手塚治虫の収穫 きりひと讃歌〔全2巻〕 (2) (ビッグコミックススペシャル 手塚治虫の収穫)
- 小学館 (2008年7月30日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091820600
作品紹介・あらすじ
▼第11章/ヘレン・フリーズ▼第12章/ネクロージス▼第13章/バザールにて▼第14章/閃光▼第15章/幻のマリア▼第16章/帰郷▼第17章/邂逅(上)▼第18章/邂逅(下)▼第19章/カタストロフィ▼第20章/プログノーシス●
主な登場人物/小山内桐人(M大付属病院の内科医。謎の病・モンモウ病の原因を探ろうとして、自らも発病してしまう)●
あらすじ/教会にこもり、面会謝絶中のヘレンの部屋へ強引に入り込んだ占部。ヘレンは自分を襲った占部のことを当然恨んでいたが、彼は「ぼくがきみが好きなんだ」と打ち明け、モンモウ病を治すために誠心誠意取り組むことを誓う。そして、そんな占部にほだされた彼女は、病院に戻るだけでなく公開患者になることをも承諾して…(第11章)。●
本巻の特徴/モンモウ病を風土病と確信し原因を探る小山内桐人は、伝染病説に固執する竜ヶ浦教授の奸計により、自らもモンモウ病に罹ってしまう。日本医師会会長の座を狙う竜ヶ浦は、モンモウ病伝染病説の学会発表で、一気に勝負に出るが…?●
その他の登場人物/竜ヶ浦(M大付属病院の第一内科医長)、占部(M大付属病院の内科医。小山内とは幼少時からの友人)、吉永いずみ(小山内の恋人)、ヘレン・フリーズ(アフリカの白人修道女。モンモウ病患者)
感想・レビュー・書評
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手塚治虫版の『白い巨塔』と評される、医学界の権力闘争を扱った長編。登場人物の誰もが救われることのない、悲しい物語です。テーマの重さもさることながら基本的にどぎつい描写が多く、僕は中学時代に初めて読んだときから怖い印象を強く持っていました。キリスト教の受難の考えなど、深く考えさせられる仕掛けが満載されています。
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20年ほど前に読んでいたのだが(もちろんリアルタイムではない^^;)
今回改めて読み直して面白い!
もう現在ではこういう作品は描けないんじゃないかな
表現上色々難しすぎて・・・。
自分が読んだ作品では特に「陽だまりの樹」・「シュマリ」・「奇子」が
好きだったのだが「きりひと讃歌」もそれに並ぶ名作かと(^^;)