大江山鬼伝説殺人事件 (新潮文庫 や 26-10 葬儀屋探偵明子シリーズ)

著者 :
  • 新潮社
3.14
  • (1)
  • (0)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 19
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101005300

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 5つの、最後の短編集。

    前二つは何だか後味が悪いというか
    妙な気分にさせてくれる話でした。
    どうしても嫌で逃げ出したいけれど逃げ出せないから、と
    そこまで相手が追いつめられているのに気が付かないのは
    侮っているからなのか、それすら考えつかないからか。
    赤ちゃんが違う! という次の話も、双方後ろめたいから
    何も言えなかったのは分かるのですが、そのために
    完全に関係ない人が巻き込まれているのは…。

    表題の話は、自業自得?
    そのうち衰える美貌なので、今のうちにいいのを選びたいのは
    よく分かりますが、周囲を見ておかないと恐ろしい事になります。
    現実でこれをきっかけに…というのは、そうないと思いたいですが。

    4つ目は驚きの結末…というか、過程?
    ぱにっくを起こすのは当然ですが、すごい手段に出たものです。
    むしろよくやれたものだ、と。

    5つ目の逆転の発想には納得でしたが、それよりも何よりも
    あの大番頭の発言と行動。
    同じ場所に黒子…できるものでしょうか?
    それと指紋。
    あれって一緒じゃないのですか?
    読解力が足りない??

  • ドラマを観て、原作を読もうと思いました。
    短編集で読みやすいです。
    「赤ん坊は他人」が一番印象的でした。悲しかったです。
    著者の娘の紅葉さんの解説が良かったです。

著者プロフィール

山村美紗
京都府京都市生まれ。京都府立大学文学部国文科卒業。教師として教壇に立つかたわら、一九六七年ごろから執筆活動を始め、テレビドラマの脚本などを担当。七〇年「京城の死」(『愛の海峡殺人事件』と改題)で江戸川乱歩賞候補になる。七四年『マラッカの海に消えた』で本格デビュー。八三年『消えた相続人』で日本文芸大賞受賞。九二年に京都府文化賞功労賞、京都府あけぼの賞受賞。九六年九月没。

「2022年 『在原業平殺人事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山村美紗の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×