ドラえもん ロボット編 (小学館コロコロ文庫 ふ 1-76)

  • 小学館 (2002年11月15日発売)
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本棚登録 : 75
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091941367

作品紹介・あらすじ

数あるドラえもんのひみつ道具から、ロボット型のゆかいな話24作品を集めました。てんとう虫コミックス未収録の「テレパスロボット」など5作品も収録されています。

感想・レビュー・書評

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  • ドラえもんの出す道具には、ロボットが混じっていることもある。ドラえもん自体がロボットであるにも関わらず、ロボットがロボットを道具として持ち出すという状態。ひとならば奴隷関係だったり、きれいに言えば契約関係と同じ状態である。
    しかし、このドラえもんとロボットの関係は、決して同列ではない。ドラえもんは道具としてのロボットとは一線を画している。それは、道具としてのロボットはドラえもん程に融通が利かず、どこまでも命令に文字通りに忠実なところである。そのため、それを使うキャラクターによって話が動いたり、落ちがついたりできるのである。
    そうに考えると、ドラえもんというロボットはやはり非常に高性能と言わざるを得ない。高性能に「何もできない」。単にのび太のオーダーに合わせて道具を出すでもない、かといって驚くような望みや空想が叶わないわけでもない。そして、ドラえもんがしているのは、道具を出すだけなのである。それだけなのに、それを真似できる道具としてのロボットはいないのである。
    ロボットに取って代わられるかもしれない世界というのはよくSFで扱われる題材であるが、多分それは、もはやロボットではなく、そこに人間性を見出しているから恐ろしいのである。道具としてのロボットには厳密な意味で支配ということはできないはずだからである。犬に取って代わられる恐ろしさも、ロボットというよりかは、のび太の人間性を獲得したからではないか。
    ドラえもん計画なるものがどうやらあるようだが、おそらくドラえもんを道具としてのロボットとして考えるフレームから脱せない限り、再現はできないだろう。ドラえもんはただのお世話ロボットでは決してないのだ。本当のお世話ロボットが作りたいなら、ドラえもんではなく、ドラミちゃんを目指すべきである。一生懸命ドラえもんを創ろうとしている人間の方が初めからドラえもんだったのだ。

  • 日本の少年漫画代表作。
    現実的に考えると突っ込み所満載なのだが、そこはあくまでフィクション。
    いま欲しいのはハウスロボット。

  • 文庫サイズの10冊シリーズのドラえもん傑作選のロボット編。SFファンとしての原点だがドラえもんを読み返すのは何十年ぶりか(笑)。まず思ったのは一つ一つが短くて当たり前だがオチがはっきりしていること。一般的なイメージは怠け者ののび太が自分に都合のいい機械をドラえもんにねだって痛い目にあうというパターンだが、実は一筋縄ではいかない。運よく難を逃れたり不思議な笑いでオチたりと教訓的な話が目立つわけでもないのだ。また、町内のスクープを物にしようとするレポーターロボットが「みんなのしる権利のために」と発言したりと意表をつかれる箇所もみられる。大人になると新たな発見がある、これがやはり名作というものなんだなあ。これは息子にも感想を聞かないとと思ったら図書室で読んだ作品も入っているとのことで、なるほどもうそういう時代なのねえと思った次第。

  • 僕が初めて買った漫画はてんとう虫コミックスの『ドラえもん』18巻と31巻と34巻でした。以後、漫画、アニメ、映画からいかに影響を受けまた学んだものか…。勇気や友情をはじめ、人生に大切なものはほとんどすべて『ドラえもん』から学んだと言って過言ではありません。

    しずかちゃんのお父さんが語る「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人間〜」は、確かに僕の理想の人間像を形成しています。全45巻(そしてプラス)に永遠の名作とそのもとが溢れていますね。

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