- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093860475
感想・レビュー・書評
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ドイツが近代に向かっていく中、時代に抗ったり取り残されたり操られたり、意味もなく死んでいった人々が、当時の社会の変遷を交えて紹介されている。歴史の点描といった感じで時代の流れを追えるのが面白い。
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中世から近代初期のドイツを中心に、歴史に埋もれていった人たちを書く。
面白い。
日本史はいいとしても、ヨーロッパ中世史は敬遠していた。よく分からないし。だけど、そんなこともないな。こんなに面白いものだったのか。もっと読もう。
もっともこれは、筆者の力量かもしれない。日本史を比較対象に持ってきたり、近代の我々の視点から相対化するなど、「わけのわからない」歴史ではなくて、ちゃんと状況を追える。追えてしまうと、社会単位が小さいだけに、なにやら会社の歴史みたいで、サイズが手頃で人間が出てきて面白い。 -
なんでこんなことで死んでしまったんだろう…とは、あまりに酷な言い方だろうか?
未来から見ればなんてことない発言や行動でも
そのたった一言が死に追いやることもあるんだと思った。 -
歴史の波にのまれて、おそらく無念な死を迎えた方々の物語。冒頭の、犬死の定義が面白い!”ヒロイックな死への動機とその死の結果との収支計算が大きくマイナスになっているように見えるとき、人は半ば冷笑ぎみにその死を犬死という”