正しく生きるとはどういうことか (新潮文庫 い 75-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101035239

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらずの池田節で、それについては満足。前半と後半で多少くどい気もしたけど、それだけ力を入れて説きたい内容ってことか。

  • 著者の意見が強く極端なのと、文章に括弧が多いのとで、
    読み始めて暫くは、あんまり好きじゃないかも。。。と思ったけれど、
    読むうちに、彼の虜になってしまった。

    「道徳」キライな彼の言いたい重要なことは、コレ。
    「人々が自分の欲望を解放する自由(これを恣意性の権利と呼ぼう)は、
    他人の恣意性の権利を不可避に侵害しない限り、保護されねばならない。
    但し、恣意性の権利は能動的なものに限られる。」


    人は、自分以外を愛したとき、自分のことも愛してほしいと思うだろう。
    自分が愛した相手が自分のことも愛してくれれば、それは多分すごくすごく
    ハッピッピーなことなんだろうけど、それは当たり前なんかじゃない。


    もし、それが叶わなかった場合には、相手を憎んだり、
    「何で私のこと好きになってくれないのよっ(><)」となってしまうだろうけど
    それでは「善く生きれない」ということらしい。
    それは、自分が他人を愛する権利はあるけど、人を愛することで、その人から
    愛される権利はないから。


    理屈っぽい本なので意見が分かれると思うが、
    彼のその極端な考えにも納得できる部分があって、私は結構好き。
    こういう考え方もあるのか、という驚きがこの本1冊の中に
    ぎっしり詰まっていて、おもしろかった。


    著者は教員免許を持っているのだけど、
    「ボランティアをしないと教員免許を取れない」って法律ができたことが
    腹立たしく、こんな本を書いたという。

著者プロフィール

池田清彦(いけだ・きよひこ) 1947年生まれ。生物学者。

「2020年 『ポストコロナ期を生きるきみたちへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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