夏の小川にかがやく宝石、オニヤンマ: 日本でいちばん大きなトンボのくらし (小学館の図鑑NEOの科学絵本)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784097252191

作品紹介・あらすじ

長い長い水中生活から、大空へ初フライト! 日本最大のトンボ、オニヤンマ。眼は宝石のエメラルドのように美しくかがやき、力強く空を飛びます。オニヤンマが見られるのは、緑が濃い森林と澄んだ小川がある環境。そんな自然が残された人里があれば出会えるトンボです。オスは元気なうちは常にほかのオスと戦い、メスを探して交尾に挑みます。メスは何度も交尾と産卵を繰り返し、多くのオスたちの子孫を数千個の卵に託すのです。産み落とされた卵から誕生した小さな幼虫は、様々な小さな生物を食べて成長していきます。そして、幼虫自身もほかの生物に食べられてしまいます。過酷な生存競争の中で生き残ったわずかな幼虫は、長い水中生活を経て成虫へと変身します。いよいよ初フライトの瞬間です!!卵から成虫まで、オニヤンマのくらしをとらえた写真絵本です。【写真と文】筒井学(つついまなぶ)1965年北海道生まれ。1990年より東京豊島園昆虫館に勤務。1995年から1997年まで昆虫館施設長を務める。その後、群馬県立ぐんま昆虫の森の建設に携わり、現在、同園に勤務している。昆虫の生態・飼育・展示に造詣が深く、昆虫写真家としても活躍している。 【編集担当からのおすすめ情報】 構想10年、オニヤンマの一生の映像化は苦難の連続だったそうです。最新の撮影技術を駆使した写真の数々、オニヤンマの力強い飛翔、ヤゴのマジックハンドのような下唇を使った狩りなど、決定的な瞬間をご覧ください。

感想・レビュー・書評

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  • ここ1、2年、虫の魅力に開眼した。
    前から嫌いではなかったが、最近はその体のフォルムと存在に、親近感と神秘を覚えるようになってきた。
    集めたい、とか、写真に撮りたい、とか、ではなく、ただ、日常に出会う虫たちに対して敬意を感じる。
    わたしもあなた(虫)もおんなじ命、だと思うと、相手の存在も自分の存在も、尊重できる。
    そういえば、昔読んだ小説の中で、主人公の少女が殺した蚊を「責任持って食べる」シーンが印象的だった。(私は食べないけれどね)

    夏に庭に来ていたオスのハグロトンボのうつくしさに参り、それからトンボを見るとアイドルの推しを見るような視線で見てしまってる。
    本書は日本のトンボの中で最大の大きさを誇るオニヤンマの生態を4Kみたいなくっきりはっきりとした写真と丁寧な解説で綴った写真絵本。
    トンボが肉食(アブやキイロスズメバチを食べる)だと初めて知った。
    幼虫(ヤゴ)時代から肉食で、小魚などを唯一無二の手法で狩る。
    また、交尾の時はオスがお尻をメスの頭に連結させ、他のオスにメスが横取りされないように、木の高いところに飛んでいくらしい。交尾時間は1時間くらい。
    樹上がオニヤンマたちのラブホ街だったなんて!と衝撃。
    メスは多くのオスと交尾して、数千個の卵を産み落とす。
    もう今年の世代のオニヤンマたちは10月にはいなくなっているが、川や池のよどみの中には次の世代の卵たちが孵化するのを待っている。
    想像すると、ときめく。

    トンボは二億年前には今の形で空を飛んでいたのだそうだ。
    もう、既に進化の必要のない生物として完成されていたってことなのだろうか。

    そういえば今年、『オニヤンマ君』という実物大の蚊よけのブローチを見かけた。
    あれ、効くのかな。
    今更だが、欲しい。




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