味噌・醤油・酒の来た道 (小学館ライブラリー 106)

著者 :
制作 : 森 浩一 
  • 小学館
3.40
  • (1)
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 21
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094601060

作品紹介・あらすじ

現代日本人の食生活の原点は?多くの学者が日本海沿岸にフィールドを設定して論証した。森浩一をはじめとする著名な研究家たちの鋭い討論は、21世紀を迎える我々の生活に多大な指針を与える。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2012年9月6日読了。1980年代に富山県で開催された「日本海文化を考えるシンポジウム(富山シンポジウム)」における、各論者の日本海側(韓国、中国含む)の食文化に関する報告とディスカッションの模様を収録。塩・味噌の利用、酒の発達、馴れずしなど微生物による発酵を使った保存の利く・美味な食物など、日本の中でも日本海側は食文化の多様性といった点で、太平洋側を圧倒しているようだ。「山陽」はいいが「山陰」という言い方は穏当ではない、むしろ「海陽」と称するべきではないか、という発言が面白い。「延喜式」や「多聞院日記」といった食に関して克明に記録した文献あってこそ、現代の研究者も食について研究し続けることができるんだね。学問や研究機関の存在は大事だし、フィールドワークも大事だ。

  • 中国、東南アジア、樺太・沿海州、韓国、蝦夷の歴史と古い食文化の紹介がある。
    歴史的には縄文時代からの紹介もあり、本格的内容になっている。

    歴史書としても読めるし、食文化の本としても読める基調な本。
    和食を極めようとしている人だけでなく、
    中国、韓国の料理を目指している人も、読んで内容の批判をされるとよいかもしれない。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1924年-2015年。神戸市生まれ。大阪外国語大学印度語部を卒業し、終戦まで同校西南亜細亜語研究所助手を務める。61年、『枯草の根』によって江戸川乱歩賞を受賞し、作家活動に入る。その後、93年、朝日賞、95年には日本芸術院賞を受賞する。主な著書に『青玉獅子香炉』(直木賞)、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』(日本推理作家協会賞)、『実録アヘン戦争』(毎日出版文化賞)、『敦煌の旅』(大佛次郎賞)、『茶事遍路』(読売文学賞)、『諸葛孔明』(吉川英治文学賞)、『中国の歴史』(全15巻)などがある。

「2018年 『方壺園 ミステリ短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

陳舜臣の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×