夏の終り (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101144016

感想・レビュー・書評

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  • ・不倫、しんどいね。体力的にも、精神的にも。読んでてぐったり...。でも「恋」ですよ、不倫でも。今は馴れ合っている恋人でも夫婦でも、こういう情熱だけで動いていたことが誰にでもあるはず。
    ロクに寝もせず、友人や仕事の約束を破ってまで会いにいったり、周りを巻き込んで。同じ「恋」だと思う。・視点が妻側の沢木耕太郎「壇」を読むと、同じに見える嫉妬でも愛人の方が何倍もキツイんじゃなかろうか。いずれは帰ってくるでしょうって暮らすのと、いつかは出て行く(別れなくてはイケナイ)のねって暮らすの。。。。不倫、オススメしないけど、このくらいの覚悟・自分から身を引く勇気?がないとしちゃいけない気がする。あたししないわ。できないわ。しんどい....。

  • 瀬戸内寂聴さんの私小説。
    旦那と幼い娘を捨てて年下の男性と出奔。
    その後、年上の売れない小説家の愛人を8年やっているところに旦那と別れる原因になった元カレくんが再登場。
    再び関係を持っちゃって、破綻。

    主人公の女性があまりにも幼な過ぎて、彼女への共感は全然ないんだけど、お話としてはうまくまとまってるな…と思いました。
    一度に何人も好きになれちゃうのは、男性ばかりじゃないんだねぇ…。
    女性でもそういう人っているんだ。
    ビックリ!

  • 心の機微の表現が好き。さっぱり目の味付しっかりいい塩梅。電話の緊迫感、相手の家庭への距離感、経験ないけどわかるような。人間くさい中に爽やかさがある気がします。

  • 瀬戸内寂聴はじめて読むけど、聞いてた以上にすごい色恋だなー熱いなーと思っていたら、私小説かよ!ってなりました。びっくりした。私小説なの? すごい人生だなー。
    妻子ある男と8年の生活をする主人公、その心情が細微に、情緒的に書かれていて好きだった。そんな生活ありえない、すごい、というミーハーな気持ちと、なんだか分かる、という気持ちと、両方になった。

  • 今の私と、似たような状況が興味深く読み進んだ。
    私は、結婚もしていないし、こどももいないが。

    8年もの間、一緒に過ごしている男の存在。
    その男と別れようとするが、なかなかできない女。

    こういう男女の関係もあるのではないかと
    ふと思った。

  • 恋愛小説ふいんき語りで紹介されていて面白そうだったから読んでみた。

    瀬戸内さんの半生は、宮沢りえさん主演のドラマで知っていたけど、
    改めて小説で読んでみると、全然共感できないくらい壮絶。

    なんというか、ここまで来ると完全な自虐行為のような気がする…。

    こういう状況に陥ることができる人たちってそうそういないと思うな。

  • Dec.21 2007

    不倫暦8年。そして復活した恋と平行して数ヶ月。なんのやましさも感じなかった主人公、知子はふつうの感覚を取り戻さなければと必死だが、そんな心と裏腹に別れの覚悟が決まらない。


    不倫されている妻もあまり騒ぎ立てないのは、経済力のない夫を不倫相手の知子が援助し、家庭には経済的ダメージを全くもたらさない、そのうえ家庭ではよき夫で、よき父であるからだろう。亭主留守で元気がイイ!って。。。
    きっと三角だからこそバランスの取れた家庭、不倫が成り立っているんだと思う。

  • だからこう、なんていうか、激しく生きた女性に憧れていたんです。

  • 読書日【2007/1/11】

  • 彼女の半生を宮沢りえ主演のTVドラマで見て、読んでみたいと思った。
    2人の男の間で揺れる女心。人にはいろんな考え方があると改めて感じさせられた。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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