上流階級 富久丸百貨店外商部 (3) (小学館文庫 た 35-3)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094068924

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズは面白いなあ。いきなり文庫はかなり贅沢。図書館で借りたけど。

  • 「鮫島さんは、モノを売るというよりは、気遣いや優しさを売っているんですね」
    堂上の、静緒評だ。
    だからこそ、お客様から厚い信頼を寄せられる。
    著作権争い、子供の受験、美容整形まで、徹底的にお客様に寄り添う。
    それだけではない。
    お客様の急な引っ越しに伴う大量の買い物に協力してくれた、全ての関係者に心づけを渡す。
    流石。抜かりはない。
    桝家との関係もどんどん良くなってきたし(恋愛に発展しないところがまた、良い)、静緒ががむしゃらに頑張ってきたこれまでがこの先に繋がっていくようで、この先の物語も読みたい。

  • あ~面白かった(^∇^)上流階級には全然ご縁がないのに、毎回ぐいぐい話に引き込まれる(^o^;)パワフルに働き続ける静緒さんだけれど、そろそろ身体が心配だわ~(>.<)と母親のような気持ちになってしまう(^^)でも読者としては静緒さんの活躍をもっと読みたい!

  • このシリーズ大好き!
    全く業種は違うけど、共通点がある仕事をしてるからか勉強になることもある。
    すぐ読み終わってしまって、まだまだ読んでいたい気持ちがあり物足りなく感じてしまったくらい。気が早いけど、その四出てほしいな〜

  • 待ってた続編。静緒がちゃんと評価されてるのが嬉しかったし、桝家との同居が順調なのも嬉しいし、桝家の気持ちが嬉しすぎる、、、。もどかしい。仕事のことも転職してしまったら続編ないのでは?とヒヤヒヤして、転職して欲しいけどずっと物語を読みたい気持ち。羽鳥さん登場も最高!お別れは辛かったけど。君斗もすき。静緒が仕事しすぎてわたしも仕事がんばろって思えるからこのシリーズだいすき。〜のようなものでいいし、私は私。きっちりと型にはめられるとしんどい。最近よく実感するな、、、。

  • 静緒が狙っていた家をよりによってお客様に買われてしまうとは・・・。豪快に買い物をして素敵に飾り立てられた様を見てしまったら諦めというか納得感。桝家と静緒の関係て羨ましい。家に誰かがいる安心感、本音で話ができてお互いの悩みに親身になって、でも一定の距離をちゃんと保って相手を気遣える、お互い同居生活を続けたい気持ちわかる。ここで偽装結婚だと興醒めだけど養子縁組と桝家が言い出したのには思わず噴き出してしまいました。

  • 静緒さんの成長ぶりがすごいのと、桝家くんとのコンビネーションがいい!カップルとかではないけど
    こんな関係性に憧れます。

  • 333ページ
    720円
    10月31日〜11月4日

    富久丸百貨店の外商員として働く鮫島静緒。美容整形に興味があり静緒に試させる女性資産家、息子の中学受験に巻き込む元CA主婦、「強い」宝石を集めるイラストレーターの訴訟事件。引っ越しを考える静緒に、ヘッドハンティングの話も。同居する桝家との関係も落ち着きを見せる。

    外商員としてやり手になってきた静緒の成長がみられた。桝家との関係も落ち着いてきて、このまま同居を続ければいいのにと思ってしまう。訴訟事件の腹立たしいことや、中学受験の大変さなど、今回の話も楽しませてもらった。ドラマ化すればいいのにと思っていたら、どうやら竹内結子さん主演でされていたらしい。続きがあれば早く読んでみたい。

  • 1,2作目のハードカバーの装丁がとても好きだったのですが残念ながら3作目からは文庫本オンリーに。実写化もきっともう続きが見られない(竹内結子さん主演....)のが残念です。

    3作目からはすごく「令和」っぽいお話になってくる。
    これまでは既存の、いわゆる芦屋に昔から住んでいる元華族みたいな上流階級を相手に、新人外商の静緒が奮闘していく成長期のようなお話だったけれど、3作目では静緒ももうベテランで、「自分の顧客」ができている。そしてそれは、人気イラストレーターだったり、「新しいリッチな人々」で。

    おぼっちゃまの中学受験に付き合うお話と、縁談をまとめてもらえた大奥様がお招きくださるくだりが特に好きで何度も読み返しているシーン。

  • 三作目。上流階級の顧客のため走り回っている姿はあいかわらずだけど、いろいろとスケールアップ。巻頭で主人公・静緒が自分の仕事を語る言葉も、ずいぶん変わってきました。最初の頃、どこかで会ったことのありそうな人だった静緒は、彼女の顧客たちと同じように、広い世の中にはこんな人もいるかも、になっていき、今や、私から見れば上流階級の一員かも。ただし、久々に会った母親の変化に老いの兆しを感じあわてるのは、身の回りによくある話かな。

    静緒の新たな顧客として、SNS等で好きなイラストを挙げているうち大ブレークしたフリーのイラストレーターさんが登場します。徐々に、彼女は、彼女の作品を使ってイベント等を展開している会社からロィアリティの点で不当な扱いを受けてると感じるようになっていきます。そして、静緒の助けも借りて、超一流の弁護士に依頼して戦う覚悟を固めていきます。

    作中で、桝家の言葉として、ちゃんと怒らないと、いつまでもこれでいいんだってなる、ある程度経済力のある人がぶん殴った方がいい、そういう会社ってたいてい他の下請けフリーランスを搾取している、ショーや撮影の現場はパワハラでなりたっている、って書かれています。

    この作品の陰のテーマの一つは、搾取なのかも。各人の能力や労力や成果物に見合う対価が、払われているのか。そう考えると、今の世の中も、そこらじゅうに搾取が転がっていますね。百貨店のような大会社に雇用されている人も、例外ではなく・・・。

    かのイラストレーターさんは、しんどいと言いながら、堂々と戦いに挑みますが、その戦いは、結局のところ、札束での殴り合いに挑むってことでもあるから、彼女の清々しさをよしとし、応援したいと思う一方、先立つもののない身としてわずかな苦みを感じました。

    少し変わった味わいだけど、なかなかによいお仕事小説です。

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著者プロフィール

1976年兵庫県生まれ。2000年『マグダミリア三つの星』で第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。主な著作に「トッカン」シリーズ、「上流階級 富久丸百貨店外商部」シリーズ、『メサイア 警備局特別公安五係』、『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』、『マル合の下僕』、「カーリー」シリーズ、『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』、『主君 井伊の赤鬼・直政伝』(文藝春秋)など。2013年『カミングアウト』で第1回エキナカ書店大賞を受賞。漫画原作も多数。

「2023年 『忘らるる物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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