- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093864015
感想・レビュー・書評
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初めての"はらだみずき"なる著者の本で図書館でネーミングに惹かれ読む。親父の死、サーフィン、館山等々身近かな話題がおりまぜ"自分の人生が面白く無いなら何故、面白くしないのか?、他人に評価されようが、自分で納得しない人生なんて意味がない"の言葉が親子で伝え伝わり、自分の座右の銘共通じ、人生の人生を考える良い話だった。
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新卒で入った会社を一月で辞めた文哉のもとに、突然見知らぬ男から父が亡くなったという知らせが届く。数年疎遠にしていた父は、知らぬ土地で一人暮らしていた。その土地で父がどう暮らしていたのか…、文哉は次第にその足跡をたどるようになっていく。
父を亡くしたどこかドライな兄妹が、身辺整理を進めるうちに、父が見つけていた「子の巣立ったあとの人生」に触れていく。そうしてだんだんと、自らの生きがいをも取り戻していく。
そのひとつひとつのささやかな人とのふれあい、エピソードの積み重ねが丁寧で、過剰でなく自然に心温まるようなニュアンスなので、いきいきした海辺の光景とともにゆったりと引き込まれていきました。
つまらない人生、となげく人は多くても、それをどうにかしてやろう、と生きている人は本当に少ない。そして面白くしてやろうと生きたひとの人生は、惹きつけられるほどに魅力的なもの。それを自然と証明してくれる、周りの人々の暖かさが素敵でした。
ようやく一歩を踏み出そうとしている文哉が、ようやっと観ることのできた父と同じ風景。その静かでゆたかな風景は、あえて写真に撮って額縁に飾らずとも、彼の「面白い人生のはじまり」として彼のなかにずっと残り続けるんだろうな、と思えたのでした。 -
入社一ヶ月で会社を辞めた主人公に父の死の知らせが届いたところからはじまる物語。
離れて暮らしていた父のことがだんだんわかってきます。
ちょっとお父さん、カッコ良すぎですが感動しました。 -
関わり薄かった父が遺していったものを辿る息子
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もう会えなくなって、はじめて大切さに気づくの。
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いい話でした。もっと若い頃に出会いたかったです。もう少し父親自身が登場してくれてもいいのではないかと思いました。