家、家にあらず

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 57
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087747522

感想・レビュー・書評

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  • 荻野沢之丞のシリーズ(?)の中では一番のめり込んで、共感もしながら読みました。
    藩主奥御殿御年寄・浦尾の生き様に涙しました。主人公瑞江と沢之丞との思いもしなかった血縁に驚きを禁じ得ないです。この時代の女性が生きていく大変さ。
    「自分は一生のあいだでどのような花を咲かせたらいいのだろうか」
    私自身はどうなんだろう…。

  • 図書館より。
    人気歌舞伎役者の心中事件の謎をめぐり、大奥の御殿に勤めることになった岡っ引きの娘とその父親、そして同僚の役者が真相に迫っていく話。

    自分が男だからかイマイチ大奥の世界観に入り込みにくかった印象があり少しとっつきにくい感じでした。

    ただ伝わってきたのは当時の女性の不自由な生き方です。子供を産むことを期待され、さらにその子が高い身分に就くことに命を懸けなければいけない、今の時代でも多かれ少なかれそういう部分はあるかもしれませんが、江戸時代はやはりそういう理由で女性同士が反目しあうのはなんだかなあ、と思ってしまいます。

    もっと自分が経験を積んだらまた読み方が変わっているかもしれません。

  • 大好きな小説

  • 花伝書シリーズの2作目。
    1冊目に登場の、亀の太夫の若かりし頃&笹岡パパが登場します。
    今度は大名屋敷の奥が舞台。

  • 「非道、行ずべからず」の続編、というか外伝(?)。
    大名家の奥御殿の描写が興味深いです。

  • 大名の跡目争いに巻き込まれる、与力の娘瑞江。複雑にからみあった伏線、豊かな人格描写、書き込まれた時代背景。

  • 【あらすじ】母をなくし、八丁堀同心の父と弟との3人で暮らす瑞江。
    彼女に、ある日転機が訪れる。
    母の遠い縁者だと言う御殿女中の紹介により、彼女は砥部和泉守の江戸屋敷へ、御殿奉公に上がることとなったのだ。
    その日から彼女は、もっとも厳しいお末の身分に置かれ、さまざまな下働きをこなしながら、御殿女中たちの生活に馴染んでいく。
    一方、市中では、役者と水茶屋の娘の身投げ死体があがり、噂となっていた。
    一見心中と見られた二人だったが、不審を抱いた瑞江の父親笹岡伊織は独自の調査を開始する。・・・ ●一気に読了。負けん気の強い少女が、きつい仕事やいじめに耐えつつ、事件の真相をみきわめようとしていく姿は、正調少女成長小説として推薦。

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著者プロフィール

1953年京都生まれ。小説家。早稲田大学大学院修士課程修了。松竹株式会社で歌舞伎の企画・制作に携わる。97年『東洲しゃらくさし』でデビュー。『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、『吉原手引草』で直木賞受賞。

「2018年 『作家と楽しむ古典 好色一代男 曾根崎心中 菅原伝授手習鑑 仮名手本忠臣蔵 春色梅児誉美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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