賊将 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.44
  • (5)
  • (15)
  • (20)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 173
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156651

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 賊将 自らの意思とは別に歴史の大きな渦に巻き込まれていく。そんなことがあるのでしょうか。

  • 6編の短編集。自分には戦国時代の小説が合っている感じがした。明治維新の頃の話は、どうも...

  • 雪舟の絵を見たくなりました。あと、五兵衛の秘図も…。時代も異なる編を集めた本ですが、なかなか読み応えがあって満足いたしました

  • 6作品収納。「応仁の乱」。周りにも扱った作品が少ないように、内容が込み入っていてわかりづらい。足利義政の人物像がよくイメージできた。「秘図」の最後の括りがおもしろかった。2019.3.21

  • 応仁の乱
    這部作品寫得真的不錯,裡面描寫的義政的人物像相當讓人得以感情移入,和富子之間的描寫也很出色。

  • 短中編集。応仁の乱が面白かった。

  • 「応仁の乱」のために読んだが、短編集だからどうしても物足りなさがある。「秘図」とかのようなニッチな題材ばかりの方が好ましい。



    ____
    p35 義尚は日野富子と伊勢貞親の子??
     という噂もあるくらい、日野富子は力のある武将と裏でつながっていた。

    p53  細川勝元は竜安寺
     細川勝元が竜安寺を作った。石庭は勝元の時代からあるのかは不明。
     結局、応仁の乱で焼けてしまうが、勝元の子:政元が再興してくれて今がある。

    p57 禅宗と足利家
     禅宗は、政権をとった足利家が京都在来の公家文化に対抗するために取り入れた宗教であり、鎌倉時代に宋から伝わったこの宗教はいよいよ武家政権との結びつきを強めてきた。

    p138 雪舟
     応仁の乱の際中、勝元の提案で明に貿易船を出すことになった。その遣明船の中に雪舟がいて、明に修業に行くとこだった。

    p442  ステッセルへの武士の情け
     日露戦争で、乃木将軍らが勝ったロシア陸軍のステッセル将軍には、武士の名誉を保持させることが忠告された。
     このころは戦争も封建的な匂いが残っていた。戦の美学があったが、いつの頃からか失くなってしまった。

    _____

    秘図=ポルノグラフィティのお話が一番面白かったです。

    あと、桐野利秋が出てくる。2014現在、司馬遼太郎の「翔ぶが如く」を読んでいるので、違った見方でおもろかった。

  • 2014年8月

  • 池波正太郎氏が「錯乱」で直木賞を受賞する直前に書いた力作短編集である。「応仁の乱」は表現が難しい争乱を意欲的にチャレンジ、「刺客」は得意の真田物、「黒雲峠」は仇討ち物の逸品、「秘図」は後の鬼平にも繋がる意欲作、「賊将」は桐野利秋の生涯を描く短編、「将軍」は乃木希典をとおして明治とは!を語る。

  • あらすじ(裏表紙より)
    幕末には〔人斬り半次郎〕と恐れられ、維新後はわが国最初の陸軍少将となり、最後は西郷隆盛をかついで西南戦争に散った快男児・桐野利秋を描いた表題作。10年に及ぶ戦乱に何らの力も発揮出来ない将軍・足利義政の苦悩を刻んだ直木賞候補作の中編「応仁の乱」。表と裏の顔を兼ね備えた人間という生き物のおかしみを捉えた「秘図」など6編。直木賞受賞直前の力作を集めた短編集。

  • 94年6刷本

  • 2008.2.14 了/室町から江戸時代・幕末と,池波氏にしては珍しい日露戦争など様々な時代を扱った短編小説集.まだ若い時代の作品群らしいが,各時代の価値観に縛られる中での心の動きを豊かに描き出す,池波氏ならではの作品群.応仁の乱を足利義政の純粋な気持ちの動きにフォーカスして描いた直木賞候補作品や,「刺客」「秘図」「黒雲峠」などいずれも秀逸.乃木将軍の話は司馬作品(坂の上の雲,殉死)とほぼ同様の見方で,池波氏ならではという感はあまりないかも.

  • 池波先生の作品。「真田太平記」を読んで、関連するものを・・・と言うことで購入。真田家関連の他の作品(本書では「刺客」)の近代史の作品が意外と◎。それから取り上げられることが珍しい「応仁の乱」がらみの作品が入っています。

  • いわずもがな。

全14件中 1 - 14件を表示

著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池波正太郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×