静かに健やかに遠くまで (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133294

感想・レビュー・書評

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  • 起業を決意した私に是非読むようにと社会人の先輩から頂き、この週末一気に読みました。直接の言葉とは異なる引用という点で、メッセージとしては静かに聞こえるのですが、働く人としての長い期間の折々に体験した事を振り返って、時には相反する事を並べたり、言い切りの所で引用が終わったり、これからもゆっくりと時々振り返ってみるために読もうと思います。

  • 【読書その107】スミスの本棚を読んで、一度読みたいと思っていた城山三郎の「静かに健やかに遠くまで」。本書は、これまで城山氏が書いてきた本のフレーズを整理したもの。読んでみて改めて素晴らしい本だと思った。以下が心に残ったフレーズ。
    ①人間は、どこか見どころがあるはず。それ見て使うのが上司の役目。
    ②魅力を感じるリーダー。常にあるべき姿を求めている。生き生きしている。教養とか文化に対する関心だけではなく、人間に対する関心、好奇心を失わない。さらに、卑しくない。
    ③サラリーマンの勝負どきは、上司から質問を出されたとき、いつでも明確な答えを出せるよう、常日頃、勉強をしておくこと。その上で、「おまえ、やれ」と言われたら、捨て身になってやり抜くこと。
    ④スランプは新しい飛躍のための陣痛のようなもの。陣痛がなければ子供は生まれない。
    ⑤読書をすると情報を部品として使いこなせる。読書をする人間は信頼できる。読書した人間は楽に生きれる。出世するしないは人生のごく一部。読書をすることで色々な生き方をする人、色々な人生というのを追体験できる。それにより慰めれたり、もっと励まされたりする。
    ⑥初心に立ち返るためには、ただ手をこまねいて、「初心」、「初心」といっているだけではダメ。そうではなく、つとめて新しい勉強をし、新しい角度から物事を眺めようとする努力が必要。

著者プロフィール

1927年、名古屋市生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。57年『輸出』で文學界新人賞、59年『総会屋錦城』で直木賞を受賞。日本における経済小説の先駆者といわれる。『落日燃ゆ』『官僚たちの夏』『小説日本銀行』など著書多数。2007年永眠。

「2021年 『辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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