楊令伝 2 辺烽の章

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  • 集英社
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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748666

作品紹介・あらすじ

耐えよ、わが友。北方、紅塵が舞いて南方、緋流に染まり、替天旗の揚がる、その日まで。

感想・レビュー・書評

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  • いやもう楊令のカリスマがエグい

    大敗を経て宋江や仲間たちを失ったこと、そして生き残ってしまったことに打ちひしがれる好漢たちをがんがん再生していく
    野村再生工場か!(ふ、古い)

    そして次の主人公岳飛が早くも登場、英雄の片鱗を見せつつもまだまだお子様
    でもって敵の総大将童貫と我らが楊令どちらとも邂逅
    うーんこちらもどうなっていくか楽しみ

    そしてついに方臘の反乱が!
    様々な思惑が渦巻く第三巻へ!

    • kuma0504さん
      あんなにいい子だった楊令が、3年間でえらく暗い陰を帯びて登場するわけですよ。
      北方謙三の凄いのは、この3年間を少し匂わせるだけであまり具体的...
      あんなにいい子だった楊令が、3年間でえらく暗い陰を帯びて登場するわけですよ。
      北方謙三の凄いのは、この3年間を少し匂わせるだけであまり具体的に語ってないところ。
      省略の美。
      それが北方文学の凄さかな。
      2024/01/14
    • ひまわりめろんさん
      『楊令伝』の読者ってほとんどが『水滸伝』の読者なわけで楊令の成長を見守って来たヒトたちなわけですよね
      で『楊令伝』の最初で「あんないい子だっ...
      『楊令伝』の読者ってほとんどが『水滸伝』の読者なわけで楊令の成長を見守って来たヒトたちなわけですよね
      で『楊令伝』の最初で「あんないい子だった楊令が」、とガツンとやるわけですよね
      何があったかよく分からんけど変わってしもたと強く印象付けておいて…
      実は根っこは変わってないよってのを小出しにする
      で、よ〜れ〜。゚(゚´Д`゚)゚。となる
      うまいなちくしょう
      2024/01/14
  • 殴り書きメモ。

    呉用には志はあるけど嫌っている者が多い。
    公孫勝にも志はあるけどとにかく暗い。
    ↑その通りやけど酷い言い様。笑

    梁山泊本隊が猪を焼いて盛り上がってる場面。猪の焼き方は、水滸伝で解珍が焼き方を教えていたのが今も引き継がれてるんだなぁと思う。志には美味しいものも含まれている。じゅるり。

    楊令強くなりすぎてて怖い……武松の右手……!
    魯智深は左、武松は右、どちらも焼いて食うた。魯智深は林冲と、武松は楊令と、なんというか友情を感じる。

    童貫「人との出会いと別れは、心が残る程度がいい」楊令のことじゃないっすかぁ

    鮑旭が立派になったのを見ると魯智深のことを思い出す。魯智深がどうにかしようとしたから鮑旭は心を取り戻したのだから。

    北に送り込まれたままの蔡福。方臘に送り込まれたままの許定。それぞれどう違ってくるんだろう。

    杜興の涙は半分本気、半分嘘泣き、かな。
    李応のことを思い出して私は泣いた。

    2巻にして激動すぎませんかね?!呉用どうなってしまうのん……

  • やはり北方ワールドに引き込まれた!前にのめり込むように本を貪り、そして号泣。男ならと言いたいのかもしれないが女性でも共感は得られそうな気がする。日本にも多くの中国人がいてこの本を手にとっていると思う。どんな思いで見ているんだろうか?

    誰もいじれない禁断の書とも言える「水滸伝」を北方流に解釈して書き上げて続編

    水滸伝のエンディングで梁山泊にこもる全ての人の命ともいえよう「替天行道」の旗を宋江から渡された青面獣楊志の子、楊令。

    序盤戦はいくつもの愛を受け育った楊令が幻王と名を変え、水滸伝とは異なる人格を見せる。生き残った史進、呼延灼、張清らが残存勢力を維持して楊令を首領として迎えると同時に再建を果たす!ここからが悲劇の連続だった。

    水滸伝の中で地方軍の将から梁山泊入りした呼延灼将軍。梁山泊では常に本隊を率い全面の敵と向かい合っていた楊令伝においても役割は同じなのだが、老いに加え息子の凌が梁山泊入りをしていた禁軍の童貫将軍との決戦の折に宿敵趙安将軍を打ち破るが、一安心もつかの間で息子の凌の背後へ5000の騎馬隊が襲いかかろうとしていた。

    初めて父が息子の背中を守った。息子は父が背中を守ってくれてるとは知らずに…「行くな!」読みながら呟いていた。呼延灼はただ1騎!5000の騎馬隊を止め散っていった。凌に双鞭をあずけて……涙止まんないから!これを書こうと頭の中で考えているだけでもこのシーンは泣けてくる。

    激しい戦の中で父親としての優しい顔を見せた張清。

    前作で片足を失うも片足での騎乗で禁軍を悩ませた馬麟。

    元盗人上がりの鮑旭は部下の損害が最も少ないとされる名将であったが、呼延灼と同じように部下を守り仁王立ちの末に散っていく。

    呉用に公孫勝や戴宗などは憎まれ役をかいながらも若者を育てるそんな役回りの末にやはり身を挺していく。

    張橫の息子で楊令を影から支える青騎兵の張平や、弓の名人であった花栄の息子の花飛麟

    この幾多の勇士のひとりひとりの生き様を描ききった作品に言葉はいらない。ただ読むたびに思い出すたびに涙がこぼれてくる。エンディングで楊令が死に、ひとり残された史進…彼の苦悩は岳飛伝に続く……

    生涯でこれだけ泣けた小説はきっとあとにも先にもないことだろう!

  • 楊令と岳飛の最初の出会い。これから二人の対峙や岳飛伝のことを考えるとわくわくしかない。
    出会った場面はまた読み返したくなります。

  • 図書館で借りた。

  • 「楊令伝」の移ってからはあまりに話のテンポがのろい。叙事的な状況報告のような話ばかりで単調である。人物を描きこまないのでキャラが浮かび上がってこない。退職後楽しみにしていたシリーズだけど途中下車。

  • いきなり二巻目で岳飛の登場。童貫将軍、楊令との出会いもあり物語が進んでいく。

  • 武松の拳切断。岳飛登場。

  • 第2巻を読み終えた。かつての梁山泊メンバーが再び集い替天行道の旗をあげる。北の金軍、南の蜂起それぞれが思惑を持って動き出しはじめた。
    岳飛やホウロウなど魅力的な人物が登場し、今後の展開に期待が出来る。
    思想と信仰。死をも厭わない人間を動かすチカラの源とは…と考えさせられた。

  • 水滸伝を読破し、やっと楊令伝にもどってこれた。

    あの武松の右手を吹毛剣で切り落とした。
    それほどまでに楊令は無敵なのか・・
    幻王となり心まで冷徹になってしまったのか?
    少しずつ戦力を整えていく梁山泊軍。生き残りの仲間や二世たちも加わり次巻以降も楽しみだ。
    そして、岳飛の登場・・気になる。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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