あしあと ちばてつや追想短編集 (ビッグコミックススペシャル)

著者 :
  • 小学館
4.33
  • (13)
  • (7)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 128
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098610822

作品紹介・あらすじ

ちばてつや、23年振りの最新短編集!!

巨匠・ちばてつやの23年振りとなる短編集!

戦後の満州引き揚げを描いた「家路 1945-2003」、漫画家デビュー時に謎の体調不良にさいなまれた日々を描く「赤い虫」、トキワ荘グループとの交流のきっかけとなった”事件”を描く「トモガキ」、そして最新発表作となる、名作『のたり松太郎』誕生前夜を描いた「グレてつ」といった、2000年以降に描かれた氏の貴重な自伝的読み切り作品を、掲載当時のカラーを含め完全収録!

【編集担当からのおすすめ情報】
ビッグコミックにて『ひねもすのたり日記』を連載中の、ちばてつや氏23年振りの短編集となります。
『あしたのジョー』『おれは鉄兵』『のたり松太郎』といった数々の名作を描いてきたちば氏。魅力あふれるキャラクターとともに市井の人々に向けた優しい視線が短編の中にも溢れています。
漫画史を語る上でも貴重な、氏による自伝的読み切りを集めた短編集です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 80歳越えの「ちばてつや」氏の追想短編集なので、読みながら昭和の時代が脳裏に浮かびあがります。

    「ちばてつや」といえば、どうしても「あしたのジョー」。
    「あしたのジョー」の歌といえば「尾藤イサオ」。
    「尾藤イサオ」といえば、六本木「キャバンクラブ」。
    キャバンクラブはビートルズのコピー演奏が聴けるライブハウスで若き頃に時々お邪魔した場所です。
    ある日、そこに客として来てすぐ近くの席に座ったのが佐々木功と尾藤イサオでした。
    「あしたのジョーの尾藤イサオ」がわざわざ足を運ぶ店なんだと感激したことを思い出しました。

    「力石徹」が死んだのは、もう50年以上も前になるんですね。
    死に至るほどの減量をせざるを得なかった本当の理由(都合)は本書で初めて知りました。
    「ひねもすのたり日記」で何か「あしたのジョー」にまつわる裏話を期待していましたが、こちらで先に明かされていました。

  • 少年マンガの大御所作品はあまり読んだことがなかったのだが、本書が発売されたとき、コックピットみたいな仕事部屋の表紙イラストに惹かれた。電書で試し読みしたらなかなかよくて、いずれ…と思いながら「ひねもすのたり日記」の方を先に読み始め、ちばてつや作品の面白さに開眼。本書は紙の本で欲しいと思い購入したが、あまりの面白さに何度もリピートしている。
    満州引き揚げ、デビュー時の謎の体調不良、トキワ荘グループとの交流、「のたり松太郎」誕生エピソード…。2000年以降に発表されたそれぞれの自伝的短編はどれも読み応えあり!コミカルな中に繊細さが垣間見える作風がよい。どの話も好きだけど、とりわけ「トモガキ」はトキワ荘の錚々たるメンバーが登場するため、読んでいてワクワクする。若かりし頃の赤塚不二夫がイケメン!
    全てのストーリーに登場する、パワフルであったかいお母様が印象的。何かっていうとちばさんをどやしつけてるが、愛が感じられるのだ。4人の男の子を抱えて満州から引き揚げ、立派に育て上げた肝っ玉かあちゃん、好きだわぁ。
    表紙カバーを外したら、コックピット的仕事場の説明が。こういう細かさも嬉しいな。

  • ビッグコミック2003年10月25日号家路1945-2003、2008年6月10日号赤い虫、2021年4月25日号グレてつ、ヤングマガジン2008年11月17日号,11月24日号トモガキ、の短編を2021年5月小学館から刊行。まんがdaytodayでのトップバッターがちばさんで、あ、こんなの書かれるんだぁと思い、そういえば最近連載マンガ以外での活躍をよく目にします。この本を見つけられて嬉しかった。いつまでも続いて欲しいです。

  • 2000年以降に描いた自伝的読み切り作品集。

    ひねもすのたり日記(1)でも触れていた満州からの引き上げ体験を描いた作品からのたり松太郎誕生前夜まで。

    ちばてつや先生の絵のうまさよ。

  • どの作品も著者の人柄が偲ばれるよい話であった。とくに「トモガキ」の友情には涙が出るね。

  • 何かホッとするような作品ですね

  • 今年(2021年)82歳を迎えられたちばてつやさんの追想短編集。ほぼ初収録の短編の数々で、歩んでこられた年月の1ページを時に重く時に鮮やかに描き出されています。戦争、仕事との奮闘、マンガ家仲間たちとの絆…日本のマンガ界を拓いてきた大家の、あたたかい筆致と抜群の構成で描かれた、人間味あふれる作品たちに心打たれます。未読のちば作品にも触れてみたくなりました。

  • こういう漫画大好きなのですよ。
    「トモガキ」で熱くなり、『のたり松太郎』誕生秘話の「グレてつ」に唸る。
    漫画の上手さたるや、ちばてつや先生!

  • ジワ.....からのモグモグにキュンキュン。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

ちばてつや(本名:千葉徹弥)1939年(昭和14年)1月11日、東京築地の聖路加病院で生まれる。 同年11月に朝鮮半島を経て、1941年1月旧満州・奉天(現中国・遼寧省瀋陽)に渡る。 1945年終戦。翌年中国より引揚げる。 1950年、友人の作る漫画同人誌「漫画クラブ」に参加。1956年、単行本作品でプロデビュー。1958年「ママのバイオリン」で雑誌連載を始め、1961年「ちかいの魔球」で週刊少年誌にデビュー。 主な作品に「1・2・3と4・5・ロク」、「ユキの太陽」、「紫電改のタカ」、「ハリスの旋風」、「みそっかす」、「あしたのジョー」、「おれは鉄兵」、「あした天気になあれ」、「のたり松太郎」など。 公益社団法人日本漫画家協会会長。 東京都練馬区在住。

「2022年 『わたしの金子みすゞ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ちばてつやの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×