- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087748727
感想・レビュー・書評
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読みました。
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癌との闘病記とも読めるし、長らく内縁的な恋愛関係にあった彼が癌になり死に近づいて行く様に向き合う女性の自分との戦いを書いた作品とも読む事ができるし、ある意味壮絶な恋愛物語としても読める。どう感じるかは、読む人の今までの人生経験によるかも。力作だが、やはり人の死を題材にした作品は読むのがつらい。
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これも半自伝小説ですかね? 老親への不安は未だ拭えぬまま、交際しているとも言い難い男性が食道癌に。癌の語源は蟹である、というタイトルですが、ところどころに挿入される蟹に例えた比喩の、あらがいようのない癌という病の力に愕然とさせられます。着実に奪われていく彼の生命というか、それに突然切れてしまい自己嫌悪に陥りながら、民間療法に迷走する姿がすごい。病人に付き添うってものすごいことだと痛感させられます。藁にでもすがる勢いで何もかもに頼るが、最期を迎えてしまう。
怒涛のやるせなさの中、河童の皿で作った時計を巻き戻せば時間が戻る、という挿話がされていて、どこからやり直せば、と河童になり見直すが、彼の笑顔を見たところでその白昼夢?から目覚める。
そうして彼の墓の建てられた蟹曲へ自分に似た彼との共通の友人と訪れ、観光がてら寺をまわる。
生前、どっちつかず、ホモ疑惑、結婚したくない主義等さんざん言ってきた男性でも、病気になりまた送るとなると、ものすごいパワーが必要になる。
生きること、生き抜いていくことのパワーを感じさせられます。 -
ガンが蟹。
菩提寺が蟹曲。
わたしが河童に。
闘病and看病記。 -
著者の自伝的な小説。
蟹とは、癌のことでした。
軽妙な語り口で、駄洒落満載で描かれているものの、中身は非常に重いです。
癌の最期は本当に壮絶。 -
癌闘病
絶望の描写が青空に喩えてて
きれいだった。 -
途中から重くなる。
状況を客観的に見ているようで見ていない。
自分から状況を招き入れて嘆いているのかもしれない。
途中からの繰り返しも理由がわからない。 -
荻野アンナさんの食道癌を発症した恋人との闘病記。
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う〜ん、がん患者も家族にもつ私としては共感できるところ、多数。苛立ちとかいろんな迷いとか、そうなんだよ、と頷きながら読んでました。でもなんかすっきりしないんだなあ。。。関係性があまりにも違うから?