不倫だ。それでも彼にとっては純愛であって、その辺を非常に清らかに描いている。だからかなりクサイ。この小説は逆R指定とでもいうべき年齢制限があると思う。 20歳過ぎても純真な人ならいけるが…。 -
男子大学生が女性既婚講師と不倫して、失恋する。
異性の幼馴染っていいな。 -
恥ずかしながら、私も大学生の頃バンドをやっていたもので、その頃のことを思い出しながら読んでしまいました。お恥ずかしい。
で、うさぎ と 涯 は、このあとどうなるのでしょうか(笑)。
もう1本くらい、続編が書けそうですが…。 -
高校生の時に図書室で見つけた本。
オレンジの表紙に緑の小口。
その装丁にめちゃくちゃ惹かれてただそれだけで借りた。村山さんを読んだこれが初めて。
とにかくとにかく物語に引きこまれた。
一言でいうと、大学の先生と不倫をしているバンドマンの主人公やどうしても恋愛がうまくいかない女性ボーカルがメインの話なんだけど、
ただ「不倫」とか「恋愛がうまくいかない」とか「メジャーデビューが」とかそんな言葉では片づけられない。
ここにいるのは純粋で純粋すぎる人たちが苦しんだりもがいたり、それでも少しずつ進もうとしている、そんな姿だと思う。
タイトルの「夜明けまで1マイル」ってのもまだ夜は明けていないけど、
それでもつづけ続けることであと1マイル、もう少し、そんな感じ。
ほんとに好きで好きでたまらなくて。
当時お金がなかった女子高生の私は図書館で借りては返す、借りては返すを何度繰り返したことか。
この本はもうほかの★5とはわたしにとっては別格。
★6をつけたいんだけどな。 -
この本の中身ももちろんだけど
装丁とか、本そのものが好きです。
この本を読んで良かったと思うのは
プロコル・ハルムの「青い影」に出会えたことかも。
涯くんの未来は想像できないけれど、
マリコさんは、きっとこれから先
何度もプロコル・ハルムを聴くんじゃないかな。