トモスイ (新潮文庫 た 43-13)

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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101024233

作品紹介・あらすじ

年下の、男の匂いのしないユヒラさんに誘われて、春まだ浅い夜、月光をかがり火がわりに夜釣りに出かけた。一度吸えば、もう死んでもいいと思うくらい美味しいというトモスイを探しに――。第三の性に寛容なタイ訪問を機に創作された川端康成文学賞受賞の表題作。バリの噎せ返る緑の匂いのなか、姉と弟の禁断の愛を描く「芳香(ハルム)日記」ほか、アジアのエロスと熱を湛えた傑作短編十編。

感想・レビュー・書評

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  • アジアを題材とした10の短編集。
    表題でもある『トモスイ』は、色彩や海上の静寂までも脳裏に浮かぶ圧倒的完成度。『唐辛子姉妹』も目を惹く面白さ。
    ただ、その他は詩的・感覚的すぎて解読が難しい。また全編通し、アジアのエロスという触れ込みにも疑問で、情感は正直全く感じれなかった。

  • アジア10か国の文学者を訪ね、日本にその人物や作品を紹介すると同時に、髙樹さんもそれぞれにインスパイアされて小説を書くというSIA(Soaked in Asia=アジアに浸る)プロジェクトから生まれた短編集。
    「アジアに浸る」とは湿潤なアジアに似合う表現だと思う。それぞれの作品もどことなく湿潤で夢を見ているようなちょっと現実と一線を画したような、たゆたうような浮遊感をまとっている。

  • 十の短編。「トモスイ」と「天の穴」が印象に残った。他も含めアジアの湿潤な匂いが感覚に訴えてくる。2016.5.21

  • アジアンな匂いがする恋愛小説(エロ小説?)。。。

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    「溶け合いたい。自分が無くなってしまうほどに──。タイ、バリ、韓国……アジアのエロスに溺れる傑作10編。川端康成文学賞受賞作
    年下の、男の匂いのしないユヒラさんに誘われて、春まだ浅い夜、月光をかがり火がわりに夜釣りに出かけた。一度吸えば、もう死んでもいいと思うくらい美味しいというトモスイを探しに──。第三の性に寛容なタイ訪問を機に創作された川端康成文学賞受賞の表題作。バリの噎せ返る緑のなか、姉と弟の禁断の愛を描く「芳香(ハルム)日記」ほか、アジアのエロスと情熱を湛えた傑作短編十編。」
    (単行本)
    「夜の海で釣り上げた、貝のむき身みたいなもの。突起をそっと吸ってみると、とろりと甘い。
    タイ訪問を機に執筆され、選考委員に絶賛された川端賞受賞作「トモスイ」ほか、アジア十カ国との交流から生まれた十篇を収める。台湾の小さな島から上海の路地裏へ、そしてモンゴルの荒野、インドネシアの密林まで。それぞれの土地に息づく瑞々しい匂いとやるせない思いを吸い込み、記憶の中の熱をはこぶ、アジアの物語たち。」

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著者プロフィール

小説家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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