鳩の撃退法 (上) (小学館文庫 さ 4-11)

著者 :
  • 小学館
3.27
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本棚登録 : 2408
感想 : 130
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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094064865

作品紹介・あらすじ

小説名人による名作中の名作ついに文庫化!

夢枕獏さん、京極夏彦さん、奥泉光さん、筒井康隆さんら選考委員から圧倒的な評価を受けた、第6回山田風太郎賞受賞作!

山田風太郎賞の受賞からおよそ2年後、著者は『月の満ち欠け』で第157回直木賞を受賞したが、関係者のあいだでは本作が直木賞でも――といった声も出ていたという。
連載に3年を要した本作は、著者本人も「墓碑銘にしたい」「思い残すことはないくらい、本当に集中して書いた」と語る、まさに渾身の作品です。

【ストーリー】
かつて直木賞も受賞した作家・津田伸一は、とある地方都市で送迎ドライバーをして糊口をしのいでいた。
以前から親しくしていた古書店の老人の訃報が届き、形見の鞄を受け取ったところ、中には数冊の絵本と古本のピーターパン、それに三千枚を超える一万円札が詰め込まれていた。
ところが、行きつけの理髪店で使った最初の一枚が偽札であったことが判明。
勤務先の社長によれば、偽札の出所を追っているのは警察ばかりでなく、一年前の雪の夜に家族三人が失踪した事件をはじめ、街で起きる騒ぎに必ず関わる裏社会の“あのひと”も目を光らせているという。

こんな小説アリなのか!
小説表現の臨界点を超えた、まさに先が読めない展開――かつてない読書体験を約束します。存分にお愉しみください。

感想・レビュー・書評

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  • 「永遠の1/2」に似た違和感、空気感を纏った不安を文章にした「鳩の撃退法」。現実と仮想のあいだで読者は迷子になる。この違和感、不安が下巻でどう進むのか?
    先に進みたい。

  • ⚫︎あらすじ(本概要より転載)
    かつては直木賞も受賞した作家・津田伸一は、「女優倶楽部」の送迎ドライバーとして小さな街でその日暮らしを続けていた。そんな元作家のもとに三千万円を超える現金が転がりこんだが、喜びも束の間、思わぬ事実が判明する。―昨日あんたが使ったのは偽の一万円札だったんだよ。偽札の出所を追っているのは警察だけではない。一年前に家族三人が失踪した事件をはじめ、街で起きた物騒な事件に必ず関わっている裏社会の“あのひと”も、その動向に目を光らせているという。小説名人・佐藤正午の名作中の名作。圧倒的評価を得た第六回山田風太郎賞受賞作。

    ⚫︎感想は下巻へ

  • 活字の醍醐味。
    主人公である小説家の創作なのか、あるいは彼の実体験なのか。読めば読むほど曖昧になる、その境界。説明はくどいと言えばくどい。でも、くどくなかったら、この醍醐味を味わうことはできない。

    ところで、文庫上巻の裏表紙の惹句は「小説名人・佐藤正午」、一方、下巻のそれは「現代小説の名手 佐藤正午」。これは圧倒的に上巻の惹句の方がいい。「名人」という少しレトロな表現が、この著者には合う。

  • 佐藤正午さんが読みたい&藤原竜也が主演の映画をやったと言うのも惹かれて購入⭐︎
    文章がちょっとしつこいというか。。くどい笑。
    でも、嫌いじゃない。惹き込まれる。
    主役の津田伸一がダメ人間なとことか、セリフとか行動とか。。藤原竜也がピッタリだと思った!まだ前半戦。後半も楽しみ‼︎

  • 鳩の撃退法(上)読了。
    佐藤正午さんの作品はこれで2作品目で、最初に読んだ月の満ち欠けで完全にファンになりました。
    鳩の撃退法はタイトルだけでは内容が全然わかりませんが、語り方や様々な謎が散りばめられていてすごく引き込まれて一気に読んでいけました。
    特に津田さんの人との会話の仕方に面白さを感じながら実際にこんな人がいたら腹が立つだろうなと思ってました笑
    伏線なのか違うのか予想しながら読んでいくとどんどんページが進んであっという間に読めちゃいました、(下)も早く読もう!

  • 週末の一気読みで上巻読了。まだタイトルの鳩とのつながりは見えてこない。
    「月の満ち欠け」同様、時系列と主体があちこちするので間を空けたくない。伏線がどこへ繋がってるのかが気になって一旦ここまで、と区切りをつけにくい文章。明日、図書館の閉館までに滑り込めることを祈るばかり。。。

  • ばらばらの
    ジグゾーパズルのピースが
    かちっかちっと
    ハマっていく感じ

    これとあれが
    隣り合わせだったのだなと
    少しずつ物語が
    つながっていく

    後半も楽しみ

    ブックオフにて購入

  • 冒頭からずっとおもしろい!でも、ただでさえ時系列がぐるぐるして忙しいのに会話も展開も回りくどすぎてサクサク読めないので時間がかかる。上でも470Pあるのに「盛り上がってきた!」からのめっちゃ話逸れる流れ多くてモヤモヤする!面白いし気になっちゃうから読めるけど笑

  • 偽札事件とか家族3人失踪事件とか人妻の浮気とかいろんな事件が絡みあってるみたいなんだけどまだよく先が見えてこない感じ。
    会話もテンポはいいんだけどすぐ脱線する感じでわかりづらい。
    なんだかこの作品は評価ほどじゃないんじゃないかって気もしてきたんだけど、これが下巻ではどうひっくり返ってくるのかとりあえず読んでみます。

  • 読み終わったというか、読むのをやめました。
    まず、文章が完全にシロウトで、読めるものではなかった。
    読書家の人には耐え難い、まわりくどさと説明の下手さ。
    賞を2回もとった元小説家が書いているという設定なのに、その部分の文章も駄文!はぁ?
    大丈夫ですか?
    内容自体はありきたりではないのですが、読み進めるのも時間の無駄なのでやめました。下巻を買っていなくて正解でした。

    • yakko871さん
      同じです。
      イライラしながら上巻をやっと読み終わりました。
      同じです。
      イライラしながら上巻をやっと読み終わりました。
      2019/02/02
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著者プロフィール

1955年長崎県佐世保市生まれ。『永遠の1/2』ですばる文学賞、『鳩の撃退法』で山田風太郎賞受賞。おもな著作に『リボルバー』『Y』『ジャンプ』など。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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