- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098701209
感想・レビュー・書評
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絵文字はちょっと辛かった。
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2021.03. 読了
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私も整くんと同じこと思ってた!
認知症で体は元気な人が徘徊するのを、周りが止めたり連れ戻したり部屋から出て行かないよう閉じ込めたりするでしょ日本て。
病院や施設だと、離床センサーつけたり抑制したりする。何かあったり転んだりしたら施設の責任にされるから。
まぁ危険を回避するためというのは分かる。
けれど、徘徊をやめさせようとするのではなくて、好きなだけ徘徊してもいい環境においてあげたらどうなんだろうって。
オランダに実際にそういう町があるのは知らなかったなー。
2025年問題(団塊の世代が後期高齢者75歳以上になる)を迎えるにあたって、発想の転換も必要ではないかと思う。何となく今の高齢者対策ではどん詰まりになるような気がしてね。
おおっと!脱線した。
この巻もページごとにいろんな社会問題を示唆してあってまったく飽きない構成になっております。
新幹線の中で出会った紘子さんとの手紙のイラストの解明部分はワクワクした。でもこれも日本の深刻な問題を題材にしているよね。DV、親子断絶、共依存。
結婚式のバージンロード(名前がもう気色悪い)を何で父親と腕組んで歩くんだよっ!と私もかねがね疑問に思っていたし、自分は絶対にやらないと決めていたので、整くんの言葉に「その通り!」と膝パーカッションしっぱなしでした。 -
ここまでマンガアプリで読んだ。
ガロはいずれまた姿を見せてくれそうなイケメンぶりだが、いとこ兄弟も愛しくていい。
広島が物語の舞台になってキュンキュンする。方言指導は佐々木望なのだそうで。 -
印象派展を観に行こうと、停まっていたバスに飛び乗った久能くん。
ところがそのバスがバスジャックにあって、他の乗客たちと一緒に不気味な館へと連れて来られる。
犯人たちの目的とは。
バスに乗り合わせた人々が抱えるモノを、また淡々と久能くんが解き放っていく。
相手を読み切っているのか、怖いモノ知らずなのか、マイペースな久能くんにヒヤヒヤ。
見方というのは一つでは無いんだな。
そして、久能くんの過去がチラリとかすめる。
彼の抱えるものとは。
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面白い。
事件は起こるし謎も解くけど、本質的には人々の心の傷や動機の物語なのだと、現時点では解釈しました。
1巻でも書いたように整くんの視点は凄くフラットで(ところどころ思わせぶりな闇が見え隠れしていますが)、そのフラットさが人の心に触れるとき、意外と土足で上がり込む感じにならなくて、心地良いのが気に入っています。
手紙の回は間をつなぐ話でもあるわけですが、個人的にすごく怖くて震えながら読みました。ありがちな話だと思ったのに、なぜあんなに怖かったんだろう。
こういう謎と変人の出てくるシリーズでは、変人が謎や悪に執念を持っていたり妙なポリシーに突き動かされたりしているイメージがあるのですが、整くんからはあまりそういった動機を感じず、それがとても不思議な読後感を与えてくれます。
この物語がどこへ向かっているのか気になります。