PAY DAY!!! (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.39
  • (53)
  • (107)
  • (295)
  • (17)
  • (5)
本棚登録 : 1049
感想 : 113
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101036229

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • どこかの外国小説を翻訳したみたいな長編。双子のキャラクターも街の描写もイキイキとしていて、ひきこまれる。ティーンのときに出逢えたらよかったな…。

  • 確か発売日に買って読んだ。ような。当時ああ、山田詠美さんはやはり感性がまだ鈍ってはいないなあ、と私は思った。やはり男性目線の恋愛もののが私はしっくりくる。とも思った。

  • なんでだろ。
    山田詠美の本はほとんど
    すんなり入れるけど
    これは読みきるのに
    すんごい時間かかってしまいました。

    ふたごの兄弟。

    切なくてあつい。
    切手も切れない絆

  • 世界で一番好きな本

  • ・泣きそうにもない人が、自分の前で泣くから、愛されてるってわかるんだろ?
    ・言葉にしていかないと、思い出は風化する。
    ・手に入れるのを諦めるっていうのは、何もいらないってこととは違うんだから。
    ・こんなに苦しい恋をしたことがないと泣くことは、こんなに素晴らしい恋をしたことがないと感激するのと変わらないことよ。
    ・何かに執着しないのを良しとしてるように見えるけどさ、でも、実はそうしないとやってられないほどに、愛情とか憎しみが強いのかもしれないよ。
    強くなったからこそ、弱さを見せても平気になったのかもしれない。

  • 敢えて言うならば、読みづらかった。
    でもそのうちハーモニーのことは好きになった。
    911は何を残したのか。

  • またもや再読。山田詠美は、やはり何度も読みたくなる。読んだタイミングによって色を変える様々な側面を一つにまとめるのに、ひどく長けた作家だと思う。

    Pay Day!は、両親の離婚により、ニューヨークと南部の田舎に分かれて暮らすようになった双子の兄妹、ハーモニーとロビンが、911により再び一緒に暮らし、恋人や、家族とのかかわり、大切な人の死を通して、大切なことを学んでいく物語。

    これを読んで強く思うのは、この人は大切な人を亡くした経験を持っていて、それを自分の中できちんと整理できている人だということ。大切な人を亡くすこと、生まれては消える、不謹慎な気持ちと罪悪感。やり場のない怒りや後悔。どうしようもない悲しみと、立ち向かう戦い。亡くした人に対する思いの複雑さ、それでも笑って生きていくことができること。そういったものがすごくリアルに詰まっている。大切な人を亡くした人に読んでほしいと思う、秀作です。

  • 「ある家族のお話」。ただそれだけだけど、それぞれが恋人を優先したり、その中でも互いを思いやったり、ごくありふれた家庭の日常を双子の2人の視点から描いていく様子がとてもイイ!

  • 登場人物の心情をストレートに表現していて良かったです。
    でもなんていうか、英文を和訳して書いている感じがして、感情の起伏についていけなかったというか、日本人にはあまり馴染めない文体なんじゃないかなと思いました。

  • 実は2回目。読後の記録をつけていなかったのでまた読んでみた。


    彼女の書く文章はとても綺麗なので、一気にバァッと読むよりちょっとずつ読んだ方がムードを噛みしめられるかなと思う。そして、的を得た言葉しか書いてないのに、難解。だからこそ、なのかな。ロビンよりハーモニーの方が個人的には好感が持てるのだけど、それは多分、私がハーモニーよりロビン寄りな気持ちを持ってるからなんだろうな。

全113件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田詠美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×