タスキメシ 箱根

著者 :
  • 小学館
4.24
  • (87)
  • (80)
  • (34)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 538
感想 : 81
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093865579

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 面白かったです。

    悔しい思いをするところで、泣けてきました。
    こんなに頑張っても努力が報われないときもある。
    むしろ、努力はここぞというときに裏切る。

    箱根駅伝のことを知れました。
    それぞれのドラマがある、走るということにそれぞれの夢を乗せて奮闘する姿に心打たれました。

  • 登場人物がみんな魅力的。
    疾走感あふれる文章で読むスピードもつられて速くなった。後半は胸が熱くなる展開につい涙…箱根駅伝が好きな人にはみんなにオススメしたい作品。

  • ちょうど先週、高校生の娘と「努力は必ず報われるなんてことはない。それをもう少し早い段階で教えて欲しいよね。」なんて話をしていたところ。
    作品中に何度か出てくる「努力は裏切る。ここぞというところで裏切る」の言葉。冷淡に聞こえるこのセリフ、でも物語の展開は熱い。
    箱根駅伝に関わった若者一人ひとりにドラマがあり、積み重ねた努力がある。そういえば2021年の箱根駅伝もラストまで目が離せない展開だった。
    努力が報われる人の方が圧倒的に少ない。でもそんな努力をした自分を後悔しない、愛しく思えるように。箱根駅伝に限らず、全てのことに言えること。
    「どうせ叶わないんだから、やるだけムダだよね〜」なんて思わず、「若いうちに、ちょっとくらい熱くなってみても悪くないんじゃない?」と若い子たちにオススメしたい。

    エピローグでは2020年に開催されるはずだった東京五輪のマラソンのシーン。まさか北海道に変更になるとか、延期になるとか、思わなかったよね…。そんなことを考えて別の意味でもしみじみしてしまった。

  • 「努力は、裏切る。ここぞってところで裏切る。裏切られたお前は、ここからどうする。裏切られた自分を、お前は愛せるか。」何かに打ち込んでる人たちってすごいなぁ。

  • 箱根駅伝もの。『努力は、裏切る。(中略)裏切られた自分を、お前は愛せるか。』表紙見返しの言葉が重くのしかかる。

    怪我で選手生命を断たれた主人公は、勤めていた企業を辞めランナーのための栄養管理士として大学に入り直し駅伝部のコーチになる。‬箱根駅伝の予選会でいつも敗退してしまうその大学は、主人公がやってきたことでどのように変わっていくのか。

    前巻に比べ食事描写は控えめで、青春要素は盛り盛り。どんなに努力をしても裏切られる瞬間があるのが現実。駅伝を通じてその恐ろしさと、その先にある強い思いに、何度か落涙した。

  • 一作目より面白かった!実業団に行くようなトップ選手では無い中堅大学陸上部ランナーの考えてることが良く表現されてるのでは。食べ物のシーンと陸上の話が前作より噛み合っている気がする。どれも食べたくなる!

  • タスキメシの続編、少し大人になったとはいえやはりティーンエイジ向けかなと少し気恥しく思いながら読む。が、後半は違和感なく箱根駅伝好きとしてはどっぷりと観客になっていた。
    料理とランニングの関係も、前作から違和感があったけれど本篇でとても上手にリンクされていて、タイトルが生かされていたと思う。
    箱根駅伝ものとして、おすすめの一冊となった。

  • 早馬を筆頭に、懐かしい面々がきちんと成長しているのが嬉しい。
    箱根を目指す学生たちも、とにかく皆まっすぐ爽やかで気持ち良いです。
    もうちょっと千早の箱根挑戦の部分を詳しく読みたかったなという思いもありつつ、エネルギーに満ちた作品で元気を貰えました。

  • ランナーを食で支える役割も大きな仕事だと感じました。食事する選手を見て安心していても、最終的には個人が意識して、自分のコンディションに応じた質の高い食事が選択できることが大事だと思いました。

  • 全日本大学駅伝よりもはるかに注目される箱根駅伝は、今では全国区の正月イベントだ。箱根を観続けるうち、今では東京箱根間の地名、地理に詳しくなった。大人になるまで存在を知らなかったし、いつからこんなに名を馳せたんだろう。優勝争い以上にシード権争いが見どころで、贔屓の大学はないながらボーダー上の大学はどこともなく応援し、一喜一憂している。ここでの紫峰大学は初出場を必死で目指すレベルだが、なかなか魅力的なキャラの早馬は、千早以外の選手とのかかわりがもうひとつ希薄で、彼の食事がもっとチーム全体をぐいぐい変えていく描写が欲しい。千早のケガからの復帰もやけにあっさりだし、わけありの彼女かと思わせる井坂都の存在も半端でしょ。そのあたりを加筆するならば、ずいぶん面白くなる。

全81件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1990年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部卒業。2015年、「ウインドノーツ」(刊行時に『屋上のウインドノーツ』と改題)で第22回松本清張賞、同年、『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞を受賞する。著書に、『ラベンダーとソプラノ』『モノクロの夏に帰る』『弊社は買収されました!』『世界の美しさを思い知れ』『風は山から吹いている』『沖晴くんの涙を殺して』、「タスキメシ」シリーズなど。

「2023年 『転職の魔王様』 で使われていた紹介文から引用しています。」

額賀澪の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×