鴨川食堂はんなり (小学館文庫 か 38-5)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094065077

作品紹介・あらすじ

“食いもん”と“幸せ”は、よう似とります

連続ドラマ化もされた美味しいミステリー最新作第五弾!
もう一度あの「食」に出会えたら、彼の本当の気持ちがわかると思ったんです――。京都にある看板のない食堂には、思い出の味を求めて今日も迷い人が訪れる。元彼と別れた原因の親子丼、亡き息子の優しさが詰まっていた焼売、妻と息子が好きだったのに、どんな味だったか思い出せないきつねうどん。夕食を家でとらない元夫が毎晩食べていたおでん、遭難しかけた際におばあさんが食べさせてくれた芋煮、ひとめぼれした彼が完成させたかったハヤシライス。盛りだくさんなメニューを鴨川流・こいし親子が今回も見事に捜し出します。

優しさも特盛!
辛くて泣き出しそうな日は、ぜひご来店ください。







【編集担当からのおすすめ情報】
第一話 親子丼………………元彼の忘れられない行動
第二話 焼売…………………………息子への嘘と後悔
第三話 きつねうどん………………死に神みたいな人生
第四話 おでん……………………かけ違えた心のボタン
第五話 芋煮…………………山中で出会った救いの神
第六話 ハヤシライス…………避暑地の閑かなロマンス

感想・レビュー・書評

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  • 鴨川食堂第5弾。
    親子丼、焼売、きつねうどん、おでん、芋煮、ハヤシライスの6編。

    食探しをしている依頼主に老人が多かったからか、死別のエピソードが多かったような。
    こいしは聞き上手なのか…?よく依頼者とピリつく空気になってる気がするが…おでんのおばさんの恐縮した態度からの変わり様もすごいけど。
    毎日外食で高級料理が食べられるようになっても、死ぬ前に最後に何が食べたいか思い浮かべるのはそういう料理じゃない、誰か大事な人が作ってくれた思い出の料理なんだろうな

  • 今回は非科学的な話とかもありいつもと少し風味が違う、それもいい。芋煮の話も良かったけど最後の書き下ろしのハヤシライスは涙腺緩みっぱなし。すごくすごくいい話だった。

  • (2021/5/28読了・第7弾まで)
    はんなり
    まんぷく
    もてなし
    続けて読んだ

  • シリーズ第五作。今作も面白かった。親子丼・別れた彼氏、焼売・死んだ息子、きつねうどん・死んだ妻と息子、おでん・別れた夫、芋煮・幽霊?、ハヤシライス・死んだ恋人。

  • お任せで出てくるご飯のおいしそうな感じ、こいしと鴨川食堂を訪れる人との掛け合い、こいしと流のかけあい。食探し。どれも安定の面白さでした。

  • 私は今のところ探して欲しい食べ物はないですが、
    そのうち出てくるのかもしれませんね。
    今回は、ウルウルくる場面もあって、電車で読むのは厳しかったです。

  • 「鴨川食堂」シリーズ第5弾!
    今回も、様々な地方から、食に対する複雑な思いを抱えたお客様が訪れる。
    求められるものも、ただ懐かしいというものではなく、今までにないような変わった依頼もあって、流さんも二週間が期限ではだんだん難しくなってきた。
    こいしは相変わらず、つけつけと思ったままのことを口にするが、ずいぶんとお客様の気持ちに寄り添うようになったなあと感じる。
    謎解きも詳しく描かれるようになり、流が依頼人にかける言葉も温かい。


    第一話 親子丼
    外食はインスタ映えが大事!
    並んででも名店で食べたかったのに、フツーの食堂に連れて行った彼氏とは別れたが…

    第二話 焼売
    気難しい老女が、自分基準であの日食べなかったシュウマイに残す未練とは。

    第三話 きつねうどん
    依頼人の、あまりにも運のない人生に言葉を失う。
    後悔するか、小さくても幸せを見出すか…

    第四話 おでん
    長年連れ添った夫婦でも、なんと心の内に抱く想いの様々なことか。
    かけ違えたボタンはかけ直せる?

    第五話 芋煮
    意外な結末!
    正反対の幼馴染はこれからも仲良くやっていけそう。

    第六話 ハヤシライス
    切ないお話だった。
    大人の恋。

  • 食を探してもらうより、鴨川食堂の
    おまかせを食べたいのは、私だけじゃないはずだ。
    なんとなくあの辺だろうなとわかるので
    行ってみたら面白そうな気がする。

  • いつものパターンなのに、どの話を読んでもいつも心が温かくなる一冊。
    食べ物にはそのときの人の感情を思い出させる力がある、というのをひしひしと感じさせられる。

  • 全体的に何か物足りないのは、鴨川親子と依頼主の3人だけの会話で話が進むマンネリ化のせいかな。
    いつのまにか登場しなくなった常連客達はどうしているのでしょうか。話の展開にもう少しピリッとしたスパイスが欲しいです。
    話の内容よりも依頼の度に何日も探偵業で店休が続くであろう店の経営が心配。
    店の内装にそぐわない豪華なおまかせ料理が出てきたら懐具合とそのお値段を想像してビクビクしてしまいそう…。
    こいしの態度や言葉には相変わらず横柄さや棘を感じるけれど、最初の頃よりは少し穏やかになっているのかな。

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著者プロフィール



「2023年 『歩いて愉しむ京都の名所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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