デジデリオラビリンス: 1464、フィレンツェの遺言

著者 :
  • 集英社
3.91
  • (11)
  • (11)
  • (11)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 75
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087751918

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • モデルの杏さんのエッセイ『杏のふむふむ』(筑摩書房)で紹介されており、ものすごく興味をそそられて図書館で借りてきた本書。
    期待に違わぬ面白さでした!

    占い師から「あなたの前世はルネサンス期に生きた美貌の彫刻家・デジデリオ・ダ・セッティニャーノである」と言われた著者。
    しかし、占いを全く信じない著者は、占い師の言葉が嘘か真かを確かめるべく、数々の文献にあたります。
    実際にデジデリオという人物は実在し、占い師が詳細に語った内容と本の記述が合致する…しかし、文献の情報だけでは不十分と思った著者は、ついにイタリア・フィレンツェに自分の前世と出会う旅に出たのです。

    数々の建築物や芸術作品を巡りつつデジデリオを追う旅は、刺激的で、科学では解き明かされていない力が働いているようにも思えてくる不思議な旅でした。
    特に占い師が詳細に語った情景と、現場の情景がぴったりと符合したときは肌がぶわぁっと泡立ちました。

    占いの結果をとことん疑ってかかる著者に好感が持てました。(私も同じタイプなのです)
    でも、本書を読むと本当に生まれ変わりがあるのかもしれない…と思わずにはいられません。
    ミステリーを読み終えたときの爽快感を感じつつ読了。

  • 面白かったー!私は前世の話とか、信じてしまうタイプなので、最初から引き込まれてしまいました。物語のようで、本当の話…。なんだか、すごい。そして、フィレンツェ時代の流行や、考え方、芸術家はみんな…など、そんな点についても興味深く描かれていてとても勉強にもなった!鞍ちゃん、オススメありがとー。
    2016/4/11完読

  • 生まれ変わり、前世なんて信じない著者が前世の自分を追ってイタリアまで。その不思議。
    めぐりあうものたちの不思議。
    前世、私も知りたい。

  • 小説かと思っていたら違ってた。
    興味本位でヒプノセラピーを受けたことを思い出したけど
    あれは眉唾だったなあ。
    この前世がわかる人の能力が本当なら私もあってみたい。
    そしてそれが検証できるならおもしろい。
    しかし、デジデリオのあとの中国の高僧については
    こだわりはなかったのね。

  • とても楽しいノンフィクションで、一気読み。

    私はどっちかというと前世を信じている人間だけど
    著者の森下さんは信じないタイプのようで
    かえってそこに好感が持てました。

    取材で得た話や体験したことの真実を書いていても
    読者を無理に信じ込ませようとしないところが二重丸。

    もし前世があったとしても
    過去にどういう生き方をしていようと
    今の自分には直接関係ないのかもしれないけれど
    前世の自分を捜す旅は、とても楽しいことだろう。。。

    「人生に、遠回りしている時間はない。
    心から望むものに向かって、真っ直ぐに来い」

    私も、スコーンと真っ直ぐに進んでみたい。。

  • 超能力はあるのか?前世は?夜にそびえる不安の塔と同じような、作家のノンフィクションルポ。なんだかなぁ

  • 著者である森下さんが自ら体験した摩訶不思議な話。仕事で出合った「占い師」大阪のおばさんに「あなたはルネサンス時代の彫刻家デジデリオの生まれ変わり」と言われ、それを検証すべくフィレンツェへ旅立つ。占い師のおばちゃんから告げられた断片的なキーワードが次々と繋がっていく様はまるでミステリーを読むような感覚で心地よい。輪廻転生実話小説?とでも言うべき異色作。信じるかどうかは別として・・・。

  • この本はすごい。前世が見える人に会ってルポを書くという仕事を受け、ルネサンス時代の彫刻家が前世と言われて探求するのである。

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

森下典子(もりした のりこ)
1956年生まれのエッセイスト。『週刊朝日』のコラム執筆を経て、1987年その体験を記した『典奴(のりやっこ)どすえ』を出版。代表作『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』は、大森立嗣監督・脚本、黒木華主演により2018年10月13日映画化され、樹木希林の遺作ともなり、大きな話題となった。他に、『いとしいたべもの (文春文庫)』『猫といっしょにいるだけで』などの作品がある。

森下典子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×