- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784092591318
作品紹介・あらすじ
学園ホラーの決定版、シリーズ第一弾!
鳴神学園……そこは、「七不思議」では数えられないくらいほどの伝説や噂で彩られている小学校だった。そしてなぜか「6年6組」には、不思議で個性的な子どもたちが集まっていた。
ある月曜日、その6年6組に、ひとりの転校生がやってくる。
6年6組の面々は、その転校生に、学校に伝わる怪談や超常現象、あるいは自分が体験した摩訶不思議な出来事を語って聞かせるのだった。
戸浦愛梨は、「隠された人形」にまつわる二人の少女とその母親たちの悲劇を。
松戸博士は、「全自動安全運転システム」というプロジェクトの背後にある巨大な何かの正体を。
藤森美沙は、「腕のいい美容師」をめぐる、みにくく恐ろしい女の情念と復讐劇を。
新堂大誠は、「死を呼ぶゼッケン」をつけて参加したマラソン大会での恐怖体験を。
風間祝は、「しりとり小僧」という妖怪を呼び出そうとした少女たちの惨劇を。
安西真奈は、鳴神学園の噂の中でも特に有名な「学園七不思議」の話を。
そして、少年少女たちの語りは、火曜日へと続いていく……
【編集担当からのおすすめ情報】
名作ゲームソフト『学校であった怖い話』のシナリオを手がけた飯島多紀哉氏による書き下ろし。二転三転する衝撃の展開、とどまることを知らぬ恐怖の連続。これぞ本家本元の学園ホラー小説です。
さらに、『ヘタリア』の日丸屋秀和氏がイラストで参戦!
最新最強タッグが送る、新機軸新本格ホラー。子どもも大人も恐怖の世界へいざなわれます。
感想・レビュー・書評
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鳴神学園に転校してきた貴方。ここは七不思議ではかなわない程の怖い話を抱えている、とても大きな学園です。貴方は、クラスメイトから学園から生まれた怖い話を聞かされます。震えるほどに怖い話を、代わる代わる貴方に――。
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ファミコンやPCゲームで主に展開している有名なホラーゲーム「学校であった怖い話」と同じ作者の本。おそらく同じシリーズなのだろうと思われる。ゲームは未プレイなのでどのような繋がりがあるのかが、わからないが、前々から興味があったシリーズなので読むのを楽しみにしていた一冊。
転校生であり読者である貴方に、鳴神学園にまつわる怖い話や、不思議な話を教えてくれる、6年6組のクラスメイト達。この語り手であるクラスメイト達が、紹介される怖い話に負けず劣らずの個性的な人物たち。クラスメイトのキャラクターが濃すぎて初めて読んだときはびっくりしてしまうかもしれない。 6人のクラスメイトが登場し、それぞれが1話ずつ語っていく。もともとが人が語っている怪談を聞くというスタイルのゲームなため、小説的な書き方ではなく語り口調。
それぞれのキャラクターのしゃべり方で語られるため、いろいろな雰囲気の漂う怖い話達が楽しめた。ただキャラクターによっては、前置きが長く冗長だと感じることもあるかもしれない。しかし、その後に用意された怖い話は、どれも独特て粒揃いなのでぜひ読んでみて欲しいところ。全部で6話ある中で一番怖いと感じたのは一番最後のはなし。この話はかなりこのシリーズの確信に迫る話なので、あまり詳しく話せないのが残念だが、読んでいて思わず鳥肌がたったほど。次巻をまだ読み始めたばかりなので、なんとも言いがたいが、全部で6話あるいは7話構成で構成され、それぞれバラバラの話が5話から6話。その後にこの一番最後の話の続きか、その関連話を聞けそうな感じである。聞き手であった"あなた"も何か秘密を持っていそうでますます先の気になるシリーズである。 ただ、全巻購入のため、先が後何冊あるのか調べてみたが、どうやら3巻で止まってしまっているようだ。3巻のあらすじを見る限り、4巻も出るような書き方だったが、何か大人の事情があって続きがでなくなってしまったのだろう。最低でもあと2冊はでそうな構成だったため、続きが刊行されなかったことによって核心部分の真相は闇の中……。とかだったらいやだなぁ。 -
『ヘタリア』の日丸屋さんが描かれた表紙につられて手に取りました。
転校生である主人公に対して、クラスメートたちが順番に怖い話をしていくという体裁で、語り口調で書かれた短編集です。なんとなく既視感を覚えてよく見てみると、なんと著者の飯島氏はゲーム「学校であった怖い話」のシナリオライターで驚きました。
ゲーム自体はスーファミソフトで結構古いので、私は5、6年前に実況動画で見て知りました。実写の濃ゆい登場人物や、バラエティに富んだシナリオが衝撃的でした。いろんな意味で。
ゲームは高校が舞台でしたが、小学校に移っても「学怖」テイストは健在です。しかも本家のキャラの子どもが出てきたり、本家とリンクしてます。
しかし、登場人物はほとんど小学生なのに、イラストだとどう見ても高校生くらいにしか見えない・・・。そういえばゲームも実写で自社のスタッフを起用していて、明らかに高校生には見えない人物もいました。そんなとこまで本家譲り・・・。
話は結構怖いものもあったり、アホらしいものもあったりで、小学生向きかは分かりませんが、なかなかおもしろいです。「学怖」のファンならかなり楽しめるかもしれません。 -
転校先の学園にはたくさんの怪談が存在していた。
6年6組の友達が話しかけてくる。
実際体験するのではないのでその距離感で直接的な恐怖感が少し薄いかも。
でも、怨霊や怪異に襲われるとか血みどろのグロテスクとかもいいけど、嫉妬、憎悪、後悔、誤解、すれ違い、人の心の暗黒面が呼び起こす怖さや狂気も好きなので楽しかったです。エピローグではうまく読者を巻き込んでいる。
扉絵の女の子の表情がいいですが視線が今一つかな。
続刊も読んでみたい。 -
1,2巻
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イラストが日丸屋先生であり、学校であった怖い話という「タイトル」自体に惹かれて購入しました。
鳴神学園が舞台であり、SFCの頃のキャラクターの子供らしき人物が登場するなど嬉しい演出も多かったのですが、内容としては児童向けにしてもお粗末すぎるかな、と。
これならまだアパシーの方がずっと怖かったです。全編通して少しでも怖いな、と思えたのは新堂君の話くらいで、それも挿絵があったからだと思います。
自分が小学生の頃に読んでいた、子供向けホラーはこんなに怖くないものだったのだろうか?と考えてしまいました。
子供が背伸びして自分の考えた怖そうな話をしている、といった風に思えました。
所々怖がらそうとしているのだろうと思いますが、ただ気持ちの悪いだけの描写があります。
ホラー風味の、「学校であった怖い話」ファン向けサプライズ、のようなものでしょうか?
ホラーや、SFC・Sなどの怖さを求めて購入するとがっかりすると思います。雰囲気は好きですが、ホラーとしては今一度でした。