- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101035239
感想・レビュー・書評
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相変わらずの池田節で、それについては満足。前半と後半で多少くどい気もしたけど、それだけ力を入れて説きたい内容ってことか。
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著者の意見が強く極端なのと、文章に括弧が多いのとで、
読み始めて暫くは、あんまり好きじゃないかも。。。と思ったけれど、
読むうちに、彼の虜になってしまった。
「道徳」キライな彼の言いたい重要なことは、コレ。
「人々が自分の欲望を解放する自由(これを恣意性の権利と呼ぼう)は、
他人の恣意性の権利を不可避に侵害しない限り、保護されねばならない。
但し、恣意性の権利は能動的なものに限られる。」
人は、自分以外を愛したとき、自分のことも愛してほしいと思うだろう。
自分が愛した相手が自分のことも愛してくれれば、それは多分すごくすごく
ハッピッピーなことなんだろうけど、それは当たり前なんかじゃない。
もし、それが叶わなかった場合には、相手を憎んだり、
「何で私のこと好きになってくれないのよっ(><)」となってしまうだろうけど
それでは「善く生きれない」ということらしい。
それは、自分が他人を愛する権利はあるけど、人を愛することで、その人から
愛される権利はないから。
理屈っぽい本なので意見が分かれると思うが、
彼のその極端な考えにも納得できる部分があって、私は結構好き。
こういう考え方もあるのか、という驚きがこの本1冊の中に
ぎっしり詰まっていて、おもしろかった。
著者は教員免許を持っているのだけど、
「ボランティアをしないと教員免許を取れない」って法律ができたことが
腹立たしく、こんな本を書いたという。