- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087747041
感想・レビュー・書評
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再読。トリッキーな短編集だか、情念のこもった展開とあり、面白い。
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(収録作品)蓮華の花/卵が割れた後で/時計じかけの小鳥/贋作「退職刑事」/チープ・トリック/アリバイ・ジ・アンビバレンス
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ミステリー短編集
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謎と論理のエンタテイメントらしいが。
そんなに論理性があったかなぁ。んー、何が気に食わないのか。法月と比べるからいかんのかな。探偵が調査をしているわけじゃないからいかんのかな。
六つの短篇が入っている作品集。話が繋がっているわけではなく場所も設定もばらばらなんだけれど、初っ端の「蓮華の花」が日常ミステリっぽかったから、その時点で期待していたものと違うと思ったのかもなぁ。
きちんと警察が出てきて操作をしていたのが「卵が割れた後で」と「贋作「退職刑事」」(これはどうやら都築道夫作のパロらしい。)
「時計仕掛けの小鳥」と「アリバイ・ジ・アンビバレンス」は安楽椅子もの。(後者は微妙だけど。)
「チープ・トリック」は中々意外性があって面白かったかな。生々しい描写が多くてじっくり読むのはちょっとあれだけど。
「謎と論理の~」という煽り文句で綾辻の『どんどん橋~』や有栖川の国名シリーズ、法月のシリーズを思い浮かべた辺りが高柳の敗因だろう。先入観を一切排除すれば西澤らしくて面白い本だった、と。
05.06.06 -
最後の話が好きだった
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登場するキャラクターに魅力がなく思い入れができないので、謎を解かれてもふーん、という感じ。巻末の解説「パズル小説はパズルが主で小説が従であっても本当にいいのか」。あ、そのとおりだと思います。
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タイトルそのまんま。まさに「謎と論理のエンタテインメント」そのもの。
「時計じかけの小鳥」と「アリバイ・ジ・アンビバレンス」は再読なのだけれど、やはり巧いなあ、と感じさせられる逸品。論理メインの「パズル小説」には違いないのだけれど、全然味気なくなんてないし。何とも言えない皮肉な一面が個人的にはかなり高評価。
そしてやはりすごいと思ったのが「贋作『退職刑事』」。……これ、本物の「退職刑事」短編集に入れられててもまったく違和感がないと思う。キャラクターだけじゃなく、文体やなんやの雰囲気もそっくり。都筑作品への深い思い入れが感じられて、なんともお見事! -
私にとっては前作の「夢は枯れ野をかけめぐる」同様、日常の謎をサスペンスを交えて描いたような味わいがある短編集。SFミステリを読み慣れていたので、普通のミステリも上手だなあと生意気にも感服しました。 アメリカが舞台になっている話も多いですが、経歴を見れば納得でした。銃社会などなじみのない猟奇的描写がちょっと読んでてしんどくなりますが。