ネバーランド

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1296
感想 : 215
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087744637

感想・レビュー・書評

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  • 昔、ドラマになった時に初めて買った恩田作品です。たまにふと読み返したくなる一冊。

  • 読んで良かった。読書にはまって2年目は恩田陸さんをたくさん読むぞーと思っているのですが、これは何度でも読みたくなるかもしれません。高校生の男4人の友情物語。皆がそれぞれ問題を抱えていて、しかもそれがとんでもなくヘビーで、胸が痛くなったし、一緒に泣きたくなりました。言葉を尽くす訳でもない、喧嘩もしつつ悪ふざけもしつつ、確実にお互いを救い、友情を深めていく様子は涙なくしては読めませんでした。きっとずっと続く友情が育まれたのでしょう。この冬休みの間に。おぞましい記述もあるのに清々しい読後でした。

  • 九州の進学校で寮生活する3人+1人の高校2年生たちが3学期までの2週間の冬休みを寮で過ごすことに。

    お互いの事を分かってるようでいて、お互いが時折見せる一面にドキッとして実は親しいと思っていた友人にも自分の知らない一面が隠れていて何故だか少し不安になったり。

    4人とも全員が不幸なわけではないけど、両親が離婚間近だったり死別していたり過去のトラウマから女性恐怖症を患っていたりと、賢く飄々と生きてるのかと思いきや、彼らを取り巻く事情はなかなか重たい。それも読み進めるとまだまだ出てくる。

    もはや序盤の彼女とうまくいかず云々…がジャブのような扱いで、それも最後にはも一度連絡してみるか、みたいに好転してるし、その他の彼らも前向きに変化してて読後感はかなり良かった。

    寮生活の可能性も当時の自分に無くはなかっただけに、あぁ友達とのこういう距離感の付き合いも良かったかもなーと思った。多分もしもう一度同じチャンスがあったとしても、やっぱり選ばない気もするけど(笑)

    余談。
    「大人はいつも勝手だ!」って本作にもあったセリフで、ティーンエイジャー特有の感情を抱いた事が無い。それは物分かりのいい大人に囲まれていたわけではなく、深くあまり考えてなかったんだろうなと思う。
    というか、自己肯定強めに育ててもらえたのかもしれない。だから、「周りの大人は〜」って件は浮かばないのかも。無いものねだりでしかないけど、一回くらい言ってみたかったかも。

  • 人世代昔の青春ストーリー。
    高校生の男子校の寮って想像できて面白い!
    偏差値高い学校の設定だからか、男子4人とも話も面白いし議論していたのが可愛かった。
    その割にはお酒飲み過ぎでは?

  • ドラマのイメージが強かったが、原作と全く違うのだと読んでから知った。
    思春期特有の思いなどが混じり合っている。

  • 寮に残った男の子たちの冬の間の出来事。
    それぞれに抱えた葛藤がうまく書かれていた。

  • 手紙をポストに入れる瞬間は、いつだって安堵と後悔が背中合わせになっている。
    手紙を手から放したとたん、その二つは心細さと解放感にとって代わる。

  • 冬休みを高校の寮で過ごす四人の少年の物語。それぞれが抱える過去の秘密は重すぎるものがありましたが、悩みを共有して生まれていく友情は爽やかで、羨ましくなってしまいます。ちょっと出来過ぎかなぁと思える設定ですが、物語としてはとても素敵で、四人のその後を知りたいなと思いました。

  • 暗いだけの話はいくらでもあります。
    でもそれだけじゃない。
    少年たちの爽やかさと人に見せてこなかった暗い表情とのバランスが良かったです。

  • 色々な理由で実家に帰れない4人の男子学生が、冬休み寮でゲームをきっかけに告白と懺悔をする。

    義理の母からの性的虐待の話は衝撃的

    短い休みの間に其々が大きく成長し、話が終わるので読了感は良い。

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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