- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784097270669
作品紹介・あらすじ
ある日、少年の部屋にとつぜん現れた小さなおじさん。心やさしい少年は、おじさんに食べ物をあげ、服も作ってあげて、二人だけの秘密の生活がはじまるのですが…。人と人とがわかりあうことの難しさを問いかける話題作です。
感想・レビュー・書評
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月曜の朝、手のひらに乗るほどの小人(毛むくじゃらで臭い匂いのするへんなおじさん)が、少年ジョンの部屋に突然現れ、着るもの、食べ物、トイレ、お風呂、歯ブラシなど次々求めるところからはじまる、奇妙な物語絵本です。本書の翻訳者の林望(ハヤシ ノゾム)氏が、ケンブリッジ滞在中に体得した辛口の児童文学を評して、「子ども向けの絵本だと思って甘口のヒュ-マニズムなんかを期待すると、見事に裏切られる。言葉も世俗的で乾いている。人生ってものは綺麗ごとではなくて、その背後に必ずや辛く苦いものを内包している」と。
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読了
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ブリッグズの本、というだけで衝動買い。
つい先日、メアリー・ノートンの『床下の小人たち』を読んだので、小人つながりで再読しました。初読の時は何気なく読み流していましたが、『おぢさん』本文中に「拝借さん」に関する記述を発見してニヤリ。ああ、やっぱりそうだったんだ。
常に「貸してもらってる」という謙虚な気持ちを忘れずに生きていきたいものですが、いざ貸す側に回ると「貸してやってる」なんてとんでもない勘違いをしちゃいがちなんですよね。
そんな自分自身に対する戒めの書でもあります。
あー、マーマレードをたらふく食べたい。 -
図書館の絵本コーナーにありましたが、大人向け。
小人のおじさんが、いきなり部屋に現れて、その世話をする少年との交流。
保護者と被保護者の関係って難しい。
例えば、障がい者やホームレスを「かわいそう」と上から目線で世話をするのか・・・といったことを考えさせられる物語です。
おぢさん、どこへ行ったのかな・・・ -
イギリス
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2012.7.16.mon
【経路】
図書館。
【感想】
辛口絵本。綺麗事言わない本。
じぶんを人間と見なさずにペットとしか見ていないじゃないかとヒネるおぢさんに対して、ちいさいことを売りにして人を食い物にするとこどもが反撃する。
何かしてあげたいこども。
素直にそれを受け取れなくてコンプレックスから横柄な態度をとってしまうおぢさん。
働きたくても働けない、いつになったらおれたちの時代になるんだと悲観するおぢさんの描写が印象的。
最後の手紙でやっと素直になれる。
【内容メモ】
ちいさいおぢさんが3日間居座るはなし。 -
おぢさんが結構やなやつなんだけど憎めなかったりすごく愛しくなる。
かわいらしい妖精とかよりよほどラストが切ないんじゃないだろうか。
おぢさんという訳題はいいね☆