村上ラヂオ3: サラダ好きのライオン (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001685

感想・レビュー・書評

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  • 重い小説、難解な小説の後は村上春樹さんの脱力エッセイがおすすめ。中でも、村上ラヂオ2.3はかなり面白い。
    ・オムレツを作ろう
    ・献欲手帳
    ・死ぬほど退屈な会話
    ・とんでもない距離、ひどい道
    ・いちばんおいしいトマト
    がお気に入り!

    特に、村上春樹さんが学生時代、北陸を徒歩旅行した時に、農家の方がトマトをくれた話が心に残る。
    能登半島の善意が沁みてくる。
    太田幸司さんが決勝戦で18回を一人で投げきり、それでも0対0で決着がつかなかったあの夏の出来事だ。

    春樹さんの話を読んでいると、走りたくなる。
    そして
    シューベルトの「アルペジオール・ソナタ」を聴きながらオムレツつくりたくなる。

  • 音楽、小説などの知識。
    海外での豊富な体験。
    まねしたいけど、とても追いつけないなぁ。

    大橋歩さんの版画も素晴らしくて素敵。

  • こんなにくだけた、ほとんど役に立たない内容なのに最後まで読んでしまうんだからすごいです。作家としての技量とか迫力が感じられます。全然力が入っていないのに。ほんとうに不思議です。

    「ラヂオ」とうタイトルの通り、空いた時間に気楽に読むのに最適なシリーズです。連載が終わってしまったようなので、第4弾が出版されそうにないことが残念です。

  • 村上春樹さんのエッセイは好きで、『村上ラヂオ』の2と3が特にお気に入りです。音楽、お酒、国内外の作家など様々なジャンルに関するエピソードがあるので、いろいろと学びがあります。本書を読んで、「木山捷平全詩集」が欲しくなりました。
    軽く何か読みたいな〜というときにおすすめです。

  • おもしろかったー
    お話しの中に出てくる映画や音楽や本を、いちいち見てみたい!聴いてみたい!と思ってしまいました。1と2も読みたいです。

  • 村上春樹の小説が苦手でも、彼のエッセイは好きという人は少なからずいるのではないだろうか。

    文章のうまさと共に、村上春樹のご冗談が踊っている。

  • 村上さんの著書は、長編しか読んだことが無かったのですが、ふと手にした「村上ラヂオ」。とうとう3巻まで読み終えてしまいました。寂しい・・・。 エッセイも良いですね。飾らない素の村上さんを(多分)知ることができて。 またどこかで、連載してくれないかな・・・。

  • さらっと読めるこの感じが好き。

    村上春樹さんが日々思考している何となくの日常に何らかの考えを足してるので面白く読める。

    ところどころ、自分の思考と相容れる部分もあるので良い。

    以下には共感したところを書き留めとく。


    p78 ああ困った、どうしよう

    p110 すまないな、ルードヴィッヒ 麻雀の話

  •  若い女性が、村上春樹のエッセイを、どのような思いで読んだのだろう。作者も「まえがき」で、「両者のあいだには共通する話題なんてほとんど存在しない(はずだ)」と書いている。
     オジサンが面白く書いているエッセイと読むのか、内容が意外と重いので、大作家が人生を語っていると読むのか。
     語り口の軽さに反して、内容は重い。「愛は消えても」では、遭難救助の順を幾度も譲って自身は亡くなったアメリカ人男性の話題を取り上げて、親切心について考察する。
     「裁判所に行こう」では、裁判員制度で裁判員が量刑(死刑を含め)まで決める事に疑義を呈している。

  • 結局最新刊まで怒涛の勢いで読んでしまった村上春樹エッセイ。
    自由で軽やかで、大袈裟でなく本当に心が楽になりますわ。
    ”今週の村上”とかいうエッセイの最後に添えられてる一文、しょうもなくてすっとぼけで愛おしすぎる…。
    ほんのわずか恐妻家?と思わせる文があったりするのもくすっと笑わせてくれます。

    そしてなんといっても「私が死んだときには」がもうめちゃめちゃ良かった。
    私も外国の墓石に刻んである墓碑銘を読んでまわりたい。
    墓碑銘って、美して潔くてきっと不思議な魅力がある。
    「何ひとつ思うな。ただ風を思え」って私も刻みたい。
    カポーティ読もう。

著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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