銀しゃり

著者 :
  • 小学館
3.61
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本棚登録 : 137
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093797511

感想・レビュー・書評

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  • 独り立ちして店を構えた鮨職人の新吉。

    武家の小西との出会いや、長屋住まいのおあきとの出来事...



    山本一力さんの作品は初めてでした。最初手に取った時の分厚さにワクワクしました(笑)
    最後1/5残してあんなことが起こるとは。
    消化不良で終わるかと思いきや、ちゃんとハッピーエンド。
    また、山本一力さんの本が読みたくなりました。

  • 山本一力の小説は、真っ当に生きていればきっと幸せになれると思わせる。

  • 新吉 モテモテ

  • シャキッ、シャキッ。けさも、江戸・深川に
    鮨職人、新吉の研ぐ小気味いい米の音がする…。
    鮨職人の技やほのかな恋情を情感豊かな
    タッチで綴った、深川人情物語。

    最後がずいぶん駆け足だったなぁ。

  • 東京新聞(2015/10/28)にて、モデルになった深川すし職人さんの記事が書かれているのを読み興味を持ち、原作を読んでみました。江東区の冬木、亀久橋の周辺を知っている人にオススメです。舞台は仙台堀川です。門仲の伊勢屋さんの名前も出てきます。読む前は職人の世界だけ描かれているのかと思いましたが、すしを通じて周囲のことに徐々に話題が広がっていき、これはマーケティング理論に通じることが描かれているなぁと驚きました。しかし後半は少し恋愛ごとが多く、私としては残念に思いました。

  • 時は寛政。棄捐令が出された頃の深川。
    本当にこの時代が好きなんですね。毎回棄捐令と札差のことを読んでる気が…。

    (ネタバレ)
    今回は寿司職人。
    暖簾分けを許された主人公、新吉が三ツ木鮨をおこし、魚の棒手振の順平や武家の小西秋之助などの力を借りて試行錯誤を繰り返しながら、店を盛り立てていく。
    以前読んだ「あかね空」では、あまりにもやるせない感じだったので、今回読んでても、またあんな風にならないかとハラハラしながら読んだけど、スッキリした読了感でほっとしました。
    主人公が男気あって、仕事もできるしでカッコいいんだけど、ちょっと惚れっぽい?感じがしてなんだか可愛いかった。
    おあきさんは、かなり持ち上げておいてどーんって落とされましたね。親孝行で子どももいい子にのびのび育てて、仕事の腕もあって…ってすごい女性なのにダメ夫のことが好き?ということがわかって、最後はあの女は筋が悪いなんて一蹴されて終わり。いや、確かにそうなんだけど…。
    すごく突然だし、そこからおけいさん見出すのも早かったな~(笑)
    ラストも色々ありすぎて、なんだかなぁ。順平の記憶喪失とか、あれだけで終わらすのならない方がよかったかな…。
    でも、やっぱり山本さんで深川+食べ物+人情話あわさると面白い。一気に読んでしまう。
    今回、へえ~って思ったのは、仕舞屋という職業。食べ物屋から売れ残りを安く買い取って、包みを変えて売るらしい。やっぱり江戸の文化ってエコだなぁと感心。

  • 山本さん得意の人情職人物。珍しく恋愛がメインになる。思慮深い武家との交流、親友とその妹。爽やかで好きな作品なんだけど・・前半の母子との流れから妹への切り替えが唐突だし、ラストはばたばたで手抜き同然。一番情緒を織り込む部分だと思うけどなぁ、もったいない気がする。

  • あぁ、本当にこの人の書くお話は、読んでいて気持ちがよいなぁ・・・。

    今回は柿寿司職人、新吉の物語。
    一本気な職人っぷりを見せる新吉に、読者は好感をもつことでしょう。
    そしてこれまた失われし武士の道を思い起こさせる小西秋之助様!
    この方がいい味出しているのです(大好き!!)

    自分の職種に誇りを持つって、本当に大事なことですね・・・
    この本は、きっちりとそれを教えてくれました!

  • 鮨職人の新吉は
    親方にも、お客にも、正直で
    美味しい寿司を食べてもらうために
    米の炊き方にも妥協をしない

    武士の秋乃助にゆずってもらった
    柿をつかった柿鮨にさらなる思いを込める

    不本意な思いを抱きながらも
    旗本の勘定方として
    誇りと責任をもって職務をこなす
    武士の小西秋乃助

    武士という肩書きに驕ることなく
    人に優しくまっすぐ実直な秋乃助は、
    時に、裏切りや、
    恩を仇でかえすような人の振る舞いに
    傷つき心を痛めることもある

    江戸時代の下町を中心にした人情物語
    まっすぐに正直に生きる者たちは
    幸せがあると感じられる
    心温まる優しさのある物語だった

  • 江戸深川に「三ツ木鮨」を構えた新吉
    職人の意気と市井のひとたちの心意気が光ります

    こういう職人もの、ホントうまいなぁ

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著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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