牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って (小学館文庫 み 21-1)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094070972

作品紹介・あらすじ

アフリカゾウ虐殺の「真犯人」は誰だ!? 年間3万頭以上のアフリカゾウが、牙を抉り取られて虐殺されている。象牙の密猟組織の凄惨な犯行により、野生のゾウは今後十数年以内に地球上から姿を消してしまうと言われる。元アフリカ特派員の筆者は、国際密猟組織に迫る取材を始める。そこでぶち当たったのは、密猟で動くカネが過激派テロリストの資金源になっている実態、背後に蠢く中国の巨大な影だった。そして問題は、象牙の印鑑を重宝する私たち日本人へと繋がっていく。密猟組織のドン、過激派テロリスト、中国大使館員、日本の象牙業者。虐殺の「真犯人」とは誰なのか――。第25回「小学館ノンフィクション大賞」受賞作。◎高野秀行(ノンフィクション作家)「ショッキングな現実が勢いある筆致で描かれ、『ザ・ノンフィクション』の醍醐味がある」◎古市憲寿(社会学者)「実は日本が加害者だった? ゾウと我々の意外な関係性が明らかになる」◎三浦しをん(作家)「私は、今後も象牙の印鑑は絶対作らないぞと決意した」

感想・レビュー・書評

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  • 三浦英之『牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って』小学館文庫。

    第25回小学館ノンフィクション大賞受賞作。余りにも普通過ぎる内容に拍子抜け。

    確かに密猟によるアフリカゾウの絶滅の危機は由々しき問題であり、象牙の国際密輸の実態も捨ててはおけない問題だ。しかし、根底にあるのはアフリカの貧困と象牙を求める富裕国と象牙取引の抜け道の存在だろう。

    象牙の売買のためにアフリカゾウを虐殺する国際密猟組織。密猟で動く金が貧困にあえぐアフリカ人の生活の糧となり、過激派テロリストの資金源となっている実態と背後にある中国の影に迫るノンフィクション。

    本体価格780円
    ★★★

  • 困ったループ悲しい現実

  • 小学館の大賞に選ばれただけあって、ものすごく読みやすい。国際会議での日本の立ち位置が分かって、面白かった。なんで、日本政府は象牙にこだわるんだろう?使い道は印鑑くらいしかないのであれば、今後消えゆく文化….

  • 「南三陸日記」から始めてもう何冊目かな。新しい方からさかのぼって読んでいるようだが、作者の仕事ぶりに感服してる。テーマが変わっても人間三浦英之がいる。
    象牙をめぐっての密猟で驚くほど象が減っているとは知っていたが、日本にも大きな責任があるとは!
    ワシントン条約締約国会議での振る舞いはほんとに情けない。日本政府のやり口はいつも同じ。岸田がアフリカに行くそうだが厚顔無恥にもほどがある。

  • 659-M
    文庫

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