- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101018164
感想・レビュー・書評
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再読。
昭和63年に刊行された小説だが、好きな作品なんで、これまでに何度も読み返している。
作品全体に漂う夕暮れ時の描写というか、セピア色のけだるい色彩もいい。
両親との最後の食事シーンは、やっぱり泣けてしまった。
僕にとっては一押しの、毎年、夏になると決まって読みたくなる作品である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイムトラベルもので、浅田次郎の地下鉄に乗ってと相似しているが、心にぐっとくる名作であることに変わりない。さすが名脚本家。
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こんばんは。私は映像作品しか観ていません。何度も観て泣きました。本も読んでみたくなりました。若い頃の親に会いたいという夢は誰でも持つのではな...こんばんは。私は映像作品しか観ていません。何度も観て泣きました。本も読んでみたくなりました。若い頃の親に会いたいという夢は誰でも持つのではないでしょうか。2023/05/12
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yhyby940さん、こちらにもコメントありがとうございます。30年以上前に読んだ本でしたが、号泣した記憶が残った名作だと思います。私も映画...yhyby940さん、こちらにもコメントありがとうございます。30年以上前に読んだ本でしたが、号泣した記憶が残った名作だと思います。私も映画を観てみたい思います。ありがとうございます!2023/05/13
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2023/05/13
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離婚したばかりのシナリオライター。浅草をぶらついていると12歳の時に亡くなった両親と会う。しかし、彼らと会うたびに痩せていき…同じマンションの新しい恋人は引き留めようとするが。
真夏の怪談、とも言える傑作。すごく日本風で、懐かしくもあり、心地よくもある。ラストのどんでんも無理がなく、さもありなんという感じ。
ホラーでもあり、ラブストーリーでもあり、親子愛の話でもある本作。映像化もされているので、そちらも楽しみ。 -
素晴らしかった。
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久しぶりに心を揺さぶられる作品に出会いました、うれしいな
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冒頭のひと段落で心が掴まれた。「妻子と別れたので、仕事場に使っていたマンションの一室が私の住居になった。テレビドラマの脚本を書くのが職業である。多くの時間、一人で部屋にいる。少し前には、やって来る女がいたが、妻と別れ話をしているうちに離れて行き、それはそれでよかった。離婚で多量の感情を費やし、人間との接触は、快楽を含めて、しばらくは沢山だった。」
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映画化されたのをテレビで観て、原作を読んでみたかった。
映像が浮かぶような描写がとても良かった。
あのすき焼きの場面はやはり切なくていいですね。 -
大人になって、今日明日ばかりを見ながら一日一日を送り、家庭を持ち、子供たちも大きくなると、色褪せたはずの過去が懐かしく思い起こされる。 一言で言うなら、子供時分に亡くなった父母たちが現れる怪談話でホラー染みたシーンもあるけど、ランニングシャツ姿で両親に囲まれて卓を囲むほの温かい思いが全体を包んでいる。 子供時代の何とも言えない温かさに触れたくなった時に再読したい。(o^^o)v
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人は、1人では生きていけない・・・
自分一人で何かしているようであっても、後ろには多くの人がいて、その人たちの支えがあって生きている。
山田太一氏の作品はいくつか読ませてもらっているが、この作品は非常に好きな作品の1つです。
主人公の男性は、離婚を機にマンションの1室で1人生活を始める。
家族を失っただけでもこたえるのに、仕事を一緒にしてきた男性が、自分の奥さんに惚れていたこともあり
彼とも疎遠となってします。
小説の題名の異人たちとは、なくなった人たちと言い換えられると思います。
そんな中、彼の前に、なくなったはずの両親が現れます。
彼らと過ごすうちに、家族の大切さや、親のありがたみなどが、随所に垣間見られます。
現実の世界での葛藤、異人たちとの出会いで訪れる心の変化。
失ったことから1歩1歩前に進む、静かだけど人の心が通う作品だと思います。 -
親への思慕が、胸に迫る。とても繊細に描かれていて、最後の方は泣いてしまった。