1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.86
  • (417)
  • (978)
  • (493)
  • (76)
  • (17)
本棚登録 : 7094
レビュー : 392
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001616

作品紹介・あらすじ

心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世界には存在しない──君たち二人の運命が、ただの成り行きによってここで邂逅したわけではない。君たちは入るべくしてこの世界に足を踏み入れたのだ。この1Q84年に。……雷鳴とどろく夜、青豆はさきがけのリーダーから「秘密」を明かされる。天吾と父親の宿命的な再会、そして猫の町。二人が迷いこんだ世界の謎はまだ消えない。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 少しずつ繋がりや表面的な形を見せ始める2つの月が見える世界。

    天吾と青豆の距離が少しずつ1本の線でリンクして引き合い始めるかのようで
    目に見えない強固な壁で隔てられ、近づきそうで近づかない距離。
    意味深にして核心を突きながらも謎をより深淵にしていく牛河の存在。
    「神は与え、神は奪う。」絶対なる存在ではなかったリーダー。

    人生の黄昏の領域。
    年をとるということの仄暗い部分の景色を
    見事に恐怖とともに知らしめる牛河の存在は不気味であり
    リアルで底知れない。

    認知症の父を囲う猫の町。
    精神的な此岸と彼岸。
    生物学上の父ではない父との初めての邂逅にも似た想い。

    現実という世界も、体という実体も
    少しずつ剥離されたたゆたう場所にゆらゆらと
    漂いながら眺めているようなBOOK2前篇。

    奇蹟は悪魔の誘惑。
    絶対的な善も悪もなく、流動的な善と悪のバランス。
    空気さなぎがもたらすものもそこに通じる
    答えなき答えなのか、善と悪は均衡を保つのか分離されるのか。
    空気さなぎがあるとすれば、ワタシはそれを開きたい。

  • ぞくぞくが止まらない。
    青豆と天吾がやっと繋がってきた。
    2人はもう1Q84に来てしまったの?
    面白い、純粋に。

  • 読了:2016.8.16

    しっかり両者が繋がって来た。
    こんなにわくわくする話を書く人だったっけ?
    大人版モモ(ミヒャエルエンデ)ってかんじ。

    それとも、私が注意深くインプットするようなことのない生活をしているからかもしれない。
    ------
    ◆内容(BOOK データベースより)
    心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世界には存在しない――君たち二人の運命が、ただの成り行きによってここで邂逅したわけではない。君たちは入るべくしてこの世界に足を踏み入れたのだ。この1Q84年に。……雷鳴とどろく夜、青豆はさきがけのリーダーから秘密を明かされる。天吾と父親の宿命的な再会、そして猫の町。二人が迷いこんだ世界の謎はまだ消えない。

  • Qにとどろく雷鳴
    心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世に存在しない――
    秘密が明かされても、「1Q84年」の謎は消えない……

    〈青豆パート〉
    青豆は老婦人から宗教団体のリーダーの殺害を依頼される。
    今まで以上に慎重を期して臨まなければならない。
    心を通わせることができそうだったあゆみの死に衝撃を受けながらも、
    任務を終えたら、顔も身体も変え、別人として生きることになることを覚悟する。
    雷鳴がとどろく夜、リーダーと対峙した青豆は、彼を殺害する直前になって「秘密」を明かされる。
    それは「均衡」のために彼が死ななければならないということだった。
    リーダーの口から、心の内側の天吾のことを指摘され、困惑する青豆。
    彼らが入るべくして足を踏み入れた「1Q84年の世界」とは――

    〈天吾パート〉
    ふかえりが失踪する最中、さまざまな人との関係を絶っていた天吾に、牛河なる人物があらわれる。
    彼は天吾の小説家としての生活を資金面でバックアップしたい旨を伝えてきた。
    いかにも胡散臭い話を拒絶する天吾だったが、どうやら牛河はかなりのことを知っているようだ。
    そして、金曜日に逢瀬していた人妻・安田恭子の夫から彼女が「失われた」ことを聞かされる。
    執拗に勧誘する牛河の問いからも逃れるように彼が求めたのは父親との再会だった。
    彼はそこで長年感じてきた蟠りを捨てることができた。父親と正面から向かい合った。
    帰宅した天吾に、行方不明だったふかえりから連絡が入る。
    「わたしたちはちからをあわせなくてはならない」


    ついにお互いの世界にお互いがはっきりと認識されてきました。
    とはいっても彼らは十歳の頃の記憶を共有しているだけのようで、
    まだまだ多くの謎が残っています。

  • 夜空に浮かぶ怪しく光る二つ目の月、猫の町、謎の空気さなぎとリトルピープル。物語のそこここで一見メルヘンチックな表現を綴りながら、薄暗い場所から何かとてつもない気味の悪い怪物が這い出して来そうな薄気味悪さ。
    巧みな展開に一抹の不安と緊張感を余儀無くさせられます。
    三巻目に入り、ようやく登場人物の青豆と天吾の接点や因縁めいた関係が明らかになるが、果たして二人は再開を遂げるのか?
    哀しき暗殺者の行く末は?
    続く…となるのです。
    早く第四巻が読みたい…すっかり1Q84中毒に冒されてしまった私( ̄◇ ̄;)
    この小説はヤバイです。中毒性ありすぎです(笑)

  • 謎はまだまだ多いけど、だいぶ展開が面白くなってきました。
    得体のしれないものの描写が適度に不安感をあおっていてうまいと思います。続きがとても気になります。

  • 青豆が最後の仕事と決めた"リーダー"との対面、どんなアクションよりミステリーより、激しい動悸を感じ呼吸が苦しくなった。

    文庫3冊ようやく折り返しだ。果たして最後まで体が持つだろうか…

  • 【心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世界には存在しないー君たち二人の運命が、ただの成り行きによってここで邂逅したわけではない。君たちは入るべくしてこの世界に足を踏み入れたのだ。この1Q84年に。…雷鳴とどろく夜、青豆はさきがけのリーダーから「秘密」を明かされる。天吾と父親の宿命的な再会、そして猫の町。二人が迷いこんだ世界の謎はまだ消えない】

  • 日常生活に1Q84が忍び寄ってきた。

  • まあ…そうなるわな、ってゆう展開の3冊目。天吾くんががっしり熊みたいな風貌というのがいまだにしっくりこないけれど、父親との会話がよかった。“説明してもらわないとわからないやつは、説明したってわからない”ってのが、よかった。あと、ふかえりはずるい。あと、あゆみは、チェーホフの拳銃みたいな存在だったように思った。出てきたからには役目を果たして幕を引かなきゃならなかったんだろうな、と。

全392件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。2019年8月7日発売の『文学界』でロングインタビュー「暗闇の中のランタンのように」掲載。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月末に刊行予定。

村上春樹の作品

1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする