闇の狩人(下) (新潮文庫)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156088

感想・レビュー・書評

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  • 盗賊の後継者争いに、香具師の縄張り争い、お家騒動が絡まって、それなりにまとまる。もう、一気に収まる。
    大体いいけれど、弥太郎関連が物足りない感じだった。あれだけ引っ張った割に、あっさり。

  • 江戸の世も現代も組織や対人とのしがらみに縛られて生きている。意地を張って抵抗しなくても良いのではないか。結末が良かった。2020.12.1

  • L 闇の狩人下

    しぶい。
    どんな結末になるかとおもったら、意外にも。ある意味池波節?弥太郎、いい人いい人と周りに安心感を与える若者だったけれど、それが培われたのは記憶を失ったあとなのか。過去は本人が知らぬところで明白にはなったけれど、結局本人しか知らないところはわからずじまい。なんだかお順さんがいちばんの貧乏くじじゃないか!
    元締始め、殺したり殺されたりはあっけなくサッパリ。

  • 盗賊達の手口、組織は相変わらずの手際良さ、盗賊組織間の争いに仕掛人の組織が絡み、加えて、記憶喪失の男を軸に男同士の関係が、、、わくわくしてついつい朝まで読んでしまった。。。2015/8読了

  • 闇の狩人、下巻もやっぱり面白い。
    上巻で書いたけども
    時代劇専門チャンネルでドラマ化してて感化されて
    本も読んでみようと思ったわけで。
    ドラマと下巻は違うとこあったけどまぁそれはそれで良し。
    それにしても弥平次、カッコいいよ。
    ドラマでは中村梅雀がやってたんだけど
    これがまた良かった。
    私を裏切らない、時代劇専門チャンネル。
    私を裏切らない、池波正太郎作品。

    小説の方が、もっと深い内容かなって思うけど。
    とにかく裏の社会と表の社会の描写が、凄まじい。
    仕掛人と盗人、そして武士と町人。
    みんな同じ人間だもの。
    生きるためにとか御家を守る為とか
    お世継ぎとか
    どの社会も同じで、思った以上に深いな。と。
    とりあえず小説もドラマも
    同じくらい面白いのは確か。

  • (…ああ、池波正太郎はおもしろいなあ)
    このことである。

  • 江戸の暗黒街を舞台にした長編。記憶を失った浪人、その浪人を助けた盗賊、それから江戸街を仕切る香具師の世界。池波正太郎氏の描く江戸の大パノラマ世界、人と人との繋がりが現代の我々にも、よくわかる作品。

  • 純粋に生きているからこそ絡まる人間関係を、優しく、時には強引に導くために奔走する主人公の強さに、惹かれた。
    年齢も性別も超えて慕われるキャラクターは、今の自分自身を見つめるきっかけも与えてくれる。

    物語が展開するリズムの心地よさも、読後感の爽やかさも絶妙。
    登場人物が多くても、うんざりしない描き方と、季節感や情景の立ち上がり方が読みやすい。

    題材に親しみやすさがない分、人物の生活感が迫ってくるような丁寧さが、より感情移入しやすかった。

  • 食事のシーンが相変わらずイイですね。

  • 面白いけれど
    あっけなかった

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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