高学歴モンスター: 一流大学卒の迷惑な人たち (小学館新書 か 15-2)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098251940

作品紹介・あらすじ

なぜ「何をしても許される」と考えるのか?

秘書に数々の暴言を吐いて話題となった東大卒・官僚出身の代議士、経営する企業の金を博打につぎ込んで逮捕された高学歴の世襲経営者…といった有名なケースに限らず、一流大学卒で輝かしいプロフィールの持ち主が、暴言を吐いたり、周囲を振り回したりするケースが後を絶たない。
厄介なのは、これらの人たちに「周りに迷惑をかけている」という自覚がないこと。
優秀なはずの人たちが、なぜこのような行動を起こしてしまうのか。そして、なぜ自覚がないのか。
気鋭の精神科医が、「無自覚型」の高学歴モンスターの精神構造を分析し、対処法を明らかにする。

【編集担当からのおすすめ情報】
部下に暴言を吐く、会社の金を自分の金のように蕩尽する、自分は特別だと思い込み、部下や同僚を見下す…。高学歴なのに、こんな行動や症状を見せる上司や同僚がいたら、「高学歴モンスター」の可能性があります。
彼らのほとんどは、「周りに迷惑をかけている」とか、「自分は嫌われている」と思っていないので、本人が反省して改めることはありません。自分の周囲に「高学歴モンスター」が疑われる人がいたら、ぜひ、本書をご覧ください。

感想・レビュー・書評

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  • 何人かの高学歴一般人と、東大卒で問題起こした有名人の例をあげていますが、メインは豊田真由子さん。

    私彼女のファンで、この数年これほど夢中になった人はいません。
    ワイドショー複数録画して、呑みながら見ていました!
    お笑い見てあそこまで笑わないし、
    嵐のヒット曲もほとんど知らない私。

    大阪大医学部卒京都大大学院博士課程修了
    フランス政府給付留学生パリ第8大学博士課程中退
    精神科医片田珠美さんの分析に
    「なるほど」と思いました。

    彼女に迷惑かけられた人がたくさんいるのかもしれませんが、
    私を含め一般視聴者は楽しませてもらったし、
    マスコミは儲けさせてもらったのだし
    (片田珠美さんもでしょ?)
    犯罪おかしたわけじゃないんだからいいんじゃないの?

    高学歴バンザイ!

  • 高学歴で世間知らずな人の行動は、はた目には面白い。当事者はたまらんな。自分は高学歴ではないが、モンスターが当てはまるときもあるか?と感じるところもある。被害を受けぬよう、与えぬよう。

  • 豊田真由子元議員からトランプ大統領迄、幅広く事例を挙げられて非常に視野が広がった。

  • 強い特権意識、想像力と共感の欠如、現実否認、状況判断の甘さ、自覚の欠如。
    事例に挙げられた高学歴な方々の失敗(本人達は多分思ってない)は低学歴ながらも反面教師として見習いたい。

  • しょっぱなから、「高学歴で迷惑な人が増えている。」(3頁)ときた。
    悪い意味で有名になった人々の実名とともに、その行動を分析することから本文は始まる。
    その人々の姿を見て、「うわ、最悪」と思うけれど、どうしてこんな行動を彼らは取ってしまうのか、私にはわからない。
    頭の良い人ならば、その行動が割に合わないとわかるはずなのに。

    彼らの行動の根底にあるものは、特権意識、想像力の欠如である。
    彼らは繊細なナルシシストであり、それゆえ自分が傷つけられることに耐えきれないし、それを極度に恐れてもいる。
    はて、これは自分のことか?
    私も自他ともに認めるプライドの高い人間であり、学歴は1.5流くらいにしておこうか、繊細で短気だ。
    この「うわ、最悪」なモンスターたちと何が違うのか?
    程度の差こそあれ、変わらないのではないか?

    本書では目の前にいる人から身を守るためにまず「気付く」ことが大事だと述べている。
    二点あるうちの一点は「自分の直感を信じる」(185頁)だそうだ。
    なんだか心もとないが、案外的を射ているかもしれない。
    「あれ?」「なんかこの人、イヤだ」は100%当たるものではないが、当たることも多い。
    自分を曲げすぎて苦しむよりは、無駄な戦いで消耗するよりは、三十六計逃げるに如かずだ。
    その一方、自分がモンスターになってはいないか、省みることも重要なことだ。

  • ある団体で、じわじわとターゲットにされている感が続き、
    活動がひと段落したので、こういう系の本を読み始めたうちの一冊。

    具体例が多く、対処法は、最終章。
    「まず気づく」← これが遅れた自分。

    これまでの子育て人生では、良い仲間や関係性に恵まれてきたことを、改めて実感。
    世の中に出ると、理解を超える様々な価値観の人がいること、自分も正義感や常識が独りよがり過ぎれば、陥ってしまうかもしれない怖さを感じた。

  • 文字通り、高学歴でモンスター化してる人について取り上げた一冊。

    もちろん、高学歴じゃなくても自己愛が強い人はいるけれど、高学歴だとより強化され、しかも社会的地位がある分厄介という話。

    今は「無自覚型のナルシスト」が蔓延する「自己愛過剰社会」であり、その代表が米トランプ大統領という話だが、今後ますます増えるであろうこの手の人に対してどう接するかが問われると強く感じた。

  • 事例ばかりが続き、肝心の対処法は最後の数ページのみ。

  • このテの話は学歴に限ったことではないでしょう。
    たまたまその自信につながるアドバンテージが学歴なだけで、根拠のわからない自信で威張っている人もよく見る。
    「一流大卒」をほかのものに言い換えても成立します。
    基本的に資質の問題だと思うし、学歴の高さと仕事の出来は比例しないし、高学歴といったアドバンテージが一つ多いだけ。
    この地アトルをつけることで、ルサンチマン解消のために手に取ってもらえればいいなといった感じでしょうか。
    専門分野にこだわるあまり視野狭窄となり誤診したという事例を読んで、自分も気を付けなければと感じた。

  • こういう人は昔からいるのだろうが、増えたように感じるのはなぜだろう?

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著者プロフィール

1961年生まれ。大阪大学医学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。専門は精神医学、精神分析。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学びDEA(専門研究課程修了証書)取得。精神科医として臨床に携わりつつ、精神分析的視点から欲望の構造について研究。日生病院神経科医長、人間環境大学助教授を経て、現在、神戸親和女子大学教授。著書に『オレステス・コ
ンプレックス—青年の心の闇へ』『17歳のこころ—その闇と病理』(共にNHK出版)『分裂病の精神病理と治療7—経過と予後』(共著、星和書店)など、訳書に『フロイト&ラカン事典』(共訳、弘文堂)などがある。

「2005年 『攻撃と殺人の精神分析』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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